2017年12月31日日曜日

今年1年もありがとうございました。

2014年から始めたシステマ湘南も、
2017年で4年目。
今年も無事終えることができました。

最初は月2回で、2015年の後半から週1回に。
今年は100回目を迎えることができました。

なかなか週1回、それも土曜日という日で、
プライベートの用事が入りやすい曜日かと思うのですが、
参加していただいた皆さん、ありがとうございました。

いつも拙いリードにお付き合いいただき、
感謝しています。

出身地の鎌倉に、少しでもシステマのよさを伝えたいと
思って始めたシステマ湘南ですが、
2018年も引き続き、よろしくお願い申し上げます。

2017年12月26日火曜日

つねにまわりの気配には気をつけて

システマ湘南の帰りに、参加者のHさんが通りすがりの老人に、
丸めた新聞紙で暴行されるという事件がありました。

歩道で立ち止まって友人にメールしていたところ、
いきなり丸めた新聞紙で後から叩かれたそうです。
通り過ぎていくのを、老人の前に出て止めようとしたら、
今度は新聞紙で胸を突かれたとか。

「暴行ですよ」と腕を抑えて、警察に電話。
老人とはいえ、男性ですから腕を振りほどけたでしょうが、
その老人は近所の人で家もそばだったので、
それ以上は逃げずに警察が来るのを待っていたそうです。
Hさんの言い分が全面に認められて、老人は謝罪したそうです。

その老人は「歩きスマホ」にいらいらしていて、
Hさんが立ち止まっていたとはいえ、スマホをしていたことに
腹を立てて、つい手に持っていた新聞紙で暴力を振るったようです。

もし私もいきなり後ろから暴力を振るわれたら、
その瞬間は除けられないでしょうね。

ようはその後の対処の仕方だと思います。
逃がさずに警察を呼んだというHさんの対応は見事でした。
警察もその対応、そして事情聴取の冷静さには驚いたそうです。
冷静に対処できたのは「システマ」のおかげだと言ってくれましたが、
本来はそうした目に遭わないのが一番いいんですよね。

立ち止まったスマホをする時も、道の脇で、背中を壁につけるとか。
ホームでは先頭に立たない、先頭に立つ時は用心する、
普段でもつねに回りに気を配っているとか。
とにかく、世の中、イライラしている人も増えているので、
用心するにこしたことはありません。

自分もそんなに人のことを言えた義理ではないのですが、
街中を歩いていると、本当に身体的な感覚が衰えているんじゃないかなと
思う人たちが多すぎます。

スマホをしていなくても、人が近くを通り過ぎるまで気配に気づかない。
だから急に人がいるのに気付いて、わっと驚いたりする。

「これで海外にいったら、絶対にスリに狙われるでしょう」とか、
「戦争とか何かが起きたら、まっ先に逃げ遅れるな」とか思ってしまいます。

僕らが子供の頃は、大人たちはあの戦争を体験してきていましたから、
気配とか、そういったものには敏感だったような気がします。

システマでは、目をつぶって回りの気配を感じつつ歩くといったワークもあります。
少しでもそうした身体感覚を研ぎ増そうということを行っています。
それでも、Hさんのように、何かが起きる時は起きてしまうし、
避けられないものなのですけど、常に冷静にいればなんとかなるものです。

これから年末、ますます気忙(けざわ)しくなってきますが、
みなさんもお気をつけてください。

【今後のシステマ湘南の予定】(いずれも15時より)
1月6日、鎌倉武道館・柔道場
1月13日、鎌倉武道館・柔道場
1月20日、鎌倉武道館・柔道場
1月27日、鎌倉武道館・柔道場(この日は11時より)
2月10日、鎌倉体育館・競技場
2月17日、鎌倉武道館・柔道場
2月24日、鎌倉武道館・柔道場
(2月4日はザイコセミナーのためお休み)

2017年12月14日木曜日

久しぶりのブログです。システマ続けることについて。

みなさん、お元気ですか?

ミカエルが来日した富士キャンプが終わった後、
身内に不幸があったりして、ブログも更新できないでいました。
 ようやく落ち着いてきたところです。

先日、2015年の春からシステマ湘南に通ってきてくれたK君が、
「システマをやめます」と宣言しました。
通い出した時はまだ19歳で、浪人生でした。
受験が近づくにつれて足が遠のいたり、専門学校に合格してからも、
土曜日は都合がつかなかったりして、2年半で35回ほど参加してくれました。

他にもシステマ鵠沼やシステマ藤沢(自主練クラス)などでも、
練習を積んでいました。

なぜやめるのかというと「上達できないから」。
「毎回違うことやっていて、自分には合わないと思いました。
自分は一つの型や技をじっくりやるほうが性に合っていることがわかりました」。

システマは昇段制度もないので、上達しているかどうか分かりにくい。
彼に限らず、「何年やっても上手くならない」と離れていく人もいます。

上手く相手を倒せないとか、上手く技をかけれないとか、
たぶんそういうことを考えていたら、システマから離れてしまうかもしれない。
または、後輩のほうが上手くなっているとか……。
何事に限らず、人と比較していると、どんなこともつらくなります。

このブログでも何回も書いているけれど、
システマの本質は「自分を見つけること」だと考えています。
自分にはまだこんな可能性があったのだとか、
自分には何ができないのかとか。
そうした小さな発見がサバイバルへとつながっていくのだと思うのです。

そういう意味では「上手くなることをこだわっている自分を見つける」ことも、
またシステマであるような気がしています。

「2年半やっても上手くならない」というのは、
おじさんたちからすると「まだ2年半でしょう?」となるのですが、
若いと、すぐに成果がでるものをやりたがるのも分かります。

システマ湘南は(湘南に限らず、他のシステマ団体もそうですが)
結構、いろんな武術や格闘技を経験してきた人が集まっています。
だから、一度、システマをはなれて、自分の引き出しを増やしていくのも、
いいと思うのです。

このブログでも書いているように、
システマってOS(オペレーションシステム)のようなところがあって、
 アプリケーションは自分で用意しないといけない部分もあるので、
いろいろ他のことをやってアプリを増やしていくのもいいような気がします。

だから、K君がシステマから離れていくのは残念だけど、
若いうちは、いろいろやってみるのはいいことだと思います。

 
いろいろやっても、
ある日、「そういえば、またシステマやってみたいな」と
思ってくれる日を待っています。


2017年10月19日木曜日

10月21日の開始時間を変更します(今後のスケジュール)

急なお知らせですが、
10月21日(土)のシステマ湘南は時間が変更となります。

というのも、システマ富士キャンプで新たにIit(インストラクター研究生)が
2名誕生しました(システマ東京のKさんとMさん)。
そのお披露目クラスが18時半から四ツ谷で行われることになりました(以下クリック)。
http://systemablog.blog54.fc2.com/blog-entry-1589.html

こちらの会に参加されたい方もいるかと思ったものですから、
開始時間を繰り上げて13時~15時とすることにしました。
鎌倉で17時に終わって四ッ谷に18時半というのは、慌ただしいので、
時間的に余裕を見ることにしました。
時間の余裕のある方は、是非、参加してみてください。

10月21日(土)のシステマ湘南は、鎌倉体育館(鎌倉)の格技室で行います。
この日は団体予約ではなく、個人利用で使用しますので、200円の会場費を払ってください。
なお、貸し切りではないので、他の団体の方がいるかと思いますので、
お互いに譲り合うようご注意しながらワークを楽しみましょう。

システマ湘南では、富士キャンプにも参加された方も多いのですが、
大阪セミナー出席者は少なかったので、どういうワークが行なわれたのか、
気になっている方もいるかと思います。
21日のワークは、とりあえず直近で行われた大阪セミナーのシェアをしようと思います。
といっても、富士キャンプと大きくは変わらないのですが。

【今後のスケジュール】
10月28日、15時~17時、鎌倉武道館・柔道場
11月4日、15時~17時、大船体育館・格技室
11月11日、15時~17時、大船体育館・格技室(個人利用)
11月18日、11時~13時、鎌倉武道館・多目的室
11月25日、15時~17時、鎌倉体育館・格技室
12月2日、15時~17時、鎌倉武道館・柔道場
12月9日、15時~17時、鎌倉武道館・多目的室
12月16日、15時~17時、鎌倉武道館・柔道場
12月23日、15時~17時、鎌倉武道館・柔道場

2017年10月11日水曜日

【モスクワの歩き方④】モスクワとトロントのキャンプの比較2

前回、書き忘れましたが、トロントのキャンプは以前はヴラディミアがホストとなって、バレンティン・タラノフやコンスタンチンといったモスクワのインストクラターをゲストに迎えるというスタイルでした。
2014年にタラノフがミカエルの元から離れたため、2016年はゲストがなく、全てをヴラッドがリードするという形でした(朝などは本部インストクラターのゼットラーが担当)。今後はどうなるか分かりませんが、セルゲイなどをゲストで呼ぶということも考えられます。
一方、モスクワはミカエルが主体で、本部インストラクターに交互にリードさせる形です。ただ、この2年ぐらいはミカエルが教える時間が長くなっていると聞きます。

写真は2016年のトロントキャンプ

というわけで前回からの続きです。

【毎日のスケジュール】

★モスクワ:モスクワのインターナショナルセミナーに最後に行ったのは2013年なのですが、基本的には大きくかわっていません。朝のワークが45分、そして朝食後、午前のワーク。昼食後に午後のワークで、あわせて6時間ぐらい。夜のクラスはエキストラで、以前は別料金でした。何時間行うかは、その年の講師によっても違います。今年は夜のクラスはなかったようです。また夜のクラスがあったとしても毎日ではありません。モスクワ市内のナイトツアーやバーニャ(ロシア式のサウナ)ツアー、最終日の夜はパーティがあり、夜のクラスがあったとしても1日だけだったりします。

★トロント:去年のトロントのキャンプに参加した後に、このブログに毎日のスケジュールを書いて紹介していますが、もう一度書きます。7時10分から8時40分までが朝のトレーング。その後、朝食。10時から13時までが午前のトレーニング。昼食後、15時半から18時が午後のトレーニング。そして、夕食後に夜のトレーニングがあって、20時半から2時間から3時間ほどです。午前のトレーニングが終わった後、湖に行って、ファイティングインウォーターのトレニーングをすることもあるので、実質午前は3時間半以上トレーングすることもありました。毎日9時間から10時間のトレーニングになります。朝のワーク1コマ、午前1コマ……と数えていくと、全部で19コマもあります。そのうち12コマがブラディミア担当でした。

〔比較〕
スケジュールやトレーニング的にはモスクワのほうが楽です。それにトロントはとにかくフリーの時間がない。夜も終わるのが早くて10時半。遅いと深夜の12時半とか1時になります。それで朝のトレニーングがありますから寝不足にもなります。キャンプ中のアルコールは危険なので、トロントでは合宿に入ると、最終日のパーティまで、飲酒は一切禁止です。ただ、北米でやっているせいもあって、みんなフレンドリーな感じです。
モスクワは合宿中でも毎日お酒を飲んでもOK。途中にバーニャツアーもあって旅の疲れもいやせます(ただし、帰りが午前4時なんてことも)。モスクワの合宿は、今回の富士キャンプに近い感じで、夜はみんなでダラダラと喋ったりして楽しいです。トロントは疲れ果てて、そんな感じはありません。
というわけで、体力のある若者にはトロントがオススメ、合宿といえば飲みながら仲間とくだらない話を語り合うことだと思っているような昭和世代の中年以上にはモスクワがオススメです。

【ワークの内容】

★モスクワ:今回の富士キャンプのように、一つのワークをじっくりとやるのがモスクワ式です。特にインターナルをやるようになってからは、その傾向が強いのではないでしょうか。富士キャンプではミカエルがいろいろとデモを見せてくれましたが、モスクワでは本部のインストラクターが交代してリードすることもあります。今回の富士キャンプは、ミカエルが何時間も教えてくれましたが、こうした機会はなかなかあるものではありません。また、トレーニングは基本的に室内です。

★トロント:ブラッドのセミナーに出たことのある人ならば、お分かりかと思いますが、きっちりと順序だてた構成で、3時間があれば、30近いワークが行なわれたりします。最後には「なるほど、このために、いろいろやっていたのだな」とブラッドらしい構成の仕方に驚きます。ブラッドのワークは、インストラクターにとっては(ブラッドのように真似できないとしても)「こういうふうに教えればいいんだ」ととても参考になります。システマですから個人の体力に応じて休んでいけばいいのですが、体力的にはモスクワよりきついことが多いです。また、トレーニングは基本的に野外です。雨が降っていようが何しようが外です。びしょびしょになるし、山ですので、夜は寒いです。そういうこともあってきついのです。雨の中でのトレーングが続くと、肺炎になるのではないかと思います。朝、昼、夜の気温差が激しいので、夏なのに、冬支度も用意して行く必要があります。

[比較]
基本的にはトロントの方がきついです。それに寒い。自分で調整して、きつい時には休むなどすればいいのですが、どうしても50万円もかけて行っていると無理して、トレニーングに出てしまいます。すると、なんとかキャンプを乗り切っても、日本に戻って来てから、どっと疲れが出て大変です。もっとも私は、そんなに体力がある方だと思っていないので、体力がある人ならばまた違うかもしれません。

【どちらがいいのか】

一番の問題は、お金と時間です。都合がつくほうを選べばいいと思います。
上記にも書きましたように、野外メインのトロントは一度は経験してみた方がいいです。
それも若いうちに。50過ぎると、さすがにきつくなります。
西洋人の中には60過ぎても来ているおじさんがいますが、日本から行くこと自体が体力がいりますから、比較はできません。
トロントは西側の人が多いため、上記のしたようにフレンドリィな人が多く、友達も多く作れるような気がします。
しかし、中高年には、モスクワがオススメのような気もします。
富士キャンプ的なものを望むならばモスクワです。
それにモスクワのまったり感は日本人に向いているような気がします。
かつて日本で共産主義、社会主義、マルクス経済が流行り、多くのロシア文学が翻訳され、文学部でも露文(ロシア文学専攻)が流行りました。
それもこれもロシアにシンパシーを抱く文化人が多かったからに違いありません。
その感じがモスクワに行くと分かります。

富士キャンプの夜、まったりする面々(上)。こうした感じは、日本的でもありますが、モスクワではこんな感じの夜を過ごします。トロントのキャンプでは、こうはいきません(笑)。


【モスクワの歩き方③】モスクワとトロントのキャンプの比較1

月末から月初めは仕事が忙しくてブログも更新できませんでした。
昨日、ミカエルのエキストラクラスに出ていたら、「ブログ読んでいます」という方がいて、そういう方がいると、俄然書かないといけないなとやる気になります。

さて、日本で初めてのシステマキャンプ「富士キャンプ」が無事終わりました。
10月7日から9日までの3日間、全5コマのセッションが行われました。
モスクワのキャンプ(インターナショナルセミナー)をそのまま日本に持って来た、
まさに産地直送という感じのキャンプでした。

そのうえ、通訳はついているし、温泉はあるし、日本のキャンプならでは特典もあって、
とても楽しくて、充実した3日間が過ごせました。
企画をされた北川夫妻、そしてこの企画をサポートされたスタッフの皆さんお疲れさまでした。
と同時に、素晴らしい思い出をつくってくれて、ありがとうございました。
このキャンプで行われたワークについては、次回に書こうと思います。

今回は、富士キャンプに行ったことで、本場のモスクワのキャンプ、
もしくはトロントのキャンプに行ってみたいという人のために、2つを比較して情報を提供します。
トロントのキャンプはそれまで使っていたキャンプ場が2017年に閉鎖となったため、次回は未定のようです。
ですが、カナダには似たようなキャンプ場はたくさんあるので、2018年には行われる可能性は大きいです。

【モスクワは室内、トロントは野外】

モスクワもトロントも宿泊型のセミナーですが、もっとも大きな違いは、モスクワは室内、トロントは野外で行われることでしょう。以前、モスクワも野外型のセミナーをやったことがあったようです。2007年かな? 北川さんが最初にモスクワのセミナーに参加した頃は野外だったようで、今回は富士キャンプは、そのときの強烈な思い出を再現したいということだったと思います。

写真は2013年のモスクワセミナーです。前列2列目、右端に写っているのが私。

【料金】

★モスクワは、その年に発表される日程によっても違いますが(4泊5日の時もあれば、6泊7日の時もあり。だいたい5泊6日)、過去ルーブルが一番安かった時で5泊6日でセミナー代が12万円、高い時で25万円。今年もまだルーブルが安かったので16万円ぐらいだと聞いています。9月ですので、モスクワ往復はピーク時よりやや安く確か13万円台から15万ほど。従って、お小遣い抜きにすれば30万円ほどで行ってこられます。お土産代などのお小遣いを考慮して、あと2、3万円ほどは必要でしょうか。

★トロントは、月曜日から始まって土曜日の午後解散の5泊6日で約23~25万円ほど。8月に行われますから、飛行機代が高いです。飛行機代がだいたい18~20万円ぐらい。したがって、キャンプに参加するだけで40~45万円はかかります。これにお小遣いなどを考えると、47~48万円は用意しておいたほうがいいと思います。

〔比較〕
為替によって料金は変わりますが、経済が不安定なロシアと比べると、カナダのほうが安定しています。為替が安い時は、モスクワに行ったほうがお得でしょう。それにトロントは高いです。2010年から毎年トロントキャンプに参加しているシステマ東京のIPさんは本当にすごいと思う。

【日程】

★モスクワ:毎年9月中に行われますが、その年によって第2週だったり、第3週だったり。だいたいは水曜日の夕方に入って、木曜日の朝からスタートして、日曜日に終了して夜にパーティ。翌月曜日に朝ワークして朝食を食べて解散というスケジュールです。これで5泊6日です。したがって、日本からは、行きは水曜日のお昼に出て水曜日の午後着、帰りは月曜日に出て火曜日に朝着という日程になります。仕事や学校は土日含めて7日間休む必要が出てきます。モスクワまでの往復は片道9~10時間ぐらい。

★トロント:2年に1度、偶数年の8月の上旬に行われます(次回は2018年の予定)。月曜日の午前にトロント本部を出発して、キャンプ場に昼到着。月曜日の昼からワークが始まり、金曜日の午後でワークが終わり、翌土曜日の朝にもワークして、朝食を食べて解散。モスクワと同じくセミナー5泊6日でも、前後に1泊ずつする必要が生じるので、全体では7泊8日の日程になります。日本からは日曜日の夕方に出て、日曜日の午後にトロントに到着。本部の道場で1泊して(自分でホテルをとってもいい)、月曜日の朝に本部を出発してキャンプ場へ。戻ってくるのは土曜日の午後3時ぐらい。また本部で1泊して、日曜日のお昼ごろにトロントの空港を出発、月曜日に戻ってきます。仕事や学校は9日間休む必要があります。トロント往復は片道12~13時間。

[比較〕
8月か9月、どちらが休みを取りやすいかによるでしょう。8月はお盆休みがあって休みを取りやすい反面、トロントの場合は9日間も休む必要(土日を除けば7日間)があるので、そこがネックがかもしれません。トロントの方が飛行機に乗っている時間も長いので時差的にも辛いです。ただし、トロント往復は羽田発着があるで便利。成田発着より1万円ほど高いですが、その価値は十分にあります。

(というわけで、この項は続きます)


2017年9月19日火曜日

インストクラターの心得

これは1年前のシステマ湘南のFBにはあげたのですが、
こちらのブログには上げていませんでした。

このブログは一般向けです。
一般の人には関係ないことだと思って、
あえてここには上げていなかったのですが、
FBだと見直すのに(探すのに)大変なので、
自らの覚書という意味でも、
こちらにもあげておきます。

去年のサマーキャンプでモスクワ本部の
マスター・インストクラター、ブラッディミアが話した内容です。

現在、Iit(インストラクター見習い)やインストクラターの人、
これからインストクラターになる人のために参考になればと思います。
(同様の件は、去年の日本セミナーでも、
Iitやインストクラターを新たに申請した人、また更新した人に話していました)

心得というよりかは、むしろ経営方針に近いかもしれませんが。

 1・無料で教えてはダメ。どんなに少額でも金額は取りなさい。

2・トライアルは2度経験させなさい。1度ではシステマが分かるはずもない。
トライアルも無料にしてはいけない。
トロントではトライアルの人については2回20カナダドルを取っている。
(トロント本部では、普通は1クラス20カナダドル=約1600円)

3・メンバーシップ制を取りなさい。最低でも3か月のメンバーにしてその分を前払いで取るように。
そのぐらいのお金も払えない人間は、システマをやる前に、自分の稼ぎを確保したほうがいい。

4・クラスは定期的にやるように。
そのためにも1人で教えるより、できるならば2人以上でリードした方がいいかもしれない。
クラスをキャンセルしないために、2人なら1人がNGでも、もう1人がリードできる。

5・ドリルは必ずフリーワークを入れるようにしたほうがいい。
そうしないとシステマはテクニックだと考える人が出て来る。

6・他のクラスの近場ではやらないほうがいい。過剰な競争になることがある。
アメリカでは一部でトラブルが起きている。

7・自分のクラスのコアメンバーを大切にしなさい。
そのためにも、道場破りのような人がきても、相手にすべきではない。
そういう人のために、コアメンバーが離れた例もある。
そういう人が来たら、プッシュアップをさせておけばいい。

8・セミナーに参加することも大切だが、何か疑問があったらDVDを見返しなさい。
セミナーでやっている以上に、DVDでは時間をかけて丁寧に説明している。
必要な情報は全てDVDに入っている。

9・インストラクターはシステマの看板を背負っているのだから、
教える時にはインストラクターTシャツを出来るだけ着なさい。

10・教える意志がある者だけがインストラクターの資格をとりなさい。
教えないで、トレーニングをするだけするだけなら必要ない。
(インストラクターは「黒帯」といったような資格ではありません。
大切なのは教える意志。ちなみに、私自身はイントラになった時、
「下手」でも「覚悟」さえあればいいと思っていました)。

11・フェイスブックは個人とクラスは分けるように。
(日本人はそうしていると思いますが、海外では分けていない人も多い)

12・必要があれば、トロント本部のHPに、
あなたのクラスの情報を掲載することができるのでリクエストしなさい。自宅の近くでシステマの教室を探している人の役に立つかもしれない。
(日本人でわざわざトロント本部のHPで、クラスを探す人はないと思います)

以上です。

「システマ湘南」のような弱小グループにはそぐわないなと思う点もあるのですが、
適当にアレンジしながらやっていっているつもりです。

2017年9月14日木曜日

【モスクワ本部の歩き方②】セミナーか個人か

前回はモスクワに行くに当たって、どのくらいの費用がかかるかを書きました。

モスクワに行く場合は、
①9月に行われるインターナショナルセミナーに参加される方
②その他で月で個人的に本部のレギュラークラス、
もしくは月に1回開かれる2日間の週末セミナーに参加される方
の2パターンに分かれると思います。

どちらを選ぶかですが、一番は休みが取れる日程の問題でしょう。
9月はシルバーウィークにぶつかる場合はありますが、
9月の1週目や2週目にも行われる場合もあって年によって違います。

システマ湘南のYさんが「いつもはシルバーウィークにぶつけてくれるのに、
今年は違う」とこぼしていましたが、別にモスクワ本部では日本の都合を考えて
日程を組んでくれているわけでもなく、シルバーウィークにぶつかるのは、
たまたまにしかすぎません。

だから、休みが取れる日程次第なのですが、もしいつでも休みが取れる人がいた場合、
どちらに参加したほうがいいのか。
それぞれのメリット・デメリットを書いてみましょう。

①インターナルショナルセミナー

【メリット】
・ 朝から晩までシステマができる(今年は夜のクラスはなかったようですが。
朝、午前、午後、夕食後と1日4コマ受講できる)。
・通訳がつく。基本的には英語の通訳だが、大阪のインストラクター大西さんのように
英語ができる人がいれば、ロシア語→英語→日本語と通訳してもらえる。
・世界中からインストクラターやシステマ愛好者が来るので、友だちが増える。
・やることのテーマがはっきりしている。
・ふだんあまり接することのない他の日本のシステマ愛好者とも仲良くなれる。
・ふだん見たことのないシステマグッズが売られたりする(シャシュカや鞭など)
・ここが重要ですがミカエルに接する機会(技をかけてもらう機会も含めて)が多い。

【デメリット】
・これといったデメリットはありませんが、しいてあげればロシアまで行ったのに、
何の観光もせずに帰ってくることになること。観光しようと思えば、セミナー前後に、
一泊以上する必要があります。
・最近の傾向だとインターナショナルセミナーは4日間(短い時で3日間、長い時で5日間)
これに到着日と、出発日、出発の翌日に日本に着くことになるので、
7日間は絶対に休みを取らないといけなくなる。



                ↑クレムリンの真ん前に巨大な地下ショッピングモールがある。
                 個人旅行だとこんなところでお茶をしたりする。

②個人旅行

【メリット】
・午前(12時まで)のクラスから午後(19時から)のクラスまでの間、時間があるので
、市内の観光がいろいろとできる。一人旅が好きな人には向いている。
・本部のレギュラークラスに出ることによって、本部の様々なインストクラターに
習うことができる。
大サーシャのクラスを除き、特に各クラスともそんなに人数が多くないのもいい。
・ザイコフスキーのクラスの場合、参加者が少ないので、日本で考えられないほど、
蜜に指導してもらえる(指導というか、ずうっとフリーワークの相手をしてもらえる)
・観光したり何だりで、よりロシアを身近に感じられるようになる。
・土日の週末セミナーを挟んで日程を組むことができるので、最低5日間の休みが取れれば、
現地にいける。
例:金曜日=午前日本出発、ロシア夕方着、土曜日・日曜日=セミナー、
月曜日=午前レギュラークラス、午後ロシア発、火曜日=午前日本着
・セミナーに参加するよりも、お金を使い方にもよるが、安上がりにできる可能性あり。



              ↑世界遺産のコローメンスコエの昇天教会。
                見学に行けるのも個人旅行ならでは。

【デメリット】
・通訳がない。ロシア人の参加者で英語でできる人がボランティアで、通訳してくれる
ことがあるが、それも常にではない。基本、見て覚えるしかない。
・週末セミナーに出た場合、ミカエルに接する機会は、インターナショナルセミナーに比べると圧倒的に少ない。(1日4時間しかやらないということもあるけれど)
・宿と本部との往復が面倒くさい(宿が遠い場合ですが)
・レギュラークラスの受講やらなんやら自分でやらないといけないので面倒。
・現地に他の日本人がいなかった場合、食事はいつも一人になるので、これはさびしい。

こうやってみると、もし休みが取ればインターナショナルセミナーのほうが何かと
メリットがあるような気がします。
それに、システマだけをやりたいという人には向いています。

ただ、デメリットもそれなりにある個人旅行ですが、インターナショナルセミナーでは
味わえない面白さもあり、1人旅が好きな人にはいいのではないかと思います。
9月にはなかなか休みが取れないという人は是非、他の月にモスクワに行ってみてください。

◎【今後の日程(予定):毎週土曜日】
9月16日、15時~17時 鎌倉武道館・柔道場
9月23日、15時~17時 見田記念体育館・体育室
9月30日、15時~17時 鎌倉武道館・柔道場
10月14日、15時~17時、見田記念体育館・多目的室
10月21日、15時~17時、鎌倉体育館・格技室(個人利用)
10月28日、15時~17時、鎌倉武道館・柔道場

*休講のお知らせ等
10月7日はミカエル来日で富士キャンプが行なわれるため休みます。
10月14日は予定されていますが、
急にミカエルの大阪セミナーが入ったため中止になるかもしれません。
10月21日は珍しく場所が取れませんでした。
今のところ鎌倉体育館の個人利用で格技室を使わせてもらおうと思っています。







2017年9月7日木曜日

【モスクワ本部の歩き方①】旅費編

以前、システマ湘南の常連のOさんの夫人から、
「主人を一度でもいいから、モスクワかトロントに行かせたいのですが、
いくらぐらいかかりますか」という質問がありました。
そこで、今回は具体的にモスクワに行くにはいくらかかるかをお話したいと思います。

航空費はそれほど為替における変動はありませんが、
それ以外は当然あります。2年前は1ルーブル3円。
去年は1ルーブル1.5円。今年は1ルーブル2円でした。
以下は今年のレートで話しています。
ですから1ルーブル3円となると、以下を1・5倍してください。
1ルーブル3円になると、日本より物価が高く感じられます。

【航空費】
航空費ですが、モスクワでの直行便はエアロフートとJALがあります。
以前はエアロフロートのほうが安かったのですが、
会社更生してからJALも安くなりました。
季節や申し込む時期によっても違いますが、おおむね15万円プラスマイナスです。
安ければ13万円台ぐらいから手に入るでしょうし、高ければ18万円前後。
いずれも燃料チャージ費込です。

【宿泊費】
エクスペディアで航空費と一緒に頼むと安くなりますが、
必ずしも目当てのホテルが登録されているとは限りません。
モスクワ本部に一番近いのは(というより、ほぼ隣ですが)
「スルタン5」というホテルです。
ここが季節や申し込み方によっても違うのですが、5000円前後。
安ければ3000円台、高ければ7000円台といったところで、
日本のビジネスホテルクラスと考えていただければいいと思います。
(安い部屋はトイレ、バス共同です)
1週間で3万50000円ぐらいと考えればいいでしょう。
モスクワはホテル代が高いです。
究極の選択としてはモスクワ本部に泊まるという手があります。
1泊2500円前後らしいです。
しかし、本部に泊まっては落ち着かないと思います。
ベッドもないし、ベンチもしくは床に寝袋という感じです。
シャワーが壊れていることもあります。
20代ならばそれでもいいでしょうが、30代以上はホテルのほうがいいでしょう。

【滞在費】
食費は安いところで1食300ルーブル(600円)といったところでしょうか。
それに観光中のカフェでお茶などを考えたりすれば、安く済ませて1日2000円ぐらい。
たまに豪華な食事を取ると、1食3000円から4000円かかります。
観光費やお酒、お土産代とか入れると、今回は8日間で42000円ぐらいかかりました。
1日5000円を見ておけばいいと思います。


               ↑本部脇の食堂にて。これで600円ほど。


【システマ代】
本部のレギュラークラスは1回600ルーブル(1200円)です。
休日を除いた午前と午後になります。だいたい1週間いると、10回は参加するので、
12000円といったところ。
モスクワで月1回開かれている週末セミナーが2日間で6000ルーブル(12000円)。
ただ、これはその年の本部の方針によっても変わります。
一昨年は200ユーロ(28000円)でした。
他にインストラクターであれば更新代に100ユーロ。
スティックマッサージを受けるのであれば、1回3000ルーブル(6000円)。


                   ↑本部のスケジュール表


【結論】
というわけで、もし夏休みに1週間モスクワ本部に行こうとすると、
マッサージとかイントラの更新がないとして、
18万円(航空費、夏は高い)+35000(宿泊費)+35000(滞在費)+24000円(システマ代)
=27万4000円
つまり最低でも30万円弱ということになります。
1ルーブル3円の時はこれの1・5倍ですから、45万円ぐらいかかります。
こういう時は食費を切り詰めるしかありません。40万円前後にできます。
去年は1ルーブル1.5円でしたから、20万円ちょっという感じでした。

モスクワではクレジットカードがスーパーでも気軽に使えるので、
現金をそれほど持っていく必要がありません。
(アメリカに経済封鎖されているのに、マスターもビザも使えます)
滞在費はクレジットカードでほぼまかなえます。
心配ならば、4万円ずつルーブルとユーロで持っていくといいでしょう。

ちなみに、9月のモスクワのインターナショナルセミナーも為替によって変わりますが、
今年は1200ユーロ(約16万円)。9月だと航空費は15万円前後なので、
31万円ほど。これにお土産代が加わります。
個人で夏休みに行くのとほとんど変わりません。

セミナーがいいのか個人旅行がいいのか。
どちらがいいのか、次回はそれぞれのメリット、デメリットについて書いてみます。
 
▼今後のシステマ湘南の予定(いずれも15時~17時)
9月9日、鎌倉武道館・柔道場
9月16日、鎌倉武道館・柔道場
9月23日、見田記念体育館・体育室
9月30日、鎌倉武道館・柔道場
10月14日、見田記念体育館・多目的室
10月21日、鎌倉体育館・格技室(個人利用)
10月28日、鎌倉武道館・柔道場
(10月7日はミカエル来日の富士キャンプのためお休み。
21日は久しぶりに予約が取れませんでした。したがって、
個人利用日で体育館を使うことになると思います)

2017年8月21日月曜日

日本のシステマは「本場の味」

8月11日から18日までモスクワに行ってきました。
去年はトロント本部のキャンプに行きましたので、
今年はモスクワと思っていました。
ところが、モスクワで9月に行われるインターナショナルセミナーと
自分の日程が合わない。

それで、8月のお盆休みを利用して、ちょうどミカエル師の週末セミナーがある
期間をはさんでモスクワに出かけました。
このところ、9月に休みが取りにくい人は、8月にモスクワに行くことが多いのですが、
今年は日本人は私1人だけ。

ミカエル・セミナーが楽しかったことはもちろんのこと、
思い出に残るは、ヴラディミア・ザイコフスキーと、
たっぷり相手をしてもらえたことです。なかなか充実した時間も過ごせました。

今回のセミナーでは、フランス人3人、スイス人1人、韓国人1人と一緒でした。
韓国人の方は学生で、セキュリティを専攻していて、
剣道2段、柔道3段、テコンドー4段で、
将来は大統領府の警備官を希望しているということでした。

彼は韓国で、システマ・コリア・ヘッドクォーターというところで
少しやっていたみたいなのですが、システマのオリジナルを求めて、
モスクワに来ていて、一カ月ほど滞在するということでした。
私と会った時は、すでに3週間ほどいた時期でした。

その彼とザイコフスキーの会話です。
韓国人「韓国にはシステマとジークンドーを混ぜたような人がいるんですが、
知っていますか)」
ザイコ「知らない」
韓「この人、知っていますか」
(自分が習っていた韓国で最も有名なシステマ道場の先生のの動画を見せる。以下の動画)


ザ「見たことがあるけれど、会ったことはない」
韓「この人がやっているのはシステマですか」
ザ「僕らはヘルメットは使わないからな、ハハハハ」

そこで、私が「ヴラディミア(ザイコフスキー)は、
これをシステマだと思うのですか?」とさらにつこっむと、
「僕にとってのシステマはミカエルだけだから」
そして、ザイコフスキーはこう言葉をつなげました。
「そうだな、ロシアで一番有名な日本料理レストランがある。
そこに行ってみるといいよ。まず料理を見て、これが日本料理?と思うだろう。
そして食べて、これが日本料理の味?と思うだろう。システマも同じだ。
ミカエルはシステマの情報や知識を世界中に広めた。
各地でいろんなマーシャルアーツと混じっている。
でも、それは料理と一緒でロシアのシステマではない。
幸いなことに、日本はロシアと常に情報や知識を交換している。
だから、日本ではロシアのシステマがきちんと行われているんだ」

つまり、日本は「本場の味」が守られているということで、素晴らしい褒め言葉でした。
私が「あなたも毎年のように日本に来てくれますからね」というと、
「それは私の意思ではない。ミカエルの意思だ。ミカエルが行けというから行くんだ」

毎年のように日本に来て、様々な知識を授けてくれるミカエル、
ザイコフスキーを始め、さまざまなインストラクターを寄こしてくれる
ミカエルに改めて感謝した次第でした。

▼今後のシステマ湘南の予定(いずれも15時~17時)
8月26日、鎌倉武道館・柔道場
9月2日、鎌倉武道館・柔道場
9月9日、鎌倉武道館・柔道場
9月16日、鎌倉武道館・柔道場
9月23日、見田記念体育館・体育室
9月30日、鎌倉武道館・柔道場
10月14日、見田記念体育館・多目的室
10月28日、鎌倉武道館・柔道場
(10月7日はミカエル来日の富士キャンプのためお休み。
21日は久しぶりに予約が取れませんでした。したがって、
個人利用日で体育館を使うことになると思います)

2017年8月8日火曜日

システマをすることのモチベーション

システマ湘南のFBで、参加者さんから質問がありました。
「なぜシステマをやるのか?」

システマは試合がありません。段位がありません。大会も演武会もありません。
だから、その参加者さんは他の人から、
「どうやってモチベーションを保っているんですか」と聞かれたそうです。

日本の武道には有段システムがあって、帯の色が変わるようになっています。
これは、柔道の創始者・嘉納治五郎先生が始めたことで、ものすごい発明でした。
それによって、モチベーションを明確に持てるようになったからです。

でも、他の武道をやっていて思ったのですが、
黒帯を取ってやめてしまう人というのもいるんですね。

また試合や大会があっても、それはモチベーションにはなると思いますが、
大会に出ないようになると辞めてしまうか、そういうこともあると思います。

つまり、帯や試合や大会があっても続かないのに、
どうしてシステマを続けていられるのか。

それは、たぶん年齢によっても違うし、生活環境によっても違うと思います。
若い男性ならば強くなりたいというのが理由であるかもしれません。
それぞれの人がそれぞれの理由で、
何かしらの楽しみを見つけてシステマを続けているのでしょう。

たとえば、座禅を週に1回している人に向かって、
「昇段も試合も大会もないのに、モチベーションどうするの?」と聞くでしょうか?
座禅をしているのには、人それぞれの理由があるはずです。

生物は生きていくのに、昇段も試合も大会も規則も何もない。
でも、生きているではないでしょうか。
もちろん、人間が生きていくには目標がいるという人もいますけれど、
「本当かな」とも思うんです。
生物には何か生きる以外の目的を持っているでしょうか。
ただ生きるために、生きているんですね。

何かシステマもそれに近い感じがしているんですよね。

あえていえば、システマは人間の可能性を見せてくれることでしょうか?
それは、いくつになっても人には可能性があるということです。

あとは、やっぱり「場」ですね。
モチベーションがなくても、いい「場」があれば、人は集まる。
生き物だって同じです。
何か、生き物が集まってきやすい場というのがあるじゃないですか。

だから、システマ湘南を「いい場」にしていきたい。
あっ、それが自分のモチベーションかもしれません。
インストラクターになったのも、それが理由のような気がしてきました。

2017年7月27日木曜日

夏にシステマを始めよう! おススメのセミナーもあります

システマってカリキュラムがあるようでないんですね。

他の武道や格闘技だと、カリキュラムがあって段階を追って、
テクニックが得られるようになっています。

しかし、システマには初心者はこうやってとか、
まず最初にこの技を覚えてとか、基本の技とか、
そういうものがない。
基本の姿勢……はい、普通にリラックスして立ってみましょう、
ってな感じです。

この前、久しぶりにあったシステマーの人から、
「システマって、クラスに出て習ったことを一所懸命、
自宅で練習してくると、次の時には別のことをやるんですよね。
最初は何だろうと思いました」
と言っていました。

確かに、そうなんですね。
初心者には決してとっつきやすいものでもなかったりします。
それにインストラクターによってもいろいろとやることが違う。

だから、トロント本文のマスターのブラディミア師は、
「システマを体験したいという人には、最低でも2回体験してもらいなさい」と
言ってます。
1回だけだど、「えっ、こんなものなの?」と思ってしまうかもしれないからです。
軍隊格闘技を期待して体験してみたら、呼吸のワークばかりとか、
その逆で呼吸のワークを期待してきたら、フィジカルのきついワークばっかりとか。

だから、一番いいのは――。
私自身もそうだったのですが、セミナーに出ることだと思います。
丸1日セミナーに出れば、いろんなワークを体験できますし、
2日間連続のものであれば、より一層深い体験ができます。

海外のインストラクターが来日するような大きなセミナーから、
日本のインストラクターが主宰するワンディセミナーまで、
年回に数回ありますので、システマに興味を持たれた方は、
是非、セミナーに出席されるといいと思いますね。

この夏もセミナーがあります。
日本人インストラクターのセミナーで、
来日インストラクターのセミナーと比べると、
料金も手ごろかと思います。

ひとつは、大阪の大西亮一セミナーのセミナーです。
8月26日~28日の3日間、申し込みは以下から。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfgRwzTBVrrweDNms9Lq3V05BshY4gdi3jTnN1RTQbXys7FSQ/viewform?c=0&w=1

今週末からは、システマLAの三谷愛武さんのセミナーもあります。
7月29日~30日と8月5日~6日の4日間です。申し込みは以下から。
http://systemala.blog.fc2.com/

ちょっとシステマに興味のあるという方、
この夏に、システマを始めるというのはいかがでしょうか?

システマ湘南の今後の予定です。
7月29日 15時~17時 鎌倉武道館・柔道場
8月5日、15時~17時 鎌倉武道館・柔道場
8月19日、15時~17時 鎌倉武道館・柔道場
8月26日、15時~17時 鎌倉武道館・柔道場
9月2日、15時~17時 鎌倉武道館・柔道場
9月9日、15時~17時 鎌倉武道館・柔道場
9月16日、15時~17時 鎌倉武道館・柔道場
9月23日、15時~17時 見田記念体育館・体育室
9月30日、15時~17時 鎌倉武道館・柔道場

2017年7月19日水曜日

湘南&銀座コラボ企画大成功!

先週金曜日、システマ湘南とシステマ銀座のコラボ企画第一弾として、
システマシアトル・インストラクター蔵岡良宜師凱旋記念クラスを主催。
おかげさまで、多くの人に参加していただきました。
参加していただいた方々、ありがとうございました。

去年、私がトロントのキャンプで大変お世話になったため、
このブログでも以前、蔵岡さんのことを紹介したことがありました。
蔵岡さんは6年前からシステマを始め、システマを初めてすぐにアメリカに留学。
アメリカで大学に通いながら、マスターインストクラターのブラッドが主宰する
システマ・トロント本部に通い、6年のうち途中1年間はほぼ内弟子状態。

トロント本部ではキッズクラスなども担当していました。
本部ではクラスを担当していたというだけで実力が分かります。
ブラッドからはファミリー的な扱いを受けて、
トロント本部でも多くの西洋人から、慕われています。

その彼がビザの関係などから、6年ぶりに日本に完全帰国するという。
7月7日の夜に、システマ銀座の天田さんとメッセンジャーでやりとりしていて、
蔵岡さんをシステマ銀座と湘南のコラボで呼べないかという提案がありました。
すぐに蔵岡さんにメール連絡。帰国の途についていた蔵岡さんは空港から、
「14日まで東京にいますから、いいですよ」という返事をくれました。

1週間以内でクラスが開催できるのか!?
その後、蔵岡さんから15日に東京を出ることになったと連絡があって、
とにかく14日の夜にクラスを開くことを決定。
つぎに場所探しです。東京はレンタルスペースが結構あるものの、
それなりの広さがあるところとなると、限られています。
なおかつ、皆さんが来やすい場所となると……。

ようやく原宿に場所を見つけて、20時~22時で開催を決定。
11日の夜に緊急告知で、正式には12日の夕方に告知しました。
開催まで2日間しかないために、5、6人集まればいいなと。
10名集めれば大成功だと思っていました。
蓋を開けてみれば、なんと24名の方に参加していただき、大盛況でした。


(クラスの様子、奥で立っているのが蔵岡さん)

それだけトロント直輸入のシステマに触れてみたいという人が多かったんですね。
内容は呼吸をメインにした動きでしたが、
非常に説明が分かりやすく、参加者からも大好評でした。
アダムセミナーに出た人たちは、呼吸のワークで重なる部分も多く感じはずです。
最近ブラッドがどのような呼吸ワークをやっているのかが、
「アダム→蔵岡」の流れで、非常によく分かったのではないかと思います。

蔵岡さんは、これからは日本在住となるようなので、
今後も機会を見てはコラボ企画をやってみたいと思います。

しかし、たった1週間で、講師とのやりとり、場所さがし、告知ができるなんて、
まさにネットとSNSの時代ならではと改めて思いました。
すごい時代になったものです。

さて、以下の地域でも、蔵岡さんのクラスが開かれます。
ご興味のある方は、詳しくは各地のシステマクラスのHPで調べてください。
いずれも1日クラスなのでかなり充実していると思います。

7月23日 13:00~15:30 金沢(システマ団体がないので、ご興味ある方は、
systema.hearts☆gmail.comへ。☆を@に変えてください)
7月30日 9:30~16:30 システマ神戸
8月5日~6日 9:00~16:00 システマ京都
8月26日 9:30~16:30 システマ九州(熊本)


最後に、急なお願いにもかかわらず講師を引き受けてくださった
蔵岡インストクラター、そして参加してくださった皆様、
改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。

2017年7月10日月曜日

「エンプティ」と「フル」――アダムセミナーで感じたこと

7月上旬に行われたアダムセミナーで、
アダムがよく言っていたのが、「エンプティなボディ」ということでした。

これまで、よく言われていたのは「体をフルにしろ」ということ。
要は体の中の力を滞らせることなく、均等に力をみなぎらせている状態
とでも言うのでしょうか。

ところが、今回言われたのは「エンプティ」。

システマ東京のインストラクターの北川さんが、
ツィッターでこんな内容なことを書いていました。

――「フルにしろ」とか「エンプティしろ」とか言われて、
混乱している人が多いけれど、膨らんだ風船はフルでもあり、
エンプティだ――と書いています。

その通りだと思いました。
今回のアダムセミナーで徹底して行ったのが、
体の中にテンションを残さない、
テンションのない体の作り方でした。

アダムがエンプティと言ったのは、
テンションがない「空の体」ということなんですね。

北川さんが風船のたとえを書いていますが、
僕は宇宙にたとえても、いいなと思うのです。
宇宙の始まりは真空でしたが、エネルギーが満ちていました。
そんな感じだと思うのです。
まさにエンプティであり、フルだったのです。

5月末のダニールセミナーでは、テンションがないリラックスした体が
どれほどの可能性があるかを見せてくれました。
では、そのテンションがない体をどう作るのか。
それを今回のアダムセミナーでは、具体的なワークに落とし込んで
教えてくれたような気がします。

そして、アダムが「空」ならば、3月に行われたザイコセミナーは「無」。
アダムは「ボディに空にすることで、相手に予期せぬ動きになる」と。
ザイコは「頭は空っぽをすることで、相手は自分の動きが読めなくなる」と。

アダムは体を空にしてテンションを抜くことを言っていましたが、
ザイコは頭を空にする、頭のテンションを完全に抜くことで、
相手に悟られない動きを見せてくれました。
ザイコは見せてくれたことは、「空」より「無」という感じです。

ダニールやザイコのほうが、より抽象的で難しいことを提案しているのですが、
そこへ至る方法論を、今回のアダムは示してくれたような気がします。

そして、アダムのセミナーは、呼吸にしても、
モスクワの第二呼吸とトロントのライトブリージングなど、
表現の仕方は違っても、方向性は同じだということを感じさせてくれました。

今年のシステマのセミナーは、
セルゲイ・ザイコ→ダニール→アダムと非常にいい流で来ています。
(1月に行われたクオンのセミナーでも、テンションを抜くことの
重要性は語られていました)

10月のミカエル来日、富士での合宿も楽しみですね。

写真はアダムセミナーにて。暑かった!



2017年7月9日日曜日

ビーチシステマ終了。9月までの予定(最新)

第117回、システマ湘南終わりました。
7月8日、江ノ島東浜海岸でのビ―チシステマをしました。

今年でシステマ湘南のビーチシステマは今年で第3回目。
ものすごく天候に恵まれました。
加えて海開きから2週目ということもあって、
これまでの3回の中では、もっとも混雑していました。

今回はビーチで1時間、海中で1時間半ぐらいというスケジュールです。
ビーチは何をやってもいいのですが、わいわい楽しめるメニューしようと思って、
来年、マスアタック系を中心に行っています。

今年は砂浜が暑くて、照り返しのきつかったので、
ビーチでのワークがきつかったですね。

水温が低くて海中のワークがきついこともあるのですが、
今年は逆でした。今年は水温も高くて、水中でのワークのほうが楽でした。

水中ではいつもように、水際でのリーリングから始まって、
水中での叩かれてもテンションを生じさせないワーク、
水中でのフリーワークだの、いろいろ。

あっという間の2時間半でした。
参加者は去年より減って11名(他に体調からビーチで見学2名)でした。
参加してくださった方々ありがとうございました。


今年は海開き後ということもあって、ライフセーバーさんが
「こいつら何をしているのか」をやたら気にしていました。
いい大人が浜辺で回転しているぐらいならいいですが、
海中で投げ合ったり、ど突きあったり、沈め合ったりしているのですから、
見方によってはかなり危険です。

他の人に迷惑になるほど混んでいたら、注意されたでしょうが、
特に「海中でド突きあったらいけない」という規則もないので、
注意を受けたのは以下の3回でした。
1・僕らがやっていた場所がバナナボードの出入り口なのでどくように。
2・潮が満ちてきたので、波際に荷物が合ったらどけるように。
3・ライフセーバーは16時までなので、16時を過ぎたら早めに浜に上がるように。

本当は人数が多いほど楽しいと思うのですが、
あまり多いとやはり注意されそうなので、
11名ぐらいはいいところなのかもしれません。

それでは、また来年楽しみたいと思います。


以下、9月までの予定です。いずれも土曜日です。

7月15日 15時~17時 見田記念体育館・体育室(鎌倉)
7月22日 11時~13時 鎌倉体育館・競技室(鎌倉)
7月29日 15時~17時 鎌倉武道館・柔道場(大船)
8月5日、15時~17時 鎌倉武道館・柔道場(大船)
8月19日、15時~17時 鎌倉武道館・柔道場(大船)
8月26日、15時~17時 鎌倉武道館・柔道場(大船)
9月2日、15時~17時 鎌倉武道館・柔道場(大船)
9月9日、15時~17時 鎌倉武道館・柔道場(大船)
9月16日、15時~17時 鎌倉武道館・柔道場(大船)
9月23日、15時~17時 見田記念体育館・体育室(鎌倉)
9月30日、15時~17時 鎌倉武道館・柔道場(大船)


2017年7月4日火曜日

いよいよ7月8日はビーチシステマ(詳細)、9月までの予定

いよいよシステマ湘南の年に一度のビーチシステマを行います。
単純にビーチと、海中でシステマをするだけなのですが、
普段とは違う環境でやることに、面白さがあります。
あと砂浜を裸足でワークするということが、何といっても楽しいのです。

【場所】江ノ島・東浜海水浴場あたり
【時間】小田急・片瀬江ノ島駅の改札に13時集合。
そこから東海岸まで移動して、だいたい13時半ぐらいからワーク開始。
ビーチと海中(Fighting in the Water)半々ぐらいです。16時前には終了する予定です。
その後、江ノ島でシャワーを浴びて(シャワーを浴びずにすぐに帰っても可)、
片瀬江ノ島駅まで戻ってくると、17時半ぐらいにはなると思います。
参加費1000円、シャワー代は別になります。
【遅れてきた場合】江ノ島の東浜海水浴場のほうへ歩いてきてみてください。
一番、江ノ島側の浜辺でワークを行っていると思います。
【持ち物】水着(上はラッシュガードがあるといいです)、日焼け止め、
必要な人は帽子、サンダル、タオル、レジャーシート、ファーストエイドなど。

初めて参加する人は一度連絡をいただければ嬉しいです。

写真は2015年の第1回ビーチシステマの様子です。



9月までの予定は以下となっています。
8月5日までは、アダムセミナーの復習をしようと思ってます。

7月15日 15時~17時 見田記念体育館・体育室(鎌倉)
7月22日 11時~13時 鎌倉体育館・競技室(鎌倉)
7月29日 15時~17時 鎌倉武道館・柔道場(大船)
8月5日、15時~17時 鎌倉武道館・柔道場(大船)
8月19日、15時~17時 鎌倉武道館・柔道場(大船)
8月26日、15時~17時 鎌倉武道館・柔道場(大船)
9月2日、15時~17時 鎌倉武道館・柔道場(大船)
9月9日、15時~17時 鎌倉武道館・柔道場(大船)
9月16日、15時~17時 鎌倉武道館・柔道場(大船)
9月30日、15時~17時 鎌倉武道館・柔道場(大船)

使用施設は、
鎌倉武道館(JR大船駅より徒歩15分)
大船体育館(JR大船駅より徒歩13分)
鎌倉体育館(JR鎌倉駅より徒歩10分)
見田記念体育館(JR鎌倉駅より徒歩12分)〈施設名をクリックすれば詳細が出ます〉

施設利用料:団体利用で使用しているので、利用料は運営側で払っていますので、

参加費に含まれています。
参加費その他については下記にお問い合わせください。
funyta333☆gmail.com(☆を@に変えて送信してください)にご連絡ください。



2017年6月25日日曜日

この3か月はインターナルワークが中心

6月24日、第116回、システマ湘南終了しました。

この3カ月間、ずうっとインターナル系のワークばかりしていました。
まあ、このブログを読む人は、システマをやっている人ばかりだと思うけれど、
やっていない人のために説明しておくと、
リラックスして、相手の内面にアプローチしていく。
そんな大きな力を使わなくても、相手が倒れてしまうという、
「超達人技」のようなものです。

たぶん第三者が見たら、合気道よりインチキくさいと思います。
(ミカエルの映像がいろいろとYouTubeにあがっています)
なんとなく自分は苦手で、時々練習することはあったのですが、
集中して練習することはありませんでした。

5月に来日したモスクワのダニール師が行なったセミナーでは、
リラックスが強調されていて、あとはテンションを抜くこと、
バランスを整えること。

その言葉だけを抜き出せば、これまでのシステマと何の変わりもないのだけど、
そこでインターナルを意識するかしないかでは全然違ってきます。

なぜ、注意が同じなのに、これまでと違うと言えるのかと言えば、
呼吸が違うから。
ダニールは「口と鼻、50パーセント、50パーセントで呼吸してください」と
言っていて、これはいわゆる「第二の呼吸」のことです。

これまでのシステマの呼吸は「鼻から吸って、口から吐く」。
それがよりインターナルなものが意識されるようになって、
「第二の呼吸」(胸を開く呼吸)となりました。

「第二の呼吸」を意識することで(3月のザイコフスキーの教えもあって)
ダニールのワークへの理解が格段に進歩したような気がします。

というわけで、システマ湘南でも、ここのところ14回にわたって、
インターナルワークを中心に練習してきました。
「インターナル強化月間」が3か月以上続いたのですが、
個人的な感想では、自分も含めて参加者全員が3か月前よりも理解が深まり、
少しは上手くなったのではないかなと。

やはり集中して練習することは大切だと感じた次第です。
自分も勉強になった3か月間でした。
これから後はアダム・セミナーの復習となりますから、
ちょっとモスクワ系のワークからは離れます。

され来週はいよいよアダム・ゼットラ―セミナーで、
その翌週は江ノ島のビーチ・システマです。
皆さん、ご参加のほど、よろしくお願いします。

2017年6月13日火曜日

スポーツ嫌いとシステマ

システマ湘南のアフターの飲み会で、参加者の奥さんが同席していました。
システマを勧めたら、「運動嫌い」だからとのお答え。
でも、運動嫌いでもシステマを始めている方(女性)は大勢います。

スポーツ庁が「スポーツ嫌いを減らす」と目標を立てて、波紋を呼んでいます。
中学生で現在、スポーツが「嫌い」「やや嫌い」を合わせると16.4パーセント。
(個人的には、もっと多いと思う。アンケートとはいえ、「嫌い」と答えると、
ださいと思われると思って、「好き」に丸をつけてしまう子もいるに違いない)
それを5年で半分に減らすというのです。

これに対して、余計なお世話だとか反論が飛びかっています。
確かに、そうですね。

だいだい私も「スポーツ嫌い」というか体育の授業が嫌いな口だった。
名前がヨッシーで「ヨ」で始まるから、体育の試験があると一番最後にやらされる。
これが非常に嫌だった。

他の皆はもう実技の試験が終わってのびのびしている。
そのうえ、だいたい何割ぐらいが出来て何割ぐらいが出来ないかも全て分かっている。
そこへ最終演技者として出ていくわけですから、その緊張感が嫌でした。
そもそも私は、ものすごく緊張感に弱い子どもだったからです。

だいたい学科の試験はひと前で、テストの結果を発表することはないじゃないですか。
だが、実技=音楽、図工(美術)、体育は人前で披露しなければいけない。
下手な子には、恥をかせるようなもので、いじめの温床にもなりえると思うのです。
同様に、音楽のテストも楽器を人前で弾かねばならず、
それも体育と同じく常にラストにやらされるので、非常に嫌でした。

いじめなどが問題になるのに、なぜ実技の試験がいまだ問題にならないのか不思議。
だから、体育の授業をなくさない限り、「スポーツ嫌い」は減らないと思うのです。

運動すること自体、体を動かすこと自体は、人間は嫌いではないと思うのです。
しかし、体育という授業があるから嫌いになる子どもは多いのではないでしょうか。

システマ東京の北川インストラクターが「キッズ・システマ」として、
子どもたちに体を動かす楽しさから教えているのはとてもいい試みだと思っています。

システマとは「運動」でも「スポーツ」でもなく、
「自分を知る」ことを目的としたものです。
軍隊格闘技というと、激しいものを想像されてしまうかもれませんが、
戦闘で生き残るは、決して運動神経のいい人ではありません。

なんとか、子どもばかりではなく「運動嫌い」という大人にも、
システマに目を向けてもらえるように工夫できないかなと思っている、この頃です。

2017年6月2日金曜日

ビーチシステマと8月までの予定

システマ湘南恒例となりましたが、
今年も「ビーチシステマ」します!

砂浜や海中でのシステマも、また普段のシステマとは
違って面白いものです。
7月8日、場所は江ノ島の東浜海岸の辺りを予定しています。
ご興味のある方はお問い合わせください。

写真は昨年のビーチシステマの様子↓


さて、ビーチシステマも含めた8月までの予定を発表しておきます。
万が一変更することがあれば、ブログに上げておきます。

いずれも土曜日で、時間は15時~17 時となります。

6月3日、見田記念体育館・多目的室
6月10日、鎌倉武道館・柔道場
6月17日、大船体育館・格技室
6月24日、鎌倉武道館・柔道場
7月8日、ビーチシステマ(江の島にて)
7月15日、見田記念体育館・体育室
7月22日、鎌倉体育館・競技室(11時〜13時)
7月29日、鎌倉武道館・柔道場
8月5日、鎌倉武道館・柔道場
8月19日、鎌倉武道館・柔道場
8月26日、鎌倉武道館・柔道場

7月2日はアダム・ゼットラ―セミナーが開催されるのでお休みにします。
8月12日は、私がロシアの週末セミナーに参加する予定なのでお休みにします。
ご迷惑をおかけします。
8月19日は午前中にロシアから戻ったその足で、鎌倉にかけつけて、
クラスをやる予定でいます。本当にやれるのでしょうか(笑)。

使用施設は、
鎌倉武道館(JR大船駅より徒歩15分)
大船体育館(JR大船駅より徒歩13分)
鎌倉体育館(JR鎌倉駅より徒歩10分)
見田記念体育館(JR鎌倉駅より徒歩12分)〈施設名をクリックすれば詳細が出ます〉

施設利用料:団体利用で使用しているので、利用料は運営側で払っていますので、

参加費に含まれています。
参加費その他については下記にお問い合わせください。
funyta333☆gmail.com(☆を@に変えて送信してください)にご連絡ください。

2017年5月31日水曜日

充実していたダニールセミナー

5月27日、28日とダニール・リャブコのセミナーが東京でありました。
その前後、25日、26日、29日とスペシャルクラスもあり、
私はなんとか5日間全参加できました。

今回はセミナーは基本的にインターナルワーク全開といった感じでした。
ダニールがよく言っていたのは、
・自分の中のテンション(緊張)を感じてなくす(リラックス)
・相手のテンションをコントロールする
・バランス

基本的には、自分はテンションを持たずに、相手のテンションを感じて、
相手のテンションをコントロールする。
5日間、このテーマだけでいろんなワークを行いました。

アプローチの仕方は違いましたが、
基本的には3月に行われたザイコフスキーセミナーで、
ザイコフスキーがやって見せてくれたことと同じではないかと思っています。

それをダニール風にやって見せてくれた、
もしくはワークの広がりの可能性を感じさせてくれたということではないかと。
東京の前にも大阪、福岡、広島とセミナーがあり、立て続けにセミナーを
開催したダニールには驚くばかりです。

裏方のシステマ東京の北川さん始めスタッフの皆さん、
それにダニールにずうっと同行したシステマ大阪の大西さん、
ありがとうございました。本当にお疲れ様でした。

思えば、ダニールが最初に日本に来日したのが2007年。
この時はミカエルとブラッドのマスターズ・セミナーの開催に合わせて、
ミカエルと一緒に来日していました。
ダニール自身も今回、「初めて来日してから10年。何回も日本に来ていて、
もう日本の皆さんとはファミリーのようなものです」と語っていました。

たぶん私が初めて会ったのが、たぶん2010年頃のダニールのセミナーでした。
ダニール単独のセミナーだったのですが、ザイコフスキーもお目付け役で来日して、
結構、楽しいセミナーだったと覚えがあります。

あの頃はまだ20代だったと思うんですね。
若さが溢れる一方で、「やんちゃ」というイメージで、
ずうっとそのようなイメージが強かったのですが、
今回は結婚されてお子さんが出来たせいか、やわらかくなったというか、
やさしくなったイメージがありました。

同じように感じた人は、他にもいて「ダニール雰囲気変わったよね」と
言いあっていました。

最後の日に、クラス後の飲み会で、そのことを伝えたら、
「ありがとう(日本語)。自分もそうだったら嬉しい」と
こやかに笑っていました。


写真は27日のセミナーにて。
今回もシステマ湘南関係者は大勢参加してくれていました。

今週末6月3日から、ダニールセミナーの復習を行います。
よろしくお願い申し上げます。


2017年5月18日木曜日

できないものをどうやってリードする?

ブログがだいぶ間が空いてしまっています。
なかなか更新できないでいます。

3月以降、システマ湘南ではインターナルフォームというものに
時間を割いて稽古をしているのですが、このインターナルフォームというものが、
いわく言い難いもので、このところいつもどう捉えればいいのかを考えています。

どうしても、ある種のイメージを持ってしまいます。
ザイコフスキーは「イメージを持たないでください」というけれど、
この言葉もどう捉えるかは難しいです。

このことは3月にもブログで書いたけれど、
思うのは「イメージは持っても、それに捉われていはいけない」ということです。

つい先日もシステマ吉祥寺に稽古に行って、
インストクラターのYさんと「大阪の大西インストラクターのストライクはすごい」と
いう話になりました。

考えてみると、大西さんはストライクを打ってみせてはくれても、
余計な説明は一切しないんですね。
「こうやって打てばこうやろ」「それでこうやればこうなる」と。

結局、大西さんはいくら言葉で説明しても、
身体感覚は人それぞれなので、意味がないことが分かっているのでしょう。

しかし、大西さんのように〝出来る〟インストラクターならばそれでもいいのですが、
できないインストラクターである自分のような人間はどうすればいいのか。
大西さんと同じことをやっても、できないし、説得力ゼロ。

だから、いろんなイメージを持ちながら試行錯誤するしかないんだなと思っています。

できないならできないなりに、
「自分はこんなイメージでこう打っている」とか、
「でも、打たれたほうはどう感じた?」とか、コミュニケーションを取ながら
やっていくしかないのかなと思っています。

2017年5月10日水曜日

7月までのスケジュール予定

7月までのスケジュール予定を出しておきます。
万が一変更することがあれば、ブログに上げておきます。

いずれも土曜日で、時間は15時~17 時となります。
5月13日、鎌倉武道館・柔道場
5月20日、鎌倉武道館・柔道場
6月3日、見田記念体育館・多目的室
6月10日、鎌倉武道館・柔道場
6月17日、大船体育館・格技室
6月24日、鎌倉武道館・柔道場
7月8日、ビーチシステマ(江の島にて)
7月15日、見田記念体育館・体育室
7月22日、鎌倉体育館・競技室(11時〜13時)
7月29日、鎌倉武道館・柔道場

5月27日はダニール・リャブコセミナー
7月2日はアダム・ゼットラ―セミナーが開催されるのでお休みにします。

使用施設は、
鎌倉武道館(JR大船駅より徒歩15分)
大船体育館(JR大船駅より徒歩13分)
鎌倉体育館(JR鎌倉駅より徒歩10分)
見田記念体育館(JR鎌倉駅より徒歩12分)
〈施設名をクリックすれば詳細が出ます〉

施設利用料:団体利用で使用しているので、利用料は運営側で払っていますので、
参加費に含まれています。
参加費その他については下記にお問い合わせください。
funyta333☆gmail.com(☆を@に変えて送信してください)にご連絡ください。

2017年4月21日金曜日

6月までのスケジュール

この「システマ湘南ブログ」はパソコンで見るよりも、
スマホで見る人のほうが多いようですね。

パソコンのバージョンでは右側にスケジュール表を出しているのですが、
スマホでは見られないようなので、スケジュールについても、
月に1回、ブログに上げておくことにしました。

いずれも土曜日で、時間は15時~17 時となります。
4月22日、見田記念体育館・多目的室
4月29日、見田記念体育館・体育室
5月13日、鎌倉武道館・柔道場
5月20日、鎌倉武道館・柔道場
6月3日、見田記念体育館・多目的室
6月10日、鎌倉武道館・柔道場
6月17日、大船体育館・格技室
6月24日、鎌倉武道館・柔道場

5月6日はGW中なのでお休み(GW中でも4月29日はやります)
5月27日はダニール・リャブコセミナーが開催されるのでお休みします。

使用施設は、
鎌倉武道館(JR大船駅より徒歩15分)
大船体育館(JR大船駅より徒歩13分)
鎌倉体育館(JR鎌倉駅より徒歩10分)
見田記念体育館(JR鎌倉駅より徒歩12分)
〈施設名をクリックすれば詳細が出ます〉

施設利用料:団体利用で使用しているので、利用料は運営側で払っていますので、
参加費に含まれています。
参加費その他については下記にお問い合わせください。
funyta333☆gmail.com(☆を@に変えて送信してください)にご連絡ください。

2017年4月20日木曜日

インターナルフォームって何?

4月の15日~16日とシステマ台北でザイコフスキー師のセミナーがありました。
日本からも今回は6名が参加しています。
台北のセミナーにこれだけ日本人が参加するのは初めてのことではないでしょうか。

私は参加していないのですが、
同セミナーに参加したシステマ吉祥寺のヨシさんのシェアを19日、早速受けてました。
台北では初日は普通のインターナル、2日目がインターナルフォームだったようです。
ヨシさんはより深くインターナルフォームの理解が進んでいたように思います。
私も時間が許せば、行きたかったものだと思いました。

このブログでもインターナルフォームという言葉が何回か登場しています。
システマ熊本のMさんからもフェイスブックで「インターナルフォームとは何なのか」
という質問をもらったものですから、簡単に説明したいと思います。

「インターナルフォーム」は東京セミナーの時に初めて出た言葉です。
ザイコフスキー師は「言葉にこだわるな」とか「イメージを使うな」と言うので、
具体的なワークを紹介して、お考えいただきたいと思います。

こんな感じのワークをします。
歩く→スピードあげる→走る→スピードダウン→止まる→歩く……
といったワークを、体ではなくて、まずインターナルフォームを体から出して、
それに体が乗っていくように動いていく。
体から動くと、スピードを上げていく時にギアを入れるようなギクシャク感が
出ますが、インターナルフォームで動くとスムーズに動けます。

インターナルフォームが体から出て、それがスピードアップしていく中で、
フィジカルがその流れの中に入っていく感じ。
では、そのインターナルフォームとは何かとなると、
意識と捉える人もいるし、念と捉える人もいるし、気と捉える人、
はたまたオーラと解釈する人もいますし、
自分という存在から肉体を引いたものだと解釈する人もいます。

いずれにしても体から動くのではないということです。
ローリングのワークでもこのようなワークをします。
立った状態からゆっくりしゃがんで、ローリングで立ち上がる。
これもインターナルフォームを出して、それに乗っていくように動いていく。
インターナルフォームに乗り切れれば、動きがスムーズにいきます。
途中でインターナルフォームが止まる、
もしくは動きがインターナルフォームを追い越したりすると、動きが滞ります。

こんな感じのワークをいろいろと行います。
まずは一人での動作、次は対人での動作。
まずは自分のインターナルフォームだけ意識して対処。
そして、次は相手のインターナルフォームも意識して対処する。

自分のインターナルフォームのに乗って動き、
相手のインターナルフォームに働きかけるように動いていく。
相手のインターナルフォームに働きかけると、副次的な影響として、
相手のフィジカルに作用するというものです。

ザイコフスキー師が提示したワークの説明だけをまとめて活字にすると、
こんな感じになります。

やっぱりなかなか分かりづらいですよね。
ご興味ある方はお近くのシステマのクラスで是非体験してみてください。
システマ吉祥寺のヨシさんやシステマ埼京などが熱心にやっています。

あとはいかにワークをこなかしていくかなのですが、
吉祥寺のヨシさんから、台北で行ったインターナルフォームのワークも教わったので、
(ヨシさんには感謝を申し上げます)
近くシステマ湘南でも披露したいと思います。

次回のシステマ湘南は、
4月22日(土)、見田記念体育館・多目的室(鎌倉)15時~17時
4月29日(土)。見田記念体育館・体育室(鎌倉)15時~17時

2017年4月14日金曜日

「秘伝」にクオンセミナーの記事を書きました

3月上旬に大阪のセルゲイ&ザイコフスキーセミナーがあり、
翌週には、東京でのザイコフスキーセミナー。
早いもので、あれからもう1カ月とは……。

特に東京でのザイコフスキーセミナーでは、
インターナルフォームという概念が初上陸して、
システマ界の話題を席巻しました。

システマ湘南ではようやくセルゲイセミナーの復習が終わりましたので、
今週(4月15日)からインターナルフォーム中心に
ワークをやっていこうと思っています。
試行錯誤が続くと思いますので、よろしくお願いします。

4月15日のシステマ湘南は大船体育館の格技室で、
13時よりととなります。
いつもよりも時間が早いのでご注意ください。

4月14日発売の「秘伝」5月号で、1月に開催された
システマ湘南主宰者・ヨッシーとして、
クオン・リーセミナーのレポートを書きました。

システマの楽しさと、セミナーに出なかった人には、
今度クオンが来たら「参加したい」と思ってもらえるように
意識して書いたつもりです。

メインは頭でのストライク(要するに頭突き)のワークです。
これまでやったことのない人は、こんなワークもあったのかと
目からウロコかもしれません。

よろしければご笑覧ください。


2017年4月2日日曜日

説明の言葉にこだわるな?

早いもので、もう今年も4月です。
鎌倉武道館の玄関先の桜がほころびはじめていて、
今年もいよいよ桜の時期だなとしみじみ。

システマ湘南では、大阪で3月に行われたセルゲイ&ザイコフスキーセミナーの
シェアを今していますが、インターナルファームの復習も忘れてはいません。

インターナルフォーム、リードしている自分でもまだよく分からないけれど、
やっていると面白いです。

さて、ザイコフスキーは「言葉に捉われるな」とも言っていましたが、
自分には、非常に難しいことだと思います。
もう子どもの頃から、考えすぎて言葉に捉われまくる性格でしたから。

だいたい、僕らの子どもの頃は、遊びと言えば野球でした。
三角ベースから、バットと軟式球を使ったものまで様々。
バッティングで、ボールが打てないと、
仲間や指導する大人たちから言われるのが、
「上から叩け!」

もう、この言葉の意味が全く分かりませんでした。
どうして上から叩いたボールが前に飛ぶのか!
今でもよく意味が分からないのですが、
野球が出来る子というのは、その通りやって、出来てしまう。
それで「そういうものだ」と思っている。

僕は、言っている意味が分からないから体が動かないのです!
最近になって、プロ野球選手からも「上から叩けという指導はおかしい」と
声が聞こえるようになりましたが、そりゃそうだろうなと思います。

もう一つ。
中学生の時からスキーをやっていたのですが、
中2の頃に、斜滑降を習って、止まる時に「ひねり押し出し」と習ったのです。
これは出来るようになってみれば、確かに「ひねり押し出し」なのですが、
そんな動作はやったことがないので、なかなか分からない。

足首をひねるのか、膝をひねるのか、ひねってから何を押し出すのか、
ひねりながら押し出すのか、随分と悩みました。
何かの拍子に一回出来て、
「なるほど、これが〝ひねる押し出し〟か」と分かりました。

だから、言葉に捉われると、かえって上達が阻害されるということは、
経験からもわかっているのですが、上にも書いてきたように、
子どもの頃から「言葉にこだわる」性格ですから、もう治らないでしょうね(笑)。

人それぞれの感覚、ましてや体の感覚はまったく違うものだから、
言葉で説明すると誤解が生じるかもしれないと分かったうえで、
これからも適当な言葉で説明してしていくと思います。

だから、インターナルフォームについても、
私の言っていることにこだわらないください。
思いついたら、どんどん違うことを言うかもしれないので。

ザイコフスキーが
「僕は嘘つきです」という
意味が最近、なんとなく分かるようになりました(笑)。

2017年3月22日水曜日

イメージを使ってはいけない?

大阪でのセルゲイ&ザイコフスキーセミナーは非常に面白かったのですが、
その後のザイコフスキー東京セミナーで
「インターナルフォーム」というコンセプトが登場したのは衝撃的でした。

いまや東京のシステマ界では、その話題で持ちきりです。
この「インターナルフォーム」については、
システマ各クラスで体験していただくほかありません。
ただ、見えない世界を扱うため、どうしてもイメージを使いたくなってしまいます。
しかし、ザイコフスキー師は、
「イメージを使わないでください。感覚だけを頼りにしてください」
と強く言っていました。

この発言について、一部では物議を醸しだしており、
「イメージ使わない、自分はインターナルフォームは念だと思う」とか
「意識の意だと思う」という発言も聞きました。
しかし「念」とか「意」と言った時点で、そこにはイメージが生じるわけです。

全ての言葉には、イメージが付き添っているわけで、
「イメージを使うな」というのは、つまり「言葉で説明するな」と同義になります。

だからこそ、ザイコフスキー師は、
「僕は嘘つきですから、僕の言葉を信用しないでください」
「言葉に捉われないでください。感覚を信じてください」と、
言葉を頼りにすることについては警鐘を鳴らすのだと思います。

そこには彼がロシア正教徒であることとは無縁でないと思われます。
東方正教会では、カトリック以上に偶像崇拝を禁止します。
神はイメージするものではなく、感じるものだからです。

ザイコフスキー師は、こうも言っています。
「10人ぐらいの少人数クラスでならば、言葉を一切使わないでクラスをリードするのが
ベストだが、100人ぐらいいれば、どうしても言葉を使わざるをえない」と。

10人でも言葉を使わないでリードできるのはザイコフスキー師だからでしょう。
凡人のインストクラターである私は説明する時に言葉を使わざるをえないし、
イメージを使ってもいいと思っています。

「言葉に捉われるな」というのは、「イメージを使うな」という言葉自体にも
捉われてはいけないのだと考えます。

要するに大切なのは、一定のイメージに捉われるなということだと思います。
自分の感覚を把握するために、ある種のイメージを方便として持っていたのに、
その方便が目的となり、そのイメージを追い求めるようになる。
ザイコフスキー師は、このような主客転倒を戒めているのだと思います。

また、ザイコフスキー師は愛のことも言っていました。
「愛をどんなにイメージしても分からない。これが愛だろうな、あれが愛だろうな
と妄想になるだけだ。実際に愛を感じないと分からない」と。

「愛とはこういうものである」とイメージを優先してしまうと、
目の前にある愛に気がつかないこともあります。
末娘コーディリアの愛に気がつかなかったリア王のように。

というわけで、システマ湘南でも私の説明は参考程度で、信用しないでください。
あくまでも自分の感覚を頼りにしてください。
システマ湘南では、性懲りもなくイメージで説明します。

次回のシステマ湘南は3月25日、11時から鎌倉体育館・格技室で、
上記のインターナルフォームの復習。
15時から見田記念体育館・多目的室で、大阪セミナーの復習となります。


2017年3月16日木曜日

セルゲイ&ザイコセミナー終了。スペシャルクラスやります!

大阪のセルゲイ&ザイコフスキーのセミナーが終わった後、
東京のザイコフスキーのセミナーと続き、
そのうえ、仕事も忙しくて、すっかりブログもご無沙汰してしまいました。

いろいろ書きたいことも多々あるのですが、
とりあえず、今週末は3週間ぶりのシステマ湘南があります。
セルゲイ&ザイコフスキーのセミナーのシェアしたいと思います。
場所は鎌倉武道館の柔道場で15時から17時となります。

そして、スペシャルクラス!
9日に愛知県で開かれたザイコフスキー師による「ビジネスに生かすシステマ講座」
参加した山崎さんが同講座をシェアしてくれます。シェア参加費500円。
鎌倉武道館の会議室で17時~からとなります。
去年もシェアしてくれましたが、今年はどんな内容になるのでしょうか。
ノート、筆記具を忘れずにご持参ください。

翌週、3月25日は【春の鎌倉とシステマを楽しもう】を企画しました。
東京のザイコフスキーセミナーでは「インターナルフォーム」という概念が登場。
3月以降、セルゲイ&ザイコのシェアをやってから「インターナルフォーム(IF)」
のシェアをしようとすると、IFのシェアがだいぶ先になってしまいます。
そこで「鉄は熱いうちに打て」ではありませんが、3月25日は11時~13時鎌倉体育館が
予約できましたので、「インターナルフォームの復習」をします。
食事した後(春休みだからどこも混むかな?)、15時~17時見田記念多目的室で
「セルゲイ&ザイコ・シェアその2」をしようと思っています。
(1クラス1000円、2クラスで1500円の予定)
お昼は晴れていたら、海岸まで歩いて海辺で食べませんか。

(写真は大阪セミナーでの湘南メンバーとのザイコフスキーとセルゲイとの集合写真)


【今後の日程(予定)】
3月18日 15時~17時 鎌倉武道館・柔道場(大船)
3月18日 17時~19時 鎌倉武道館・会議室(大船)=講座です!
3月25日 11時~13時 鎌倉体育館・格技室(鎌倉)
3月25日 15時~17時 見田記念体育館・多目的室(鎌倉)
4月1日 15時~17時 鎌倉武道館・柔道場(大船)
4月8日 15時~17時 見田記念体育館・多目的室(鎌倉)
4月15日 13時~15時 大船体育館・格技室(大船)
4月22日 15時~17時 見田記念体育館・多目的室(鎌倉)
4月29日 15時~17時 見田記念体育館・体育室(鎌倉)
5月6日 15時~17時 鎌倉武道館・柔道場(大船)
5月13日 15時~17時 鎌倉武道館・柔道場(大船)
5月10日 15時~17時 鎌倉武道館・柔道場(大船)

2017年3月3日金曜日

いよいよセルゲイ来日/5月までのスケジュール

いよいよ久し振りに、ロシアのシニア・インストクラター、
セルゲイ・オジョレリフ師が大阪にやってきます。
明日(3月4日)から、いよいよセミナーが始まります。

最後に来たのがいつかを調べてみたら、
2012年の10月以来で、5年ぶりとなります。

システマのインストラクターには、
軍関係者とそうではない人がいますが、
セルゲイ師はばりばりの軍関係者で、ミカエルとも一緒に
働いたことがあるそうです。
より実践性を求めるシステマ練習生にとっては、
人気の高いインストラクターです。

今回はセルゲイに加えて、インターナルの第一人者、
ヴラディミア・ザイコフスキー師も同時に来日します。
2人が揃う機会などめったにないものですから、
なんとか仕事をやりくりして(やりくりできなくても)、
大阪のセミナーに参加することにしました。

そして、システマ湘南からは7名が参加予定。
大阪に行くのは去年の4月のミカエルセミナー以来。
にぎやかなセミナーになりそうで、楽しみです。

ザイコフスキー師はその後も日本を縦断して、
セミナーを開いていきます。
去年、モスクワで新しい呼吸法「第二の呼吸」が伝わってきましたが、
今回はザイコフスキー師から直接、習える機会です。
東京セミナー(3月10日~11日)も、まだまだ募集していますので、
ご興味のある方は是非、参加してください。
以下のシステマジャパンのページから申し込めます。
http://www.systemajapan.jp/

ところで、5月までのシステマ湘南の日程が決まりましたので、
よろしくお願いします。
基本的に15時から17時までとなります。

3月18日、鎌倉武道館・柔道場
3月25日、見田記念体育館・多目的室
4月1日、鎌倉武道館・柔道場
4月8日、見田記念体育館・多目的室
4月15日、大船体育館・格技室(この日は13時~15時)
4月22日、見田記念体育館・多目的室
4月29日、見田記念体育館・体育室
5月6日、鎌倉武道館・柔道場
5月13日、鎌倉武道館・柔道場
5月20日、鎌倉武道館・柔道場
5月27日、見田記念体育館・多目的室




2017年2月16日木曜日

システマ湘南、100回目のワークはシステマ式・壁ドン!

先週の土曜日(2017年2月11日)、
システマ湘南の練習がおかげさまで100回目を迎えました。

これもいつも参加してくださっている皆さまのおかげです。
どうもありがとうございます。

2014年1月から隔週で始めて、その後、ほぼ毎週となり、
足かけ4年で100回目を迎えることができました。
練習日が週2回であれば1年、週3回であれば8カ月ほどで達成できるわけですが、
サラリーマンをしながらリードするというのは、週1回でも大変でした。

会社に勤める一方で、週2回も3回も練習日を設けている他グループの
インストラクターの方々は、本当にすごいというか、尊敬してしまいます。

下は練習後に100回記念で集合写真を撮りました。
写真は私をのぞくと14名ですが、この日は15名の方が参加してくださいました。
本当に感謝しております。


ところで、記念すべき100回目のワークはクオン師セミナーの復習第4回目。
いろいろとやったのですが、面白いところでは「システマ式 壁ドン」。
普通、「壁ドン」というと、男子が壁に手をついて、女子を追いつめる格好ですよね。
もちろん、システマではそんなことはしません。

これもクオン師のセミナーの時にやったワークなのですが、
1)パートナー(A)が背中を壁につけて立つ。
2)ワークを行う側(B)は、Aの胸に「ドンッ」とストライクを打つが、
Aの胸ではなく、壁を打つようにして打つ。
3)Bのストライクが上手くいくと、壁が振動する(Aには痛みはない)。

うまくストライクが通ると、自分でも分かるのですが……。
鎌倉武道館の柔道場の壁は、裏側がすぐにコンクリ―トらしく、
上手く振動させるのが、セミナーの時よりも難しかったです。

もう一つ、壁を使ったワークを行ないました。
1)ストライクを打つ側(B)は壁に背をつけて立つ。
2)パートナー(A)がBに向かって歩いてくる。
3)AはBにストライクを打つ。

これはBが背中を壁につけているところがミソで、
ストライクを遅いと、Aに押されて壁に背中が付いてしまいます。
また、ストライクが早すぎると壁から上半身が離れてしまう。
ひねってストライクを打つと、片側の肩が壁に当たってしまう。

正しい間合いで、ただ拳(こぶし)を前に出すだけという
システマのストライクを打ているかどうかが、よくチェックできるワークです。
クオン師のセミナーでやって、いいワークだと思ったのですが、
システマ湘南でも非常に好評でした。

さて、次回2月18日の土曜日がクオン師のセミナーのシェアの最後です。
ナイフワークを行います。
大船体育館で15時からですので、よろしくお願い申し上げます。

2017年2月10日金曜日

「テンションについて」(クオンの言葉4)

システマ仲間から「クオンの言葉」の書き込みについて好評をいただいております。

とにかく、飲み会の席だったので覚えてないこともあるのですが、
もう一つ思い出したので、追加で書くことにしました。

今回のセミナーでは、みなさん、いろいろと印象に残ったことがあると思います。
個人的にはクオンが、ワークの最中によく、
「自分のテンションを見てください」「相手のテンションを感じてください」と
言っていたのが、大変印象に残っています。

システマのワークでよく行なわれる自重を使うマッサージにしても、
何気なく、パートナーと喋りながら行ってしまうものです。
クオンはちゃんと、「相手のテンション」や「自分のテンション」を感じることの
重要性を強調していました。

このマッサージをする時に「痛いですか」と聞いてしまうのですが、
聞くのではなくて、相手の様子や呼吸を見ながら、
判断していくことが大事だというわけです。

システマでは、よく「相手のテンションにストライクを打つ」とか、
「相手のテンションにアプローチして崩す」と言ったことが言われるのですが、
これがなかなか分かりにくいものです。

飲み会でクオンはこんなことを行っていたのですね。

「自分はまだまだブラッドのようにはテンションは抜けない。
でも、いつも自分の体のどこにテンションがあるのか、
常にテンションを抜くように意識していました。
そうすると、自分のテンションは完全に抜けないまでも、
徐々に相手のテンションが分かるようになってきました」

今回のセミナーのテーマのひとつが、
「フィジカルとインターナルとの橋渡し」でした。
それに特化したワークは行われたわけではなかったのですが、
このクオンの言葉に、「橋渡し」の一つのヒントがあるような気がしています。


「デモで何を参考にしているのか」(クオンの言葉3)

これまで2回のクオンの言葉は、私がインタビューで聞いたもので、
日本人のシステマ修行者に伝えたいこという質問の答えでした。

実は、このインタビューはクオン師の時間の都合で、
懇親会の席で行われたものでした。
なかなか騒がしてくて大変だったのですが、
他の参加者がこんな質問をしました。

(他の人が聞いていたので、自分はメモを取っていません。
前回2回分はメモありですが、以下は記憶です)

「クオンはブラッドのセミナーによく参加していますが、
ブラッドのセミナーのどんなところが参考になりますか」

それに対するクオンの答えは、
「ブラッドのセミナーで行われるドリルそのものは、
私にとって新しいものがあるわけではありませんから、
そんなに参考にはなりません。
私が一番参考にしているのは、ブラッドのデモです」

こう聞くと、私のような者は、
やっぱりデモの動きを参考にしているのかと
思ってしまうわけですが、

「デモで参考にしているのは、ブラッドの動きではありません。
ブラッドがどんな動きをしているかではなく、
私が参考にしているのは、ブラッドの視線なのです。
ブラッドがデモの中で、何を見ているかなのです」

「そして、私が生徒たちの前でデモをする時には、
できるだけブラッドの視線で行うようにします。
ブラッドが見ていたものを、私も見ようとして、
デモをするのです。
ですから、ブラッドのデモが一番参考になります」

これって会社の中でも同じですよね。
上司から言われた個々の内容ではなくて、
上司が何を見ているのか意識するほうがよほど重要です。

そういうことって、よくビジネスの世界では
言われるのですが、デモに関しては思っていませんでした。
ミカエルやブラッドが何を見ているのか、
それを意識してデモを見ることは難しいかもしれませんが、
確かに、それを意識することは、細かい動きに注目することよりも、
大事なことかもしれませんね。

2017年2月9日木曜日

インストクラターへの苦言(クオン師の言葉2)

クオン師のインタビューでは、日本人の熱心さを褒める一方で、
一方向性だけに行ってしまいがちな日本人に対しての
苦言も含まれていました。

「ミカエルを理解するために、いろいろなシステマを見てほしい」と。

引き続いて、こんなことを言っていました。

「システマの動きは、完璧で動きとしては理想形です。
完璧性があるから、動きの中では常に継続性があって、とどこおりがありません。
しかし、システマの動きは完璧であっても、人間は完璧になれません。
ですから、システマを学ぼうとして、大きなサークルの中の一部を取り出して、
それをトリガー(きっかけ)にして理解していこうとする人が多いです。
ところが、小さな部品を取り出して学んでも、その部品を一つにまとめたものが、
完璧なものになるかというと、そうではありません。
全体を網羅する学び方をしないと、大事なことは分かりません」

「インストラクターは何かを生徒に教え、何かの情報を生徒に伝えます。
しかし、マスター(たぶんブラッドのことだと思う)が言うには、
往々にしてインストクラターは自分の弱さを生徒に伝えてしまう。
現状では、そうしたインストラクターが多いのです」

ここでクオン師の言う「弱さ」という表現が分かりにくいのですが、
この弱さとは何かと聞いたら、精神的なもの、肉体的なものも含むそうです。
たとえば、自分の好きなワークだけを教えてしまう。
たぶん、そうしたことも弱さだと言っているのだと思います。
「弱さ」を教えてしまうという指摘は非常に考えさせられました。

「自分では気づいていない弱さまで生徒に教えてしまうことも多いのです」
では、どうしたらいいのか。

「(全体を網羅するためにも、弱さを伝えないためにも)
システマのソース(源流)に触れる必要があります。
定期的にマスターであるミカエルやブラッドの元に行く必要があるのです」

これも以前、大阪のインストラクターの大西さんから、
「インストラクターにやるんやったら、毎年、ミカエルかブラッド、
どちらかに直接会いに行かなければならない。
今、マスターが何をしているのか、直接見てこない人間に、
インストラクターをやる資格はないだろう」
と言われたことがあって、その発言を思い出しました。

「みんなイノベーションが足りない」(クオン師の言葉1)

1月に行われたクオン・リー師のセミナーのレポートを
『月刊秘伝』誌に依頼されてまとめているところです。
だいたい書き上げたのですが、クオン師にインタビューして、
雑誌には引用できなかった箇所を紹介したいと思いました。

クオン師は世界各地からセミナーの依頼があるのですが、
その理由は「他のインストラクターとは違った解釈があるからではないか」と言います。
「それはどういう点ですか」と聞いたら、自分では参加者たちが自分の解釈のどこに、
魅力を感じているのかは分からないけれどと前置きしたうえで、

「世界中には今、インストラクターやIit合わせて700人いるらしいです。
私は2000年からブラッドのところに行って、システマを学んでいますが、
すぐに教える立場となりました。
しかし、ブラッドと同じことが出来るわけもありません。
早急に自分の教えるスタイルを作る必要に迫られました。
自分でイノベーション(「技術革新」という意味だが「創意工夫」という感じだと思う)しなければならなかったのです。
ブラッドのやっていることを自分の中に落とし込むためには、
システマを学ぶ一人の生徒として自分の中でのイノベーションが必要でした。
多くのインストラクターがいますが、イノベーションをしている人は少ない。
イノベーションが足りないと感じています」

つまり、クオン師は自分は常にイノベーションを行っている。
それが魅力となって、多くの海外から招聘されるのだろうと答えてくれていました。
「イノベーション」という言葉を使うあたりがボーイング社のエンジニアらしいです。

システマ大阪のインストラクターの大西さんも、
他の日本人インストクラターによく言っているのですが、
「みんな、創意工夫が足りん」と。

自分にも耳が痛い言葉です。
自分で下手に創意工夫したら、システマの「核」から外れてしまうのではないかと
不安になってしまいます。
だから、セミナーで教わったものを自分なりに理解したうえで、
余計な情報を付け加えることなく、みなさんとシェアしたいと思ってしまうんです。

自分に圧倒的にインストラクターとしての体験が
不足していることもあると思うのですが、
「イノベーション」少しでも心がけてみようかと思います。

2017年2月6日月曜日

第99回終了しました。ヘッドバット(頭突き)の練習しました

2月4日(土)、第99回システマ湘南終了しました。

内容はストライクの受け方と、ヘッドバット(頭突き)でした。
頭突きをシステマで行うのは久し振りでした。
私もクオン師のセミナーでやったのが何年かぶりでした。

写真は左側の二人が横から頭突き、右側の二人は後ろから来た相手への頭突きです。


この日は、久し振りに鎌倉でトレーナーをやっているHさんが参加してくれました。
ブログを見ていてくれているらしく、「第二の呼吸って何ですか」と聞いてきたので、
「口を開けっぱなしにして、気道と肺を通して、体の動きに合わせて、
自然に空気が肺に出入りする呼吸」と説明したら、
「それって、体をポンプみたいに使うってことですか」と。
あまりの理解の早さに驚きました。

トレーナーをしているほどですから、身体能力はかなりあって、
様々なドリルを難なくクリアしてしまうのですが、
彼は格闘技や武道としてのシステマよりも、身体技法や呼吸法に興味があって、
システマに参加にしてくれているのですね。

Hさんと話していて、自分はどういう人たちに向けてシステマ湘南をやっているのかと
改めて考えみました。

大きくわけて、システマをやっている人には二つあると思います。
1・格闘技や護身術、武道としてのシステマを目指している人
2・身体ワークとしてのシステマを楽しもうとしている人

そして、その両方ともに魅力を感じている人。
こうした人が一番多いかもしれませんね。

今シェアしているクオン師のシステマはどちからといえば、「1」です。
でも、「1」であっても「2」の要素はかなりあります。

例えば、今回練習した「ヘッドバット」などは、かなり実戦的だと思います。
昔、ある中国武術の先生と「ケンカで一番使えるのは頭突きだ」というので、
話が盛り上がったことがありました。

練習では顔を狙うのは危ないので、相手の胸に思いっきり頭突きするのですが、
普段は使わない体使いをしますし、首を鍛えていないと危ないので、
自分の首に無理がないか様子を観察しながら行うことになります。
「ヘッドバット」の練習をすることで、
普段気づかない体の使い方がを知ることが出来る。
私は、そうしたところにシステマの面白さを感じるんですね。

みなさんが武道やスポーツをやる理由はたくさんあると思うのです。
システマは試合がないから、試合に勝つとか、そういう目標は持ちにくいです。
級も段もないから、それで人から認められるということもありません。
強くなっているかどうかも客観的には判断しにくい。
たぶん、強くなるだけだったら、他の選択肢のほうが効率的かもしれません。

でも、システマは形もなくルールもないから、いろんな体の使い方のワークがあって、
その中で自分を知ることができる。肉体的にも精神的にも……。
システマの原点「know yourself」こそがシステマの魅力だと思っていて、
それを伝えたいと思って、システマ湘南をやっているのだと改めて感じました。

2017年2月5日日曜日

システマのワークと「気づき」

このところ、1月13日から15日かけて行われた
システマシアトル主催のクオン師のセミナーの復習を行っています。

約9年前に行われたクオン師のセミナーでは、
「フィジカル的にきつかった」ことが伝説にように言われています。
セミナー終了後、シアトルのインストラクターの蔵岡さんから「きつかったですか」と
「いや、それほどでも。耐えらないきつさではないです」と答えると、
「そうでしょう。いつも僕らがシアトルで行っているのも、こんなものです」という。

あまりきつく感じないのは、自分がシステマをやってきて「頑張らない」ことを
覚えたせいかもしれません。
システマのワークでいつも自分が思っているのは、
「無理しない、頑張りすぎない、でも甘やかさない」ということです。
自分の限界までやって、できなければできないと諦める。
できなくても落ち込まない。
これがシステマを続けるうえで、肉体的に精神的に健康にいいような気がしています。

ちょっときついかもしれないというワークをやっているわけですが、
先々週にこんなワークをやったんですね。

プッシュアップで10数えてゆっくり下がって10でゆっくり上がる、
終わったら、何をしてもいいから、それを一呼吸で回復する――。
回復したら、「もう1回」「もう1回」とリードに合わせて同じことを繰り返す。
クオン師のセミナーでも、10回ぐらいやったかもしれません。

何度も「もう一回」が繰り返させるなかで、
常連のOさんがクラスが終わった後で、
「プッシュアップがいつまでも続くのかと思いました」と語っていました。
ちょっとそこで思ったのは、その思いがテンションになってしまうのではないか。
生じた肉体的なテンションは呼吸でなくすとしても、
「いつまで……」という精神的なテンションはどうしたらいいのか。

今そのときに集中するしかないんじゃないかと思うんですね。
ゆっくりした動きの中のひとつひとつに意識に集中していくことで、先を考えない。
呼吸、血流、筋肉、骨……リラックスしているか、緊張がないか、意識を向けて、
プッシュアップを丁寧に丁寧にやっていくしかないのではないかと思った次第です。

そうやって丁寧にやっていくと、そこには「気づき」があって、
今流行りの「マインドフルネス」にかなり近いワークになるのではないかと
思った次第です。
細かく丁寧にワークしていなくても、普通にやっていてもシステマの場合は、
かなり体を細かく観察していきますから、それに近い効果がある気がします。

「マインドフルネス」の素は、仏教の瞑想法です。
ですから、かなり禅にも近いところがあります。
よく合気道や弓道などの武道が「動く禅」と言われますが、
システマもまた「動く禅」の要素の部分があると思うんですね。

「仕事で疲れていても、システマをやると元気になる」という感想をいただきますが、
システマが精神的にもリセットさせる効果があるからだと思っています。

2017年1月25日水曜日

第97回、システマ湘南終了しました。シェアは難しい。

先週の土曜日(1月21日)は3日間あった
クオンセミナーの初日(13日)のシェアをしました。

この日は来日したばかりのクオンが体調を壊してしまい、
14日と15日にもセミナーがあるため、大事をとってクオンはお休み。
代わりに、システマ・シアトルの蔵岡さんのクラスとなりました。

マッサージから始まって、
こぶしの重さを感じながら動くいくつかのワーク、
そして、手首の柔軟性を鍛えるワークなどを行いました。
基本は姿勢、リラックス、自分の中にテンションを作らないといったもの。

13日は、すごくいいワークばかりで充実していたと思ったのですが、
いざ自分がシェアしてみようと思うと、なぜかワークのきつさのばかりが目立つ。
21日のシステマ湘南が終わった後は、プッシュアップも多く、
「こぶしが痛かった」という感想ばかりが目立ちました。

たぶん参加した皆さんが「きつさ」ばかりに目がいってしまったのは、
自分の動きに説得力がなかったせいではないかと思いました。
自分の動きに説得力があれば、「このワークはああ動くために必要なんだ」と
分かってもらえるわけですが、そうではないと、
ただただ手首や筋肉を鍛えることばかりに気がいってしまうような気がしています。

言ってみれば、すばらしい絵画を見せてもらって、それを伝えようとして描いたら、
とんでもなく下手な絵にしか描けず、その感動の一分も伝わらない感じでしょうか。

それでもみなさんの動きの何かしらの参考になればと思ってやっています。
引き続き、クオン・リー・セミナーの復習は続きますので、
興味があればいらしてください。

2017年1月20日金曜日

今年もよろしくお願いします。次回お知らせ

いまさらながら、今年もよろしくお願い申し上げます。


年末から更新するのに、だいぶ時間が経ってしまいました。

年が明けてから仕事が忙しかったこと、
システマのセミナーが重なって、バタバタしていました。

1月7日はシステマ湘南がありましたが、
8日と9日は、LAのインストラクター三谷さんのセミナーがありました。
三谷さんのことは以前にも書いたことがあるかもしれません。

身長は170センチない小柄な方なのですが、
LAで大男と渡り合っている方です。
BJJ、MMA、ジークンドーなども収めており、
BJJはマチャドの茶帯、ジークンドーもインストラクターです。
システマへのアプローチも実戦的なもので、
非情に勉強になりました。

そして、1月13日から15日までは、
システマシアトルのインストラクター、クオン・リーのセミナーでした。
テーマは「タフ・ストリート」というもの。
こちらも実戦というか、コンバティブな視点からのアプローチが中心で、
普段はやらないような頭突きでの攻撃なども練習。

以前、ブログでも紹介しましたが、私が去年のトロント・キャンプで
お世話になったナイスガイ、蔵岡インストラクター(現在、システマシアトル)
がコーディネイトと通訳を務めました。
蔵岡さん以外にもインストラクターとしてシアトルのアートさんが来日。
インストクラター3で、参加者は30数名でしたから、
非情に密度の濃い、真剣度の高いセミナーとなったと思っています。



写真はクオン(左から二人目)とシステマ湘南の仲間とのショット。
今年は海外インストクラターの来日が続くせいもあって、
クオンセミナーにはシステマ湘南からは2名の参加でした。
セミナー常連のYさんは3日間全参加で熱心でした。

システマ湘南では、こらから数回にわたって、
この三谷さんのセミナーと、クオンのセミナーを復習しておきます。

次回1月21日は、クオンセミナー1回目(13日)のシェアをします。
といっても、13日はクオンは来日したばかりで、体調を壊して、
蔵岡さんとアートさんのリードとなりましたが、
初心者からベテランまで満足のいく、基礎からつみあげていくいいワークでした。
大船体育館で15時からとなります。