2016年12月31日土曜日

2016年もありがとうございました

今年のシステマ湘南に参加してくださった方々、
ありがとうございました。

2016年のシステマ湘南は全部で41回行いました。
開始した2014年からの延べだと95回となります。

参加者は平均11人を超えました。
いつも拙いリードで、システマの魅力をどこまで伝えられているのか
わかりませんが、多くの方々が参加してくださって感謝しています。

来年も日本におけるシステマはイベントがギッシリです。
前半だけでも、
1月にはロスのインストラクターの三谷セミナーと、
シアトルのインストラクターのクオン・リーのセミナー、
3月はモスクワのセルゲイとザイコフスキーのセミナー、
5月にはモスクワのダニイルのセミナー。

システマ湘南でもできるだけ、
これらのセミナーをフォローしていきたいと思っています。

2016年の後半は、仕事が忙しくて、
なかなかブログが更新できませんでしたが、
2017年も時々のぞいてみてください。


来年もよろしくお願い申し上げます。

2016年12月9日金曜日

システマって「発見」の面白さがある

なんやかんやで仕事が忙しくて、
ブログがちっとも更新できませんでした。

システマ湘南では、ヴラディミア(ブラッド)セミナーの復習を続けていますが、
先日、参加してくださったOさんは、いろんなクラスに顔を出しています。
同じように、セミナーの復習をしていても、インストラクターの切り口の違いや、
参加者の違いなどで、だいぶ趣きが異なっているということでした。

よくインストラクターの数だけシステマがあると言われていますが、
その通りなんですよね。
システマは型もなければ、「こうでなければならない」というルールもない。
四大原則、「呼吸する」「姿勢を保つ」「リラックス」「動き続ける」さえ、
守れば、あとは何をやってもいいことになっています。

ただ、これだけ海外に広がっていくと、
目指すところはインストラクターによって違うのでしょうが、
いろんな国のデモンストレーションを見ていると、
「確かにシステマだなよな」と思えるのが不思議です。
(特にミカエル系に関しては)

武道のように帯の階級があるわけでもないし、
格闘技のように試合があるわけでもありません。
だから、何を目指すかは人それぞれで、
その分、達成感は得にくいかもしれません。

技を覚えるというわけでもありませんので、
続けていて特にテクニックが上達するわけでもない。
(個人的にいろいろと研究していけばテクニックは学べないことはありませんが)
だから、護身のテクニックが学びたければ、
人によっては、他のことをやったほうがいいかもしれないと思います。

それでも私が何で足かけ8年、もうすぐ9年になりますが、
何でやっているのかというと、自分の身体への「発見」があるからでしょう。
みんなでワイワイとやっているうちに「発見」がある。
参加者も何か「発見」していく。
それが面白いんですね。

あと中国武術や合気道をやっていた経験からいうと、
システマのほうが、より日常生活にフィードバックできる点が多いと思っています。
よくストレス発散のためにスポーツをする人がいますが、
もちろんシステマもストレス発散にはなりますが、
むしろ、ストレスを感じない身体を作っていくような気がしています。

特にストレスが大きい仕事やギリギリのところで丁々発止をしているような
仕事をしている人は、システマは役に立つと思っているし、
システマ湘南に参加してくだっている方々もそうであってほしいと思っています。

2月以降の予定も一部決まりました。
2月4日、鎌倉武道館・柔道場
2月11日、鎌倉武道館・柔道場
2月25日、鎌倉武道館・柔道場
すべて15時からです。
12月、1月は右側のスケジュールをご覧ください。

2016年11月20日日曜日

ブラッドセミナーのおさらい始めました

11月5日、6日と行なわれたブラッドセミナーのおさらいを始めました。

19日のシステマ湘南はその第1回、初日の午前中のワークをメインにシェアしました。
セミナー後、私用があって12日はシステマ湘南をお休み。
私自身も仕事がバタバタしていて、システマ東京のクラスなどにも通えず、
2週間ぶりのシステマとなりましたが、やはり皆さんとシステマをするのは楽しかったです。

いつもセミナーの時は、メモを取っています。
メモには、簡単は棒人形なような図も書いておきます。
どうしても文字だけだと、イメージが分からないからです。
帰宅後、できるだけその日のうちにメモを見直して、読めない字や補足事項は
赤字を入れておきます。

このメモを清書するのが大変で、字が綺麗なほうではないので、
赤字を入れておいても、赤字が読めなかったりする(笑)。
メモの整理にワープロを使う方も多いのですが、どうしても私は絵を入れたいので、
ノートに絵を入れながら、自分の字で清書していきます。

これが結構時間がかかるのですね。
5時間のワークのメモをまとめるのに、3時間ぐらいかかります。

特にブラッドのセミナーは、ブラッドが話している内容が非常に細かいこともあって、
清書に時間がかかるのです。
トロントやモスクワに行くと、何を話しているのかよく分からないから、
実際にやったワークと、自分が気付いたことだけをメモするので、
半日分のワークのメモでも30分ぐらいで清書できてしまうのですけれど……。

トロントで知り合ったインストクラターの資格を持つ
日本人のKさん(本部で長く修行していた)に、
「ブラッドのクラスに出ると、何がいいですか。
ブラッドに相手をしてもらうと上達しますか」
とあまりにも当たり前の質問をしたら、
「ブラッドの話を聞けることが一番の勉強になる」
と答えてくれました。

日本のセミナーでは、まさにそのブラッドの話が日本語通訳で聞けるのですから、
それがいかに素晴らしいことか。
そんなことで、あれこれとメモする量も多くなるものですから、清書するのも一苦労。

そうして清書したノートの中から、システマ湘南でやるワークを選択して、
もう一度、システマ湘南用のノートに、練習日ごとにワークを書き写していっています。
実際の練習では、ノート+アルファ、その場で気づいたことでドリルを行うようにしています。

でも、それだけ細かくメモを取っても、皆さんとシェアするのは1回ぐらいなんですね。
たとえば、5時間のワークを、3時間かかってノートにまとめて、2時間のクラスで消化する。
そんな感じだったのですが、もったいないので、
やはりもう少し丁寧に、5時間のワークであれば2回ぐらいのワークに分けて
シェアしようかなと思っているこの頃です。



なお、1月までの予定が決まりましたので、
Webの右側のスケジュール欄をご参考にしてください。






2016年11月10日木曜日

これぞ軍隊格闘技、ヴラッドのセミナーは素晴らしかった

11月5日、6日のヴラッド・セミナー終了しました。
システマ湘南の参加者の方も多くの方が出席していただきました。
総勢170名と聞いていますが、圧巻のセミナーでした。
まさにロシア軍隊格闘技の神髄を見せられた気がしました。

システマ・トロント本部のマスター、ヴラデミア・ヴァシリエフ師の
セミナーは是非、みなさんにも受けてもらいたかったです。
直接、ヴラッドの手に触れる機会がなくても、
充分に感じられるところはあったと考えます。

今回のテーマは「ストライク」ということでしたが、
もっとバンバンと、ストライクを打ち合うのかと思ったのですが、
まずはストライクの受け方から始まりました。

やはり、その辺のヴラッドのセミナーの構成の仕方は、
さすがの一言につきます。

2日間ともストライク→ナイフワークという構成で、
非常に楽しめました。

特に今回は「相手を見つける」ということにも主眼を置かれていて、
モスクワでは結構言われることなのですが、ヴラッドがこうしたサジェスチョンを
したことは新鮮でした。
「相手を見つける」ことのワークの構成も、「なるほど」と分かりやすいものでした。

システマ湘南では11月12日は1回お休みして自主練としますが、
19日、26日とヴラッドセミナーの復習をする予定です。
ご興味のある方はご参加をお待ち申し上げます。
100倍ぐらい希釈されたヴラッドを感じとられていただければと考えています。

それにしてもヴラッドの〝カッコよさ〟はハンパありません。
海外インストラクターによるシステマのセミナーは決して安いとは言えません。
しかし、それでも約5時間で20000円ですから、
他の武道で海外から師範クラスを呼ぶのと大差ないと思います。
来年12月もヴラッドは来日するそうなので、
まだ実物のヴラッドを見たことのない人は是非、今からお金を貯めて、
来年の参加に向けて準備してほしいと思っています。
(無理はしないで結構ですが、本物のシステマを感じ取ってほしいのです)



11月12日は自主練にします&2017年1月までの予定

このブログの右側にいつもスケジュールを発表しています。
変更があります。
すでに常連の会員さんにはメールでお伝えしていますが、
11月12日のシステマ湘南は自主練にします。

私が身内の件で、その時間帯にリードできなくなりました。
鎌倉武道館の柔道場については、会場費はすでに支払っていますので、
お時間のある方たちで、自主練をしていただければと思います。

従いまして、11月については、
システマ湘南でインストクターの私がリードするのは、
19日と27日の2日間ということになります。

みなさまには、ご迷惑をおかけしますが、
ご寛容ほどお願い申し上げます。

1月までの予定が決まりました。
よろしくお願い申し上げます。

11月12日、鎌倉武道館・柔道場(自主練)
11月19日、大船体育館・格技室
11月26日、見田記念館・体育室
12月3日、大船体育館・格技室
12月10日、鎌倉武道館・柔道場
12月17日、大船体育館・格技室
12月24日、鎌倉武道館・柔道場
1月 7日、鎌倉武道館・柔道場
1月21日、大船体育館・格技室
1月28日、鎌倉武道館・剣道場

2016年10月27日木曜日

「大人の遊び」&クワン・セミナーのお知らせ

2週間近く更新ししてませんでしたが、
システマ湘南では10月15日と22日に、
ナイトワーク、クラウド(crowd)ワークをやりました。

こうしたワークは、システマ東京の合宿などではやりますが、
他のシステマのサークルではあまりやっていないと思います。
条件として、場所の広さとある程度の人数が必要なことがあります。

手前味噌ですが、システマ湘南が使用している鎌倉武道館や体育館は、
広くて環境がいいため、スティックやシャシュカなども自由に使えます。
ですから、1年を通していろんなメニューをやっているのですが、
もっと格闘技的な体術、または体の動きを究めたいという人には不満かもしれません。

ただ、私自身はシステマのどこに惹かれているかというと、
「遊び」的な要素なんですね。
いろんなワークもみなさんに提示して、システマの様々な魅力に触れてもらたいのです。

ナイトワークは目隠してやりあう、クラウドワークは群れと群れで戦う、
あとは夏のビーチ・システマなんかにしても、
勝ち負けがあるわけではなくて、単純に楽しいという思いの中で、
自分の心や体の可能性を発見してもらえればと思っています。

「遊び」ですから、そこには全く何の生産性もありません。
でも「楽しい」ということはとても大事だと思っています。
というわけで、これからもシステマ湘南では「大人の遊び」を追求していきます。

ところで、1月13日から15日までシステマ・シアトルのインストクラター、
クワン・リーが来日します。
来日は3回目、前回2回はブラッドの推薦でシステマ・ジャパンが主催しましたが、
今回はシステマ・シアトルが自ら主催します。

クワンは最後の来日が2009年か2008年だと思います。
私もまだクワンのセミナーは受けたことがないのですが、
多くの日本人の「クワンに来てほしい」という声がシアトルに届いて実現しました。

以下がクワンの動画になります。2013年のアムステルダムのセミナーです。
「YouTube」で調べれば結構クワンの動画は出てきます。
結構、きつそうですよね。来日時の「きついセミナー」はいまだに伝説になっています。



受け付けは直接、システマ・シアトルのページからとなります。
http://balancedpath.co/street-tough-tokyo

是非、この機会にお時間が合えば、セミナーに参加されるといいと思います。
参加費はPayPal払いとなります。
もし分からないことがあれば、私に問い合わせしてくだされば分かる範囲でお応えします。

2016年10月10日月曜日

「第二の呼吸」で好転反応&12月までの予定

10月8日の第85回システマ湘南は、
モスクワ帰りのYさんによるシェアクラスでした。

事前に告知していたように、
この日は、ミカエルが機を熟するのを待って、
今年の夏から公開し始めた「第二の呼吸法」を皆で学びました。

府中からIit(インストクラター研究生)のIさん、
そして新Iitになったばかりの女性のKさんもわざわざ東京から駆けつけてくれて、
参加者は11名。非常に充実したクラスになりました。
Iさん、Kさん、それに参加してくださったみなさん、ありがとうございました。

前回のブログにも書きましたが、
呼吸を先導させるのではなく、体の動きに任せて、
体と呼吸が連動するようにする、というものです。

第二呼吸は従来の呼吸法とも違い、
また私たちが日常行っている呼吸とも違うため、
体が変化していくにつれ「好転反応」が起きるため、
体調を壊す人も多いとか。
現にモスクワのセミナーでは少なからぬ人が体調を壊したそうです。

今回、新しくIit(インストラクター研修生)に認定されたKさんも
体調を壊した一人で、全日程のクラスに参加できなかったため、
その欠けている部分を穴埋めするためにも、
全参加のYさんのシェアクラスを覗きに来てくれたそうです。

この呼吸法は、口から喉、肺にかけて気道を確保するために、
呼吸法が正しく身につくまでは、口をやや開けっ放しにします。
従って、喉をやられる可能性もあります。
ですから、好転反応ばかりではなく、
そのために体調を壊す人も多いのではないかと思います。

私もこのところ喉がやや痛く、この呼吸法を始めてから体が熱っぽいです。
この呼吸法は「普段使い」が非常にいいため、
私も毎日「第二の呼吸」を使うようにしていますが、
これからの季節、マスクがあったほうが絶対にいいです。
みなさんも無理をなさらず、体調管理には十分気を付けてください。

12月までの場所取りが決定しましたので、お知らせします。
時間はいずれも土曜日、15時から17時となります。

10月15日、鎌倉武道館・柔道場(最寄り大船駅)
10月22日、鎌倉武道館・柔道場(同・大船駅)
10月29日、鎌倉武道館・柔道場(同・大船駅)
11月12日、鎌倉武道館・柔道場(同・大船駅)
11月19日、大船体育館・格技室(同・大船駅)
11月26日、見田記念館、体育室(同・鎌倉駅)
12月3日、大船体育館・格技室(同・大船駅)
12月10日、鎌倉武道館・柔道場(同・大船駅)
12月17日、大船体育館・格技室(同・大船駅)
12月24日、鎌倉武道館・柔道場(同・大船駅)

2016年10月7日金曜日

「第二の呼吸法」がいよいよ日本上陸&10月の予定

システマといえば「呼吸法」というぐらい、
「呼吸」はシステマの代名詞になっています。

「鼻から吸って、口から吐く」というシンプルな呼吸がもたらす効果は、
それまでの呼吸法の概念を大きく変えました。
そして、いよいよ「第二の呼吸」が日本上陸です!

7月から8月にかけてモスクワ本部に勉強しに行ってきた人たちから聞こえてくるのは、
本部ではこれまでと違った呼吸法が指導され始めたということでした。
9月中旬に行われたインターナショナルセミナーでは、その呼吸法がメインテーマ。
4日間のセミナーのうち、毎日午前から午後にかけての4時間を
ミカエルが直接指導するという熱の入れようだったそうです。

第一の呼吸法が「鼻から吸って口から吐く」ものであり、
呼吸優先で体を動かしていくのに対して、
第二の呼吸法は呼吸を(口からとか鼻から吸うとか)意識せずに
体の動きに呼吸を任せるというものです。

具体的には、肺を開き、肺から喉への気道を通すようにして、
やや顎を上向きにして口をやや開いて、肺から口へ常に空気が行き来できるようにする。
イメージは体全体(足から指先、頭の先まで)が「肺」になったような感じにします。
体が動くことで、自由に空気の出入りが行なわれるようにしておくというものです。
これだけで体のパフォーマンスが変わってくるという。

第一の呼吸がリラックスを主体にしたものだとしたら、
まだ私もよくは分かっていないのですが、
第二の呼吸法はリラックスを前提にしたうえで、
動きのパフォーマンスを高めるものと言えそうです。

体験してみないと分からないと思いますので、
ご興味のある方は是非お近くのシステマのクラスに足を運んでみてください。

10月1日に行われた、システマ大阪の大西亮インストラクターのセミナーも、
この「第二の呼吸法」が中心でした。
これからのシステマは「第二の呼吸法」抜きには語れなくなりそうです。

そんなターニングポイントの年に、モスクワには行けなかったのは残念ですが、
システマ湘南のYさんが今年もモスクワセミナーに参加してきてくれました。
次回、10月8日のシステマ湘南では、Yさんが、
この「第二の呼吸法」をシェアしてくれます。
鎌倉市の見田記念体育館の多目的室で15時から17時となります。
「持ち物」として、シャシュカ、木刀、短めのスティックが必要だそうです。
お持ちの方は是非ご持参くださいませ。

10月のシステマ湘南は8日以降は、15日、22日、24日と行ないます。
残りの3回はいずれも鎌倉武道館で15時となりますので、よろしくお願いします。

(ときどき、ブログを見た方からスケジュールが出てないと言われます。
スマホなどで見られている方は、ウェブバージョンしていただくと、
右側にスケジュールが出ていますので、ご参考にしてください)

2016年9月26日月曜日

システマは楮から和紙を作るようなもの

9月24日のシステマ湘南では、久しぶりにスティックワークを行いました。
トロント系のワークは、フィジカル&テクニックな感じになりがちなのですが、
四つの基本原則(呼吸、リラックス、姿勢、動き続けること)と、
自分の内観を大事にすればするほど、システマらしいワークになっていくと考えています。

今週末10月1日はシステマジャパン主催で、
大阪のインストクラター大西亮一さんのセミナーが東京であります。
従って、システマ湘南はお休みします。
日本で初めてインストクラターになった方であり、
日本人で唯一海外で(イタリアで)セミナーを開ける方です。
その実力はミカエル、ブラッドの折り紙付き。
大西さんのセミナーを受けたことがない方は、まだ間に合いますので、
是非申し込まれるといいと思います。
詳しくは、システマジャパンのホームページを見てください。

ところで、その大西さんが先月号の「秘伝」のシステマ特集で、
とても興味深いことを書いていました。

どういうことかというと、日本の武道には「型」があります。
型を学ぶことで、身体を練り、技を身に付けて、達人へと近づくシステムです。
一方で、システマには「型」がありません。
だから、「こうきたら、こう技をかける」といった練習はしないどころか、
「答え(対応の仕方)は、あなたの身体が知っています」というような教え方をされるので、
初心者は何をしたらいいか分からないと戸惑うことも多いのです。
そこを面白いと思えるかどうかが、続けるどうかの別れ道になるような気もしますが、
大西さんは、「型」がないことについて以下のようなことを言っていました。

「システマには『型』がありません。マスターも初心者も同じ練習を行います。
技をベースとして数をこなすのではなく、自分の身体をベースとして、
あらゆる状況に応じて身体がカバーするように練習します。
これは何度も楮(こうぞ)を掬い上げて和紙を作っていくようなものです。
もやっとした和紙からだんだんと全体の絵が見えて来るようになる。
濾して、濾して、濾して、残っていったもの、
それをおそらく『システマ』と呼ぶのでしょう。
だからその原理は、格闘の場面でも日常生活でも使えるものなんです」
(月刊秘伝、2016年9月号より)

和紙のたとえは、言い得て妙です。
楮=緊張しやすかったりする自分の生の身体。
そこから、いらないものを省いていく作業をしていくことが
まさにシステマのワークだと思います。
大西さんの表現は、とてもいい言葉だと思いました。



システマ湘南の次回は10月8日(土)。
見田記念体育館の多目的室(最寄りは鎌倉駅)となります。
9月の下旬にモスクワで行われたインターナショナルセミナーの
シェアを参加者にしてもらおうと思ってます。
よろそくお願い申し上げます。

2016年9月12日月曜日

モスクワとトロントのキャンプの違い

早いもので、トロントのキャンプから帰ってきて3週間が経ちました。
先週の土曜日は、システマ東京でトロントのシェアをさせていただきました。
5日間、全17コマのレッスンから、30分ほどシェアするわけですから、
雰囲気すら伝えられたかどうか分かりませんが、
シェアさせていただいたほうは楽しかったです。

シェアの時に質問として「一番きついワークは何でしたか」というものがありました。
でも、個々のワークでは、あんまりきついワークはありませんでした。
ただ、全体を通してみるときつかったというか……。

以前に書いたこととも重なりますが、
モスクワの合宿セミナーとの違いを書いてみます。

モスクワのセミナーではひとつひとつのワークが長いのです。
時によってはひとつのワークを1時間ぐらいさせられます。
トロントの場合、ワーク一つ一つが短くて数が多い。
そのため、気を抜いている暇がありません。

そして、トロントのほうがモスクワよりも1日の練習時間が長い。
例えば、朝食前の練習はモスクワは45分ですが、トロントは90分あります。
それも朝からゼットラ―兄弟のレッスン。もうそこでお腹いっぱいです。
(ゼットラ―を知っている人には分かってもらえると思うのですが)

あと、モスクワは夜のレッスンは別料金で受けたい人だけが受けるが
(それも毎日ではない)トロントでは毎日夜のレッスンがある。

他にもトロントでは、雨が降ってもどんな天候でも外で行う(モスクワは屋内)。
モスクワでは合宿中のお酒OKだが、トロントではNGで禁欲的。

朝7時10分から練習なため、6時半には起床。
夜は11時までレッスンなので(遅い時には12時過ぎまで)、
寝るのは12時過ぎ。どうしても寝不足になります。
モスクワは夜のレッスンが終わっても10時ぐらいなので、
酒さえ飲まなければ、そこまで寝不足にはなりません(笑)。

総じて体力的にきつかったのですが、3日目ぐらいから慣れてきますから、
人間の体とは不思議なものです。
どしゃぶりの中、合計6時間以上わたって、ワークをしたのですが、
それがまだ2日目でしたから、都会でやわな生活をしている身には辛かったです。

この5日間のキャンプで、この年になってK点(限界点)を超えました。
システマがうまくなったとか、そういうふうには思えないのですが、
「自分はここまでやれるんだ」と思えたことが一番の成果でした。

さて、システマ湘南の次回は9月17日になります。
鎌倉武道館で15時からです。

↓下は5日目の午後のレッスン。次々相手が蹴ってくるのをさばく。
(首と肩にテンション入っていていますねw)



2016年9月6日火曜日

言葉が分からなくてもキャンプに行く

トロントキャンプは約120名ほどの人間が参加して、
日本人が7名(うち1人はスタッフのKさん)。
確かに20ヶ国以上の人が集まったと思うのですが、
Kさんを除けば、日本人グループは、
英語が喋れない人の集まりでした。

モスクワでも、ロシア語も英語も話せないのに、
毎年多くの日本人がモスクワの本部を訪れます。

なぜ日本人が、言葉も分からないのに、
こんなに海外のセミナーに参加するのでしょう。
日本では、武道などの稽古事に「見とり稽古」という習慣がある
ことも無縁ではないような気がします。

だいたい日本の技って、職人さんもそうですが、
「見て盗め」の世界が基本。
いちいち丁寧に教えてくれません。
先生も「見せたら教えたこと」という意識があったりします。

明治維新後に、西洋文明に追いついたのも、
多くの職人さんが見て、西洋の様々な技術を見ることで、
すぐに真似が出来たことも大きいです。

今の学校教育で「見て盗め」なんて言ったら大変ですが、
それでも日本人の中に「見れば理解できる」という
感性があるような気がします。

(もっとも、海外から日本へ武道や伝統技術を学びに来る
西洋人が必ずしも日本語を話せないことを考えると、
学ぼうと意識は、言葉を超えるのかもしれません)

あと日本人的にはその場の雰囲気、
マスター(ミカエルやブラッド)と同じ空気を吸える空間にいること、
そうしたことを重視する傾向もあるかもしれません。

今回のキャンプで、欧米人の中に言葉が分かるはずなのに、
どう考えても指示されたこととは違うワークをやっている人がいました。

これは欧米人に限らず、日本のセミナーでも見られる風景です。
言葉が分かっても、なぜか違うことをやってしまう人がいます。
言葉が分かること自体が、ワークを理解する必要十分条件ではないのです。

システマ東京のインストラクターの北川さんも、
「言葉が分からなかったから、かえって理解が深まったところがある」と
言っていたことがありました。

ただ、やっぱりもう少し英語は理解できるようになりたいですが……。

次回は9月10日、場所は鎌倉武道館ですが、
時間は13時からとなりますので、
お間違いなきようにお願いします。

写真はトロントキャンプで、ブラッドから軽くストライを打たれる自分。


2016年9月1日木曜日

受け身について&9月の予定

少し前になりますが、システマ吉祥寺の練習にお邪魔しました。
その日は、たまたま初めての方がいらしたのですが、
インストラクターのヨシさんは、まず受け身(ローリング)から教えていました。
始めての人がいる時は、必ず受け身から教えているそうです。

システマ吉祥寺のメンバーの方々は、上手な方が多いのですが、
その秘密の一端を覗いた気がします。
ローリングを丁寧に教えることの重要性を再認識しました。

様々なセミナーに参加して、「うまいな」と思われるのは、
受け身やローリングがしっかり出来ている人なんですね。
逆に身に付いていないと、インストラクターの受けを取っても危険です。

よくどの武術が実戦的か、護身に使えるかということが話題になります。
真っ先に上がってくるのが、空手やボクシングで、
素手を前提した喧嘩を考えれば、最速で強くなれるのがフルコン系の空手か、
ボクシングではないかと思います。

私自身、最後に喧嘩したのは28歳の時で、それ以降はやっていません。
喧嘩を前提に考えれば、何かの武術や格闘技を使う機会があるのは10代まででしょう。
20代後半でやるのは珍しいと思います。
社会人になれば、喧嘩した後の社会的制裁を考えれば、
簡単に喧嘩など出来るものではありません。

社会人になって護身で何が一番使えるかというと、
それは受け身だと思います。
事故や転んだ時の受け身が出来るかどうかで、だいぶ変わります。

私自身もサハラ砂漠でラクダから振り落とされたり、
国内でも自転車で鉄柱と衝突したりした時、受け身が出来たために、
大事にいたりませんでした。

そうしたことを考えれば、もし習うのであれば、
まず受け身を重視した、柔道、柔術、合気道系が、
社会人にとっては、習うべき武道のような気もしています。
そして、もちろんグランドのワークを重視しているシステマも含まれます。

というわけで、次回の9月3日は、トロントキャンプで行ったグランドワークをします。
以下は9月の予定です。9月はすべて鎌倉武道館(最寄は大船駅)になります。
時間は10日を除き、15時から17時までです。

9月3日、鎌倉武道館・柔道場
9月10日、鎌倉武道館・柔道場
(*10日は13時から15時となります)
9月17日、鎌倉武道館・柔道場
9月24日、鎌倉武道館・柔道場

2016年8月30日火曜日

外人システマーは合気道をよく知っている

8月27日、第80回システマ湘南、終わりました。
参加者11名、参加していただいた皆さまありがとうございました。
腰を痛めているOさん、どうかご無理なさらないでください。

今回はトロントキャンプのシェア第一回目でしたが、
しばらくはキャンプの復習が続きます。
おつきあいのほど、よろしくお願い申し上げます。

さて、トロントではHQ(ヘッドクォーター=本部)のアシスタントや
キッズクラスのインストラクターも担当された日本人のKさんに
ずいぶんとお世話になりました。

親しく話させていただいたのですが、話題になったものの一つに、
「どうして日本では合気道はあまり知られていないのか」というものがありました。
Kさんも柔道経験者ですが、日本にいる時は合気道は全く知らなかったそうです。

現在、Kさんは5年ほどアメリカに住んでいるわけですが、
アメリカにいると非常に合気道を知っている人が多く、
高く評価されているというのです。

それはなぜなのか。
Kさんがそう感じる理由のひとつに、
システマをやっている人に合気道経験者が多いことがあると思います。
実際にシステマをやってみると、合気道とはかなり違うのですが、
それでもリラックスや力を使わないという点や、
相手を破壊しない思想性など、共通点もあるせいか、
合気道経験者がシステマに興味を持つことが多いようです。

来日したことのあるアレン(オランダ)やドラギサ(スイス)といった
インストラクターはいずれも合気道の道場も運営しています。
今回のトロントではいろいろと教えてくれたイギリスのインストラクター、マット・ヒルは、
合気道の岩間道場で二年間内弟子生活をしていて、日本語も堪能でした。

日本のシステマーも合気道経験者が多いです。
システマ湘南でも5名以上はいるでしょう。

だから、システマをやっているとどうしても合気道をやっている人に出会うことが
多くなるのです。
外国では、システマ仲間同士なら日本人でも分からない
「OSENSEI(翁先生=合気道開祖・植芝盛平)」なんて
言葉が平気で通じてしまいます。

しかし、Kさんに言わせると、それだけではないというのです。
システマをやっていない人の中でも、日本により遥かに評価されているというのです。
「海外でこれだけ評価されているのに、日本では柔道や空手に比べて知名度はないのは
どうしてなんでしょう」というのです。

私は思った答えは――。
日本ではすぐに「ガチで使えるかどうか」が問題になります。
だから、試合のない合気道は「使えない」とされがちです。
日本は治安のいい国だから「使えるか使えないか」が喧嘩や試合というレベルで
考えられているような気がします。

一方、欧米では日本よりもはるかに治安が悪い。
銃社会だし、ナイフを持っていても不思議ではない。
そういう国では日本的な「ガチで使えるかどうか」が
問題にされていないのではないでしょうか。

多少、体術ができたところで銃にはかないませんから。
ですから、合気道はその東洋的な精神性や、刀や杖など様々な武器に対応している点、
また袴を履くため侍っぽい感覚を持てるといったところが、
欧米人に受けている理由ではないかと答えました。

いずれにしても治安のいい日本よりも、
そうでない欧米で合気道が評価されているのは面白いことだと思いました。

下はKさんやMさん(システマ神戸)と一緒にトロントのHQ前で撮った写真


2016年8月23日火曜日

トロントのキャンプに行ってきました!

カナダのシステマ本部主催のキャンプに行ってきました。
「CORE MASTERY CAMP 2016」です。
CORE MASTERY とは、中核となる知識という意味のようです。

8月15日から8月20日まで。
15日は昼食を食べた後からスタート。
20日は朝食を食べて解散ですから、
実質5日間というところです。

森あり、草原あり、湖ありのキャンプ場で、
世界中から集まったシステマーたちと日がな一日中、トレーニングをするのです。

キャンプの1日はこんな具合です。
7:10-8:40     セッション1
9:00         朝食
10:00-13:00    セッション2
14:00         昼食
15:30-18:00    セッション3
19:00         夕食
20:30-終了次第 セッション4

朝からいきなり1時半のトレーニングです。
朝のトレーニングの担当は、システマをやっている人にはお馴染みの
シニアインストラクターのゼットラ―・ツインズです。

セッション2、3、4が、マスターのブラディミア・ヴァシリエフ師のリードとなります。
セッション2、3の後は、「同じことを水の中でもしよう」ということで、あわてて水着に着替えて、
キャンプ場に面した湖に移動して、20分~30分ぐらいのファイティング・イン・ウォーター。

セッション4は午後8時半から10時半から11時までですから、
ざっとトレーニング時間を合計すると、ざっと1日10時間以上のトレーニングです。

それも全て野外。
雨が降れば、体は冷えて、体力が消耗する。
しかし、晴れれば晴れたらで、ものすごく日焼けして体力が消耗する。
特に、2日目のトレーニングはどしゃぶりの中で行ない、
風邪を引くかと思いました。
トロントまで来て、風邪をひいてはシャレになりません。

ぬるめのシャワーしかなく、
日本の暖かいお風呂が恋しかったです。

体力的には確かにきつい面もあったのですが、
普段は経験できない環境でのシステマは非常に楽しめました。

ブラッドから受けたレッスンは全部で11コマになりました。
次回からのシステマ湘南では、このシェアを行いたいと思います。

次回は8月27日、11時から13時まで鎌倉武道館の多目的室となります。

なにせ英語のレッスンなので、細かな注意まで聞き取れていないのですが、
最新のブラッドのシステマをお伝えできたらいいなと思っています。

デモの相手を2回ほどさせていただきました。
以下はその時の写真です。↓




2016年8月12日金曜日

来週はトロントのキャンプに行ってきます

いよいよ来週からトロントのキャンプに行ってきます。

これまでも行きたかったのですが、仕事との日程が合いませんでした。
キャンプ場を運営しているオーナーが引退するということで、
キャンプ場を使えるのは、今年限りとか。
このようなキャンプが、今後トロントで行われるかどうか分かりませんが、
この最後の機会に行けるのは、非常に幸運でした。

これまでモスクワには何度か行っているのですが、
トロントは初めてです。ちょっと緊張しますね。
システマ東京からは、Iさん、Sさんが参加するようですが、
他に誰が日本から行くかは不明です。

キャンプは2年に1度なのですが、
今年は毎回出席していた北川さんは欠席。
Iさんは今回4度目で、
2010年からキャンプには毎回出席ししているベテランです。
今回は出発前に、いろいろと教えてもらっています。

荷物がたくさんなのが大変です。
ヨガマットやらシュラフやら、夜は寒いというので、
防寒用に冬の服やら、Lサイズのスーツケースを借りて
詰め込んでいます。

明後日から出発しますが、どきどきしてます。



2016年8月2日火曜日

第77回目、システマ湘南終わりました

7月最後のシステマ湘南は11名の参加者(7月30日)。
参加してくださった方々、ありがとうございました。

この日はシステマ東京女子クラスもリードすることもるKさんが来てくれました。
珍しく女子3名でした。女子も3名いると気が楽なようです。
システマって、そんなにガチでやる護身術ではないのですが、
どこのクラスでも女性は比較的少ないです。
男性ばかりだと女性は気が引けるのでしょうか。

さて、ようやく昨年のヴラッドセミナーの復習が終了。
去年はセミナーの後、4回に分けて復習しました。
今回はDVDが出た後、もう一度ノートの内容とDVDを見比べながらチェックして、
6回にわけてクラスを行いました。DVDに出てない内容もノートにあったり、
逆にセミナーでヴラッドは説明したけれど、練習時間がなくてやらなかったものは、
記憶があいまいだったのですが、DVDを見て改めてチェックすることが出来たりして、
自分でも大変勉強になりました。
6回にわたってお付き合いいただき、感謝しています。

本当にこのブラッドのDVDはなかなかいいと思うのですが、
今だにAmazon.co.jpでもレビューがついてないのが不思議です。
特に「システマ式トレーニング コントロール編」は特にいいと思いますので、
ご関心のある方は購入してみたら、いかがでしょうか?

このブログにも何回か書いているように、
私はシステマって身体動作のOSだと思っています。
そのOSにどういうアプリを乗せるかで、いろんな動きが出来る。
日常の動きでもいいし、格闘技の動きでもいい。

モスクワ本部はいつもすぐれたOS、バージョンアップさせてくれるような感じで、
トロント本部(ヴラッド)はOSと共に、
護身術(または格闘技)に必要なアプリを一緒に
インストールしてくれるような感じです。
つまり、その分、テクニカルなことを教えてくれることも多いのですが、
初心者はこちらのほうがとっつきやすい感じがしています。

そういえば、システマ湘南も77回を迎えました。
100回まで33回。今年はあと5ヶ月なので、100回は来年になりそうですね。

次回は8月6日、鎌倉武道館の柔道場(大船駅)で15時からとなります。
よろしくお願いします

2016年7月29日金曜日

8月13日発売の『秘伝』で紹介されます

7月2日に、江ノ島にてビーチシステマを行いましたが、
その時の様子が、8月13日発売の月刊『秘伝』9月号でレポートされます。

「ジャパニーズ・システマ」という特集の中の1本です。
編集部からゲラが送られてきたので、チェックしました。

〈海と「システマ」はよく似合う〉という文章から始まる記事、
「えっ、そうなの?」と思いましたが、記事と写真あわせて、
システマ湘南の感じがよく出ているんじゃないかと思いました。

国内にあまたたさくんあるシステマのクラスの中で、
先輩たちのクラスを差し置いて紹介されるのは、
うしろめたくもあり、気恥ずかしい感じもしています。

でも、こんなビーチシステマもあるんだと知ってもらえたら嬉しいです。
(年に一回しかやりませんけれど)

システマそのものが、まだまだ知名度が低いうえに、
湘南で行われていることも知られてないので、
これで少しは知ってくれる人が増えるといいのですが。

今週の土曜日7月30日のシステマ湘南は、
先週に引き続き、鎌倉駅下車10分ぐらいの鎌倉体育館です。
お間違えのないように。

ところで、
夏の鎌倉駅の混みようといったら、ありませんが、
「湘南に来たなあ」という感じになりますね。






2016年7月10日日曜日

アスリートが注目する「ゆるむこと」

フジテレビの日曜日お昼の番組「ミライ☆モンスター」。
将来有望なアスリートを取り上げるのだが、
7月10日は大阪成蹊大学陸上部(取り上げられたのは女子400メートルの選手)。
この陸上部、近年目覚ましい成果を上げているそうだ。
ひとえにユニークな指導法によるものらしい。

どんなトレーニングをしているかというと、
実際に走らせることよりも、体をどう使うかのトレーニングが多いようで、
女の子同士が腹をぎゅーっと踏みつけてあっていた。
「お腹を緊張させないためのトレーニング」という。
その近くでやっている練習はローリング(実際には前転でしたが)。

見ていて「これって、システマじゃん!」
お腹を踏んづけたりするのは(システマでは拳でやることがお言いのですが)
見ていて、誰かがシステマを指導したのかと思ったほどでした。

青山学院大学の駅伝の原監督も部員には腹筋をさせないという。
するとタイムが伸びるというのだ。
これもお腹の緊張を取れたためではないかと思う。

最近、アスリートがゆるめるとかリラックスに以前より着目している感じがします。
一流のアスリートの本を読むのが好きなのですが、
今、読んでいる本がなでしこジャパンのストライカー、
大儀見優季さんが書いた「合わせる技術」。

この本を読んでいても、「ゆるめること」とか意識の持ちようとか、
結構システマに通じるところが多々あると思いました。
まだ途中なので読了したら、この本についても書いてみようかと思います。

システマ湘南にはスポーツトレーナーとして、中高生を指導されている方がいますが、
システマは、絶対に他にスポーツにも役立つと思います。
試行錯誤するぐらいだったら、システマやってしまったほうが、
体使いのヒントがたくさんあるような気がします。

いずれすべての競技でシステマが必要とされる日が来るかもしれない。

2016年7月8日金曜日

キープ・カームでケンカに勝てるか?

ビーチシステマで武道雑誌の方から、
「格闘技的に、システマをやる意義は?」と聞かれました。
以下は答えにならないかもしれませんが、思いついたことを書いてみます。

ネットで格闘技や武道について調べると、
必ず質問にあがるのは、「どの格闘技(武道)が実戦的なのか」とかというものです。

この場合の「実戦」は、ISのテロリストと戦うことを想定していないことは確実です。
格闘技の試合で使えるか、もしくは街の喧嘩で勝てるかということでしょう。

システマが格闘技の試合で使えるかといえば、
MMAの試合に出るのならば、やはりMMAをやっていないと駄目だろうだし、
BJJの試合に出るのならば、BJJの道場に通っておくべきだと思います。

ただ、システマをやっていることは役に立つと思います。
システマはサイバイバルの術ですから、
「最後の最後まであきらめない」という気持ちの強さは、
システマではかなり養われるような気がしています。

では喧嘩で勝てるかとなると……。
(10代ならばともかく、社会人で喧嘩に巻き込まれることはないと思うのですが)

以前、武道雑誌の編集者と喧嘩に強い人の条件を話し合っていた時に、
一致したのは「沸点が低い人(手が早い人)」ということです。
漫画や映画で見るような、肩と肩とがぶつかって「てめえなんだ」
「なんだ、この野郎」「やる気か」なんてやりとりは、
普通の人がやるもので、喧嘩に強い人は、
相手が「て……」と言いかけた時には、もうパンチが飛んできます。

普通の人が水温25度ぐらいぐらいで100度になるまで数分かかるところを、
瞬時に沸騰してしまい、と同時に手が出てくるのです。
考えてから喧嘩をやるような人は喧嘩に強い人は勝てないと思ったほうがいいです。

こう考えると、システマの「キープ・カーム(穏やかでいること)」でいたら、
まったく喧嘩に勝てないのではないかということになってしまいます。

でも、考えてみてください。「キープ・カーム」の人と「沸点の低い人」と、
どちらが戦場で生き残れるか。
感情的な人は、常に落ち着いて回りの状況(ステイト)を見極めようとする
「キープ・カーム」の人よりも生存率は低いのではないでしょうか。

私の考えでは、システマ的発想では、まずそのような喧嘩っ早い人には近づかないこと。
そういう人が近づいてきたら、まず距離を取ること。
「キープ・カーム」によって、まず相手から殴られるような状況、距離に身を置かない。
(システマでは自分の中の不快感に気付くことが大事で、常に快適なポジションを取る)
そうしたことがシステマでは学べるのではないかと思います。

しかし、それでも一触即発のような状態に置かれたら――?
(相手から手が届かない位置や距離にいることが大切ですが)

喧嘩の達人・林悦道氏の本を読むと、
喧嘩で勝つには落ち着いて(つまり、「キープ・カーム」ですよね)、
回りの環境を見定めて、見の周りの壁、机、机の上にあるもの、
全てをどのように利用できるか、逃げ道をどう確保するかを
考えておかなければならないとあります。
つまり、ここでも「キープ・カーム」が役立つと思うのです。

実際の喧嘩の仕方は林悦道氏の本を読むと勉強になりますが、
喧嘩に至るまでの距離、間合いの取り方、そして落ち着き方は、
システマで充分に学べるものだと思っています。

2016年7月4日月曜日

第2回目のビーチシステマ終わりました

システマ湘南名物「ビーチシステマ」の第2回目終了しました。
天候にも恵まれたまいた。
システマ銀座のAインストラクターや、
システマ府中のIさん(Iit)も参加していただき、
なんと昨年の12名を超える15名の参加者があり、非常に盛況でした。
Aインストラクターにはデモの相手をしていただき、非常に助かりました。
参加して下さった皆さん、ありがとうございました。

当日は月刊「秘伝」の取材も入りました。
「ビーチシステマ」は普段は体験できない水の中で、
呼吸やリラックスはどうするかという練習目的もあるのだけど、
まずはビーチでシステマを楽しむことがメインです。
誌面から、楽しんでいる雰囲気が伝わればいいなと思っています。



さて、取材者の方から、日本におけるシステマの意義みたいなことを聞かれました。

一番の意義は日々の生活に役立つことです。
これだけ日々に役立つ格闘技はないのではないでしょうか。

このブログでも何回か触れていますが、システマは普通の格闘技や武道と比べると、
よりリラックスや呼吸のことをうるさくいう武術です。
システマ湘南に来てくださる参加者の多くの方が、日常の生活や日々の仕事の中で、
ストレス対策に役立っていると言ってくださっています。
現代社会におけるサバイバルの意味は、そこにあると考えていて、
それこそ日本にシステマが必要な理由だとも思っています。

この辺の、いかにシステマが日常に役立つかは、
北川さんの新刊「人生は楽しいかい?」を是非お読みになっていただきたいと思います。



いわゆる護身の面から考えると、システマはあまりテクニックを教えないので、
すぐには役立たないかもしれません。
「リラックスする→パニック状態にならない」ということは護身でも非常に重要です。

以前にも書いたことがあったかもしれませんが、あるW大の女子学生が比叡山で観光中に
襲われて殺されました。その女子学生は空手部だったのです。
報道によると、ホームレスのような物盗りに背後から組みつかれて、抵抗したため、
首を絞められて窒息死したようです。
彼女は背後から飛びつかれてパニックになってしまったのではないかと思います。
もし正面から襲ってきたら彼女は物盗りを撃退できたのではないでしょうか。
また、背後から襲われてもパニックにならず、落ち着いていれば、
殺されることはなかったと思うのです。

その時、システマをやっていれば彼女が命拾いしたとまでは言うつもりはありませんが、
あらゆる状況下において、システマはリラックスすることを要求してきます。
それによって、本来持っている潜在能力を引き上げることができます。
彼女の空手の能力も生かすことができたのではないかと考えるのです。

前にも書いたことですが、
護身のテクニックを知らなくても、パニックにならないこと。
それが出来るだけで、だいぶ助かる確率が上がると思うのです。
私はそれを身体のOSのバージョンアップだと考えていて、
それが出来るのがシステマだと思っています。

もう一つ「格闘技的には、どういう意義があると思いますか」と質問があったのですが、
それについては、また時間あったら書きます。

2016年6月27日月曜日

ビーチシステマを行います

昨年に引き続き、好評だったビーチシステマを、
7月2日、江ノ島にて行います。

初めてシステマを体験する人も興味があれば参加してみてください。
事前にお問い合わせいただけるとありがたいです。

【集合】7月2日・13時半/小田急線江ノ島駅の改札口に集合
当日のお天気の具合によって、よほど雨が強い場合は中止します。
その場合は11時ぐらいまでにメールで通知、フェイスブックでも告知します。

【場所】片瀬東浜海水浴場のもっとも江ノ島寄りの浜
*遅れた人は直接現地に来てくださっても結構です。
江ノ島大橋を江ノ島に向かって歩き、橋の下を見ていると見つかると思います。

【練習時間】14時~16時
終了後、近くにてシャワーを浴びて着替えます。
シャワー代は1人220円となります。
そこから再び江ノ島駅に移動して、17時に改札口で解散予定。

【持ち物】、
水着
ラッシュガードやTシャツ(水着の上に着るもの。水着のままではやりません)
短パン(必要な人は)
サンダルなど砂浜で履く履物(なくてもいい、裸足でOK)
タオル、手ぬぐいなど濡れた体をふく物
日焼け止め
飲み水
ゴーグル(必要な人は)
220円(シャワー代、小銭を用意しておきましょう)
サンダルや飲み水(ペットボトル)、日焼け止めは現地でも買えます。

海でのシステマは、水中など呼吸ができないシチュエーションでも
リラックスすることを学びます。
自然の中でシステマを練習するのは、体育館とはまた違った楽しみがあります。
誰でも参加できます。参加費等は問い合わせください。

2016年6月23日木曜日

システマ軍隊格闘術なのに習得に時間がかかる?

先日、システマ銀座のクラスに参加しました。
インストラクターのAさんによる、
ルーマニア軍のナイフ格闘術のシェアクラスでした。

ナイフの刺し方、どこが急所かなどを教えてもらいました。
考えてみれば、システマではナイフの持ち方など具体的なことは教えません。

そこで最後に質問がありました。
「他の軍隊格闘技では、今日のルーマニア軍のナイフ術でも、
イスラエルのクラブマガでも具体的なことを教えます。
システマは軍隊格闘技なのに、それを使いこなすまでに時間がかかると言われている。
特に徴兵制ならば2年ぐらいのうちに使いこなさないといけない。
それで、本当に軍隊で役に立っているのでしょうか」

それに対する答えは、
1・実際に軍隊で教えているシステマはもっと違う可能性もある。
(普及しているのは、あくまでも民間に普及させるためのシステマだから)
2・そもそもロシア特殊部隊で教えられているもので、隊員たちはもともと他の
格闘技をやっているような人たちが多い。

質問者はその答えを聞いて、
「だったら、システマを上手くなるために他の格闘技もやったほうがいいのか」
という質問になって、その答えについては時間がなくなってしまいました。

私の考えで言えば、システマはロシア軍格闘術という側面はあるものの、
その第一義的な重要性は生存率を伸ばすことにあると考えています。

同じ格闘術を持っていても、戦場でパニックなり、緊張してしまえば、
戦闘能力を十分に生かすことは出来ません。
システマのリラックス、呼吸、姿勢、動き続けることの四大原則が、
パニックにならなずに、自分の能力を生かすことにつながるのだと思っています。

新兵でも同じだと思います。リラックスさえできていれば、
危機的状況を乗り越える可能性がアップするのではないかと思います。
一番いけないのは、パニックに陥って、今ある自分の能力を生かせないことでしょう。

だから、私はシステマはアプリではなくて、OSだと思っています。
そのOSによって、自分のアプリがよりよい環境で動くことが出来るのです。

システマを学んでもすぐ強くなれるわけではないと思います。
でも、今ある自分が今あるそのままで、潜在能力を引き出すことが出来る。

今の多くの日本人は自分の足りないところにばかり目を向けて、
常に能力を付けたそうとしています。
そうではなくて、今あるままの自分でも何とかなることに気づかせてくれる。
システマの魅力のひとつはそこで、
だからこそ「自分が好き」になれる格闘術だと思っています。

2016年6月17日金曜日

6月18日自主練習とします。リードって、やっぱり難しい

これまでメールで問い合わせがあったりしてメーリングリストのメンバーに
なっている方やフェイスブックの「システマ湘南研究会」に登録されている方には、
お伝えしていますが、このブログで日程を確認している方もいらっしゃると思います。
次回(6月18日)についてお知らせしておきます。

6月18日は自主練習会となります。
私が家族の病気のため病院に付き添わなければいけなくなりました。
そのため、リードするインストラクターが不在になります。
ご迷惑をおかけしますが、参加された方で、ご自由に会場を使用してください。

さて、先の日曜日(12日)に、介護関係者の方に依頼されて、
初めてグループレッスンを行いました。

システマ湘南にもシステマ東京にも介護関係者がいて、
そうした方々はみなさん「介護の仕事に役立つ」と言ってくれています。

しかし、どこのシステマのクラスでも「特別に介護に役立つシステマ」を
やっているわけでもなく、
普通にシステマのドリルをやっていると、
当事者の人が「これってシステマに役立つかも」と思ってくださるのです。

今回のグル―プレッスンも、私ができるのは普通のシステマのリードでしかありません。
介護をするにしても何をやるにしても、システマの呼吸とリラックスは役立つので、
それをメインに構成したクラスとしました。

主宰していただいたのはシステマ経験者で、介護施設に勤務の方。
システマの良さを、是非、回りの人にも体験してもらいたくても、
グループレッスンの会を開いてくださったようです。

当日、参加された方々は主宰者含めて5名の方たち。
「介護に役立つから」と言われてきた(騙されてきた?)人がほとんどで、
なかには「介護の勉強会だと思ってきました」という人もいました。

つまり、システマそのものに興味を持っている人たちを相手にしたリードでは
なかったので、あとでいろいろと反省することしきりです。
もっとこうすればよかった、ああすればよかったと思って、勉強になりました。

システマでは最後にサークルアップといって、
その日の感想をお互いにシェアするのですが、
その時にある女性から「今日はできなくて、すみませんでした」と言われた時に、
自分のリードのいたらなさを痛感しました。
「ぜんぜん、あやまる必要はないですから」と言ったのですが、
「すみません」という気持ちにさせてしまったら、
インストラクターとして失格だなと思った次第です。

システマには型もなければ試合もありません。
できる、できないではなく、自分の知ることが大事です。
自分の体はこんなふうに使えるんだ、体にはこんな可能性が残されているんだと、
できるだけ楽しんでもらえたらいいなと思ってリードしたのですが、
「すまない」気持ちにさせてしまいました。
改めてリードの難しさを実感した一日でした。


2016年6月8日水曜日

71回目終了。ブラッドセミナーの復習でした

71回目のシステマ湘南、終了しました。
参加者は12名でした。参加してくださった方、ありがとうございました。

昨年行なわれた、トロントのマスター、ブラッド・セミナーの復習の2回目です。
去年も全部で4回やったのですが、今回はDVDもあるので、
もう少し丁寧にやろうと思います。

去年のセミナーは本当に盛り沢山で、DVDも3時間ぐらいあるのですが、
実はそれでもカットされているワークがあったりします。
メモを参考に、カットされたワークなども取り入れながら復習しています。

更衣室で「DVD、最初最後まで見ることできますか?」と常連の参加者から聞かれました。
途中で飽きてしまうそうです。
もともとDVDの視聴者用に作られたものではなくて、
セミナーをDVD向けに再編集しているものは、確かに見ていて冗漫な感じがあります。
ですから、私は1.2倍から1.3倍速で見ています(笑)。

やっぱりセミナーは出席してナンボといった感じがあります。

さて、本当に不思議に思うのですが、
去年復習してから同じワークはやっていないのに、
上手くなっていたりする人がいます。
たぶん他のワークをやっているうちに、
自然とシステマ的な身体使いが身についてきたのでしょうか?

だとしたら、インストラクターしている身としても大変うれしいことです。
自分自身も多少の進歩は感じられるかな?

今年も11月にブラッド・セミナーが開かれますが、
今から楽しみです。

2016年5月30日月曜日

半年ぶりにブラッドセミナーの復習やりました

このところ、忙しくて更新できていなくて申し訳ありません。

先週はシステマ湘南を体調のせいで急遽、お休みしてしまい、
当日なって自主練になってしまいました。
参加者の皆さんにはご迷惑をおかけしました。
改めてお詫び申し上げます。

さて、28日のシステマ湘南では、
昨年11月に行われたブラッドセミナーの復習を行ないました。
最近、DVDが発売されたものですから、それを機に復習しようというものです。

昨年のブラッドセミナーは、本当に充実した内容でした。
去年もブラッドの復習だけで4回を費やしたのですが、今回も同じだけの時間は
割くことになりそうです。

当日の自分のメモを見て、ほぼ正確に記入していたので、
我ながら「すごい」と自画自賛してしまったのですが、
ワークの中には非常に短時間しかやらなかったものもあります。

そういうものって、後から見直しても、体が覚えていないのですね。
なにせ記憶だけだし、その記憶もそれほど明確ではない。
だから、前回の復習の時は、そうしたワークは省いていました。
今回、DVDを見直していても、体が覚えてないのは同じなのですが、
何度もDVDによって見直すことができるので「とりあえず、この通りやってみるかな」
という気持ちにはあるので、その辺を前回の復習にプラスしながらやっています。

分からなくてもやってみれば何か発見があるのがシステマだと思っています。
そして、そこがシステマの面白さの一つだとも思っています。

次回は6月4日、鎌倉武道館の柔道場となりますので、
よろしくお願い申し上げます。

2016年5月11日水曜日

システマの「ステイト」とは(ロシア語的分析)

ブログの更新、ちょっとご無沙汰してしまいました。
以下の文章を書きかったのですが、ロシア語を入力するのが
面倒でついつい時間が経ってしまいました。

さて本題。この数年、システマ用語として定着してきたのが、
state(ステイト)という言葉です。

初めて聞いたのは、2013年のインターナショナルキャンプだったと思います。
インストラクターのザイコフスキーが
「ステイトの作り方」を教えてくれたのが最初です。
その時、「えっ、ステイトって何」と思ったものです。
ステイトとは訳せば「状態」ということなのですが、
「ステイト(状態)を作る」とは、どういうことなのか、
なかなかピンときませんでした。
やっていることは立った姿勢を整えていくこと。
だから、日本の武道的に言えば「自然体」が近いと思っていました。

4月にミカエルが来日した時に、「state」をロシア語で
「состояние」(サスタヤーニエ)と言っていたと、
システマ東京インストラクターのタカさんから聞いて
何か腑に落ちるところがあったのです。

ということで、今日はナンチャッテ言語学者として、
ステイトの意味をロシア語から考えてみたいと思います。

「состояние」の語根は、
「ста-」「стой-」「стоя-」で、
英語でいうところの「stand」の意味を持つ語根です。

動詞「стоять」(スタヤーチ)は「立っている」という意味です。
(ロシア語学習者には基本単語のひとつ)
名詞「стояние」(スタヤーニエ)は「立つこと」です。

接頭語「с(со)」というのは「共に(with)」の意味なので、
состояние」というと、字義通りに考えれば、
「共に立っていること」「共に立っている状態」、
そこから「状態」という意味になったのではないでしょうか。
ちなみに動詞「состоять」(サスタヤーチ)は、
「(ある状態に)なる」という意味になります。

システマでの「ステイト」も「立った状態」から作っていきます。
まさに「состояние」だったのです。

「состояние」は露和辞典で調べると、
①ある位置にあること
②状態、形勢、状況、有様
ここは、これまでの説明でなんとなく分かると思います。

この単語は「立つ」という人間にとっての普遍的な動作の派生語ですが、
その指している状態とは、体の状態や平常の状態だけではなく、
形容詞等をつければ、天候、液体や個体の状態、市況なども指します。
他にも単語として、心の状態やふところの状態、社会の中での〝状態〟も指すようで、
辞典には以下の意味も出ています。
③精神状態、気持ち
④身代、財産
⑤地位や身分
と書いてあります。
つまり、ありとあらゆる状態・状況が含まれるわけです。

僕はステイトを「立った状態を整える」というところから習ったため、
上記のように「ステイト=システマ風自然体」と勝手に捉えていたのですが、
ロシア人たちは「состояние」と言われて、
もっといろんな意味で捉えていたのだなということが初めて分かりました。

ザイコフスキーのセミナーに出ると、ステイトの延長(?)で、
単に自分の立っている状態だけではなくて、動いている状態、
はたまた、まわりの空間や、相手や自分の心がどうなっているか、
それを意識することをアドバイスされることがあります。

それらが全てバラバラなことではなくて、
「состояние」ひとことで現れされるのだ――
そう思い当たった時に、目からウロコでした。
それが「ステイトを整える」とか「ステイトを作る」ということなのかと。
素人考えなので間違っているかもしれませんが、
当たらずとも遠からずかと思っています。

ちなみに、この語根には「なる」「ある」という意味があるため、
同類の語根「стой-」からは、
「стоить」(ストーイチ)という単語があります。
これはロシアに旅行する際には絶対に覚えておくべき単語で、
「値打ちがある」という意味です。旅行では、
Сколько стоит?(スコーリカ ストーイト)とよく使います。
英語でいえば、How much? です。
この語根の派生語はたくさんあるのですが、残りはそのうちに。

考えてみれば、英語のstateも「st-」というのが「立つ」という意味のある
語根で、そこからstandやstatue(彫像)という単語が生まれます。
欧米人ならば、stateと聞いた時に、
もしかしたらいろんな状態を想像できるのかもしれません。

写真は参考にした「Roots of the RUSSIAN Languege」。
(19ドルもするのに、安い紙で、印刷も汚く、日本ではありえない本)
英語学習用だと「派生語から覚える英単語」みたいな本がたくさんあるのですが、
ロシア語だとないのが残念です。

上記ロシア語のカタカナ表記は「パスポート初級露和辞典」を参照しました。

今日は長い文章読んでもらいまして、ありがとうございました。




2016年4月22日金曜日

感情のコントロール

東京でのミカエル師も18日で終了しました。

大阪で9日と10日。
東京で16日と17日、他にスペシャルクラスが15日と18日。
その間にも、システマ吉祥寺のクラスに参加したり、
水道橋のアカデミア・アーザで北川さんの代講クラスを任されたりと、
9日から18日までの10日間のうち、8日間がシステマ漬け。

本業のサラリーマンの仕事の方も、なんとか折り合いをつけつつ、
参加しましたが、さすがに少し疲れました(笑)。

さて、前回、大阪の感想を書きましたが、東京の16日の午前中は、
大阪クラスをなぞるような展開でした。
負の感情のコントロールと、恐怖の克服です。
大阪で2日間かけてじっくりとやったことを少し変化をつけて、
おさらいした感じでしたが、東京でのみ披露されたワークもありました。

ミカエルは「感情を正しくコントロールできなければ、
正しい判断はできない」とセミナー中、何度も話していました。
人がパニックになる時は感情に飲み込まれている時です。
では、飲み込まれずにどうすればいいか。

ミカエルが日本で初めて行った女子クラスでも同じような
感情のコントロールを伝えたと聞いてます。

今回、ミカエルが来日して日本に伝えたかったことは、
これに尽きるような気がします。

というわけで、4月23日のシステマ湘南は、
このあたりのことを中心にシェアしていきたいと思いますので、
よろしくお願い申し上げます。

2016年4月11日月曜日

大阪ミカエルセミナーの感想&東京で代講クラスやります

いよいよシステマ創始者・ミカエル師のセミナーが始まりました。
まずは9日、10日と大阪でのセミナーです。

私自身は10日の午後遅くから仕事の用事があったものですから、
10日の午後1時半で会場を去らせていただきました。
最後まで出られなかったのが残念です。

今回はテーマは初日が「恐怖の克服」、
二日目がその延長線上で「負の感情のコントロール」というものです。
恐怖や痛みというものは、すべて感情の一部であって、
まずそれをきっちりと感じ、コントロールすることで、
正しい判断、正しい行動、正しい体使いが出来るというものでした。

格闘技やサバイバルに限らず、仕事でも家庭でも、
感情的になっては正しい判断ができるはずがありません。

リードされたワークの多くは、目新しい感じではありませんでしたが、
質が違うというか、より自分の感情にフォーカスを当てていくところに
重点が置かれているような気がしました。

特に二日目の午前中にやった、
「負の感情を正の感情に変換して、相手に伝える」といったワークは、
日常生活にも応用できるように思いましたし、考えさせられました。
このワークの時にミカエルは言っていました。
「システマというのは、大きくと言うと、
善が悪を飲み込んで、悪を善に変えることです」と。

システマ湘南でのリードは次は4月23日になってしまいますが、
4月14日に東京でリードする機会を与えられましたので、
そこでこの辺のことに触れてみたいと思います。

水道橋のアカデミア・アーザという格闘ジムになります。
普段は北川さんがリードしているのが、この日はミカエル接待のため、
私が代講することになりました。

日時:4月14日(木) 20時45分~22時15分(約1時間半)
場所:水道橋アカデミア・アーザ 3階
   (↑クリックするとHPに飛びます。詳しくはそちらをご覧ください)
   東京都千代田区三崎町2-6-6 光建ビル
   JRの水道橋駅から徒歩4分ぐらいです
参加費:2000円

システマ湘南の人は場所が東京ということもあって参加しにくいかと
思いますが、都内勤務の方でお時間の都合のある方はいらしてくれると、
嬉しいです。よろしくお願い申し上げます。

なお、16日と17日は東京でミカエル・セミナーがあります。
お時間があれば、是非、これからでも参加してみてください。
(詳しくは、「ミカエル・セミナー」をクリックしてみてください)

また、15日と18日は東京で特別クラスが開かれます。
こちらは事前申し込みは必要ありあません。当日払いでOKです。
ダニイル(ミカエルの嫡男)のクラスになっていますが、
たぶんミカエルも同行している可能性が高いです。
(12日記・スペシャルゲストでミカエルが参加してくれることが決まりました)

ベーシックスキルオブボディーガード
4月15日(金) 18時30分〜20時30分 東京武道館 第一武道場半面B
VIPをいかに守るか。ロシア政府内務省直伝のボディーガードスキルを学びます。
参加費:システマ会員5,000円、一般6,000円

ファンダメンタルオブチームワーク
4月18日(月) 19時〜21時 荒川スポーツセンター 剣道場
仲間と連携しより強大な敵を制圧する。その方法と原理について学びます。
参加費:システマ会員5,000円、一般6,000円

なお、上記のシステマ会員というのは、
システマジャパンとかシステマ東京とか会員制を取っているクラスに

参加している人たちが対象で、システマ湘南は含まれません。

2016年4月4日月曜日

第65回終了しました。いよいよミカエルセミナーです!

第65回のシステマ湘南、終了しました。
15名の方に参加していただきました。
参加してくれた皆様、ありがとうございました。

ニューヨークのインストラクター、エドガーさんから
教えてもらったワークのシェアでした。
相手の足に向かって、方向性を与えて、崩していく。
それだけのワークを1時間半ぐらい行いました。

そんなに難しいワークでもありませんが、
初心者には簡単なワークでもありません。
先日は体験者の方が1名いたのですが、
うまく分かってもらえたかどうか……。

昨年は10名前後で行うことが多かったのですが、
今年に入ってから10名を超えることが多くなり、
そうなると、自分がリードしていてもみなさんに分かってもらえているのかどうか
(私自身がどこまで分かっているかはさておき)
思い悩みこともありました。
ただ、2月に来日したモスクワのインストラクター・サイコフスキー師が
「インストラクターがリードするのは、数名でも100名以でも一緒。
いかに〝巻き込めているか〟だ」と語っていました。
自分もそうした意識を忘れないように、リードしていくようにしているのですが、
まだまだ道半ばといった感じです。

さて、いよいよ今週末からモスクワのマスター、ミカエルが来日します。
4月9日、10日が大阪でセミナー、16日、17日が東京でのセミナーになります。
私も大阪、東京と参加しますので、システマ湘南は2週間お休みとります。
次回は4月23日、鎌倉体育館の格技室となります。
時間は11時~13時となりますので、よろしくお願いし申し上げます。

まだミカエルセミナーに申し込んでいない方は、
参加費は少々高いのですが、マスターに触れることのできる
めったにない機会ですので、是非、ご都合がつくならば、
参加されることをお勧めします。


2016年4月1日金曜日

NYのインストラクター、エドガーさん

FBでシステマ湘南研究会というグループを作っています。
そこにも書いたのですが、3月29日にニューヨークでシステマのジムを開いている
インストラクターのエドガーさんのクラスに行ってきました。

来週からミカエルセミナーが日本で開催されるので、それに合わせての来日です。
このところ、ミカエルが来日する時には、必ずニューヨークから駆けつけます。

エドガーさんは今年58歳(とても58歳には見えないけれど)。
旧ソ連圏のラトヴィア出身で、いつから米国に移民したのかは知りませんが、
いつもニューヨーカーらしいおしゃれな色使いの服装をしています。

身長こそ180センチ以上はあると思いますが、ものすごく痩せていて、
ベジタリアンかと思ったのですが、そうではないようです。
健康には気をつけていて、毎朝1時間以上気功の運動もやっているとか。
見た目はアーティストか学者といった感じの人です。

マンハッタンでシステマのジムを開いたのが2003年だそうで、
以後、あのニューヨークで13年も格闘技のジムを開いています。

これまでも何回か日本でのクラスを受講していますが、ものすごく実践的なことを
したかと思えば、ベーシックな身体の使い方を教えてくれたり、毎回勉強になります。

今回はクラスが終わった後に、軽く飲み会があったので、
こんなことを聞いてみました。

ニューヨークには多くの格闘ジムがあります。ですから、
「MMAをやっているような人はジムに来ないんですか」と聞いたところ、
「そんな人は来ないよ。そういう人はBJJとかムエタイとかジムに行くからね」
「でも、そういった人が挑戦してきたらどうするのか」
「挑戦してきたら争わないようにします。そういう人が来たら、
『君は強い、でも、それはシステマじゃないから。他でやってくれ』と言う。
しかし、いくら彼が強くても、戦場ではピストルで撃たらたらおしまい。それがリアルだ」

北川さんの本にも書いてありますが、ミカエルの有名なエピソードをあげていました。
「昔、ミカエルが歩いていたら、『お前の顔が気に食わない』とケンカを売られた。
でも、ミカエルは『私も私の顔が嫌いなんです。すみません』と相手しなかった。
『私はフルート吹きなので、唇を切ると仕事ができません。
ですから、顔だけは殴らないでください』と言って、ケンカを避けた」

というわけで、争うようなことはしないと言っていました。

もっともLAでシステマのジムを開いているマーティン・ウィラーという
インストクラターがいます(先だってシェアした三谷インストラクターの師匠です)。
彼は柔道、BJJ、MAAなどもやっていますから、彼だとまた答えが違うかもしれません。

ニューヨークに行ったら、是非、エドガーさんのジムを訪ねてみたいものですね。

2016年3月24日木曜日

「やってやろう」と思わないこと

3月19日から21日まで、東京でシステマLAのインストラクター・三谷さんの
セミナーがありました。
システマLAはマーティン・ウィラーというインストラクターが代表なのですが、
このマーティンのDVDを見ていると、三谷さんがデモの相手として出ています。

三谷さんは日本人としても小柄なほうなのですが、
にもかかわらず、大柄なアメリカ人相手に指導しているのですから、
そのテクニックは非常に参考になるものが多いです。

システマの他にも、柔道、BJJ、ジークンドー、MMAなども経験されていて、
いろいろと研究熱心な方です。

今回のセミナーは20日のみ参加。
他に16日に行われたBJJをシステマ的に解釈したクラスと、
22日に少人数で行われたクラスに参加しました。

三谷さんは、運動能力、運動神経、体力ともにずば抜けています。
しかし、身長はたぶん165センチ前後なので、
パワーは大柄な人には負けるのではないかと思います。
しかし、そのストライク(パンチ)はどんな大柄な人でも崩してしまいます。

効かせるストライクを打つためには「リラックスすることだ」と三谷さんは言います。
私も分かってはいるのですが、そこが難しい。
「やってやろう」とか「相手を倒してやろう」とか思うと、
それがテンションになるので、効かせるストライクが打てないと。

何度もこのブログで書いていますが、
システマでは「カーム(穏やかな)」(ロシア語で「スパコイイ」)と言います。
そういう気持ちで、ストライクを打たないといけないのです。

三谷さん自身も試合のある格闘技を長くやってきたため、
「やってやろう」という気持ち、メンタル的な側面を修正するのに苦労したと言います。
私が中国武術の八極拳をやっていた頃、師匠から、
「君の突きは迫力が足りない。もっと相手を『ぶっ殺してやろう』という意識で打て』と、
よく注意を受けました。
一人で型を演じていて、なおかつそこに相手がいるように思って、
「ぶっ殺してやろう」という意識を持つのはなかなか大変でした。

このように、多くの武道や武術では「ぶっ殺してやろう」とか「やってやろう」という
相手を倒すという意識を持つのが大事になるかと思います。
少なくとも街で喧嘩をする場合でも、五分五分の実力だったら「ぶっ殺す」と思ったほうが
間違いなく勝つでしょう。7分3分でも3分が「ぶっ殺す」と思えれれば勝てる思います。

ところが、システマはそういう気持ちを持つと、居ついて威力がそがれると言います。
「本当?」と思われるかもしれませんが、システマをやってきて、
上手い人のストライクを受ければ受けるほど実感します。

メンタル的には決して攻撃的にはならない。
かといって防御的になるわけでもない。
あくまでも穏やかな境地のまま、相手の攻撃をさばいて、返していく。
言ってみれば、武道小説に出て来るような達人の境地をいきなり初心者から求めるのが
システマなのです。

だからこそ、システマは面白いともいえるのですが。

次回3月26日のシステマ湘南のクラスでは、
三谷さんのクラスでやったストライクの練習をします。
よろしくお願いします。

2016年3月15日火曜日

63回目のクラス終了しました。スティックやりました。

3月12日、63回目の湘南システマ終了しました。

システマ湘南を2年やってきて感じるのは、
新しい人が参加してくるのは、季節があるということです。

新年度が始まる春(4月、5月)、それに秋(10月頃)、あとはお正月(1月)です。
4月になって新年度が始まる、
秋も学生ならば2学期や後期が始まる頃、社会人ならば秋の人事が終わったあたり。
あとは新年と、何かの区切りがあって新しいことを始めようと思うのでしょう。

ちょうど秋口から新年にかけて、
システマ湘南でも新しい人が何名が来てくれるようになりました。
そこで、新年から、ストライク、グランド、テイクダウン、ナイフ……と
基本的なワークをやってきて、
今週(3月12日)はスティック(杖)のワークをやりました。

スティックワークをやるのは昨年9月以来。
私が参加しているシステマ東京のクラスでもスティックワークは広さが必要、
それに加えて天井が高くないと出来ないため、なかなかやることはありません。
だから、たまにやるとやっぱり面白いですね。

新しい人には一通り、システマってこういうものだということを、
伝えたくて、いろいろと毎回テーマを変えてやっています。
システマのワークの面白いところは、その人のレベルによって、
いろんなアプローチの仕方がやれることです。

今回のスティックワークも、
単にエクスターナル(表層的)な運動としても出来ますし、
今回のワークも、先月のザイコフスキー師が教えてくれた
相手の影響を受けないこと(インディペンド)などが応用できます。

19日は一度お休みして、次回は26日になります。
ロサンゼルスで屈強な外人相手にシステマをリードしている日本人の三谷さんが、
19日から21日までセミナーを開きます。
ご興味のある方は以下を参照してください。
http://www.systemalosangeles.com/#!untitled/c1oaw
私も1日は出席するつもりなので、その内容をシェアしようかと思っています。

26日は鎌倉武道館の剣道場(15時~17時)になりますので、よろしくお願いします。

2016年2月28日日曜日

セミナーで感じたこと、システマとビジネス

2月27日のシステマ湘南、終了しました。
2月の19日から22日まで東京で行われたセミナーの復習が中心でした。
今回も参加者は10名を超えました。
参加してくださった方、ありがとうございました。

さて、今回、東京で行われた
ザイコフスキー師のセミナーですが、
その内容はというと――。

誤解を恐れずにザックリと言ってしまうと、
まず一つは「インディペンド(独立した状態)」に動け、ということです。
これは昨年もテーマになりましたが「非対称の動き」と意味は一緒です。
……なんだかよく分からないですよね。

でも、逆を考えてみれば分かります。
独立していない動き、対照的な動きとは何かというと、
相手の出方や攻撃(表面的に見えること)に応じてしまうことです。
相手の出方や攻撃に関係なく(つまり「対照的」ではなく「独立」した状態で)
こちらが動き続けることが大切だというのです。

そして、二つ目に「攻撃してくる相手」の「攻撃」を捉えるのではなく、
(そうすると、相手にディペンドした、つまり依存した状態になってしまうので)
「相手」そのものを捉える(感じる)ことが重要だと言うのです。
これも、この数年言っていることは一緒で「力の源を捉えろ」ということです。
時には「動きの源」「変化のおこり」とも言い換えられます。

これは例え話として、タンク(戦車)の話を出していました。
「戦車がこちらに向かって攻撃してくるのに、戦車に立ち向かっても意味がない。
私たちは、戦車を操縦する人をどうにしかなければいけない」と。

上記、二つの行う際に、もっとも問題となる(つまり敵となる)のが「自分の考え」で、
昨年は「頭の中をピックニックに行かせてください」と言っていましたが、
今年は「クリーンにしてください」で、いずれにしても「何も考えるな」です。

まとめると、相手が攻撃してきても、
「何も考えずに」
「相手が何してこうようと気にせずに」
「『相手そのもの』を感じていく(捉えていく)」というトレーニングを
20日~21日のメインの2日間はやりました。
相手は自分の攻撃ではなく、自分自身が捉えられてしまうので、
自滅していくというのです。
非常にセンシビリティが要求されるワークでした。

これをお読みになった方はセミナーが「集団催眠」みたく思えるかもしれません。
しかし、実際に、ザイコフスキー師を相手に、こちらが攻撃していくと、
何かこちらの根幹に触れられて、自滅していくんですね。
こうしたワークを長くやっていると、「(相手に)とられた」という感覚が分かります。

武術として考えると、何かインチキくさく聞こえてきてしまうのですが、
似たようなことは、実際のビジネスの世界では起きています。

たとえば「接客の達人」とか 「セールスの達人」と言われるような人たちは、
お客さんが口に出していること(表面的なこと)ではなくて、
その人が何を求めるのかを察知して、応じていきます。
そして、達人と言われる人ほど、
「どうして、今、お客さんの気持ち(求めているもの)が分かったの」と聞かれると、
「なんとなく、そうしたほうがいいと思ったから」という答えが返って来たりします。
考えてやっているわけではないのですね。
そういう能力は、どうも人間には備わっているような気がします。

実際に、ザイコフスキー師はモスクワでビジネスマンとしても成功されていて、
システマの知恵を使っているそうです。
名古屋で日本初の「システマ・ビジネスセミナー」も2月25日に開かれました。
システマ湘南の常連さんのYさんが名古屋まで行って参加してきました。
2月27日は、この時の内容の座学も行ったのですが、
これも丸めて言ってしまえば、システマもビジネスも、
いかに相手の「本質」を捉えるかが肝だということだと思いました。

またザイコフスキー師はこう言います。
「仕事では失敗、成功などの経験を積むのは時間がかかるが、
武術は短い時間の間に、何回も試行錯誤が出来る。
だから、そうした感覚を身に付ける早道となる」

逆に言い換えれば、私達は仕事をしながらでも、その気になれば、
「相手を感じる」というシステマの練習が出来るということです。
学生よりも、社会人のほうが、シビアな世界に生きている分だけ、
よりよい練習が出来ることになります。

というわけで、いろんな意味で面白く、興味深かったセミナーでした。
(できるだけブログは短くしようと思っているのですが、
今回は少し長くなりました。読んでいただき、ありがとうございました。)

2016年2月19日金曜日

今週からザイコフスキーセミナー始まります。

2月13日のシステマ湘南は、今週末からザイコフスキー・セミナーがあるので、
インターナルワークを復習してみました。

2013年頃からモスクワではインターナルワークを提唱し始めています。
コンセプトを伝えるのは難しいのですが、
中国拳法で言うところの「用意不用力」(力を用いず、意を用いる)
に似たところがあります。
システマらしいところは、そこに呼吸やよりリラックスした姿勢などが加わり、
相手よりも、むしろ自分自身に意識を向けていくところでしょうか?
(個人的な解釈ですが)

自分の内的な部分に意識を向けていくというのは、日本人にはあっているようで、
ザイコフスキーは日本では人気のあるインストラクターです。
特に女性人気が高いんですね(笑)。

さて、いよいよザイコフスキー・セミナーが始まります。
18日もインストラクター向けのクラスがありましたが、
何か特別なテクニックを教わったというより、
インストクラターとしての心構えみたいなものが中心でした。

飛行機が5時間遅れで日本に到着、そのまま都心部に移動して、
クラスをリードするという強行日程で、ザイコフスキーのタフさには驚きます。

セミナーのメインは20日、21日です。
エクストラクラスが19日と22日です。
当日参加でも受け付けてもらえると思いますので、
興味のある方は、システマジャパンのHPでチェックしてみてください。


一昨年は「力(動き)の源を捉える」、去年が「非対称の動き」がテーマでした。
いずれにしても、相手の動きに対応するのではなくて、
相手そのものに対応していくという点では、同じだと思いました。
たぶん、今年もその延長線上となると思いますが、
どのようなセミナーになるかが楽しみです。

2016年2月10日水曜日

第59回終了、「ロシア語のすすめ」その2

第59回のシステマ湘南終了しました。
2月6日は基本的なナイフワークでした。
参加者11人。参加してくれた方々、どうもありがとうございました。

この日はいつも出席してくれているベテランのメンバーが3人いませんでした。
にもかかわらず、参加者11名。ベテランさんは2名しかいませんでした。
初心者の方も1人来られていて、
ベテランさんが多ければ組んでもらうところなのですが、
今回はできるだけ私が組んだのですが、それでもフォローしきなかったので、
ちょっと悪いことをしてしまいました。

その後は東京に向かい、システマ東京の新インストクラターお披露目会に出席。
システマ東京に所属する私とAさんが、昨年インストラクターに認定されたので、
2人でクラスをリードしてきました。
18人の方に集まっていただき、感謝してます。

システマ吉祥寺からも超ベテランのYさんを含め、大勢参加していただきました。
ベテランの方が多いと、その動きを見て「なるほど、そう動けばいいのか」など、
リードしていながらも、こちらが勉強になります。

私は湘南から向かったので「トリ」になってしまいましたが、
何をやろうかと、さんざん悩んだ末に、システマ湘南を始めた頃、
モスクワから持ち帰ったワークをやりました。
久しぶりにやったのですが、上記のようにベテランの方も多かったため、
新ためて勉強すること、考えることが大でした。

さて、前回に続き、「ロシア語のすすめ」その2です。
もし独学していくのであれば、NHKのラジオ講座「まいにちロシア語」を
聞いていくのが一番いいと思います。
4月始まりと9月始まりがあります。
1週間のうち、月曜日から水曜日までが初心者向けで、
木曜日と金曜日が中上級者向けにになっています。

今は2月なので、途中から聞いても分からないという人のために
とりあえず、ロシア語の全体像だけも知っておきたいという方に、
おススメなのは、黒田龍之介さんの『ロシア語のしくみ』(白水社、1512円)です。
同じ著者で『ロシア語のかたち』(白水社、1512円)もありますが、
1冊だけ買うとしたら、『ロシア語のしくみ』のほうです。

この本を1冊読めば、
だいたいロシア語の文法がおおざっぱにどうなっているかが分かります。
それでやる気をなくしてしまう人もいるかもしれませんけど……。
そのぐらい、ややこしいです。
kの『ロシア語のしくみ』を読破したとしても、ロシア語の構造が分かるだけで、
先はかなり遠いです。
でも、新しい言葉を学ぶのは、それにも比して面白いです。


2016年2月5日金曜日

第58回目終了、ロシア語のすすめ

1月30日のシステマ湘南は1月9日に引き続き、
ストライクの基本を行いました。
12名の方に参加していただきました。
参加していただいた皆さん、おつきあいくださいまして、
ありがとうございます。

終わった後は、7名ほどで軽く1杯。
飲むためにシステマをやっている方もいると思うのですが、
そういうことがとても大事じゃないかと思っている次第です。

ところで、システマをやっているロシア&ロシア語にも
興味がわくと思います。
是非、興味がある人にはチャレンジしてほしいと思います。
システマが日本に伝えられ、普及し始めてからもう10年が経ちますが、
いまだにロシア語で堪能でシステマをやられている方はいません。

もともと世界にシステマが広まりだしたのは、
トロントの本部からだったので、
英語が分かれば十分にシステマが理解できたということがあります。

今もロシア語が分からなくても、システマは十分に勉強にできます。
ただ、私個人的にはシステマ抜きにしても、ロシアは面白い。
まだシステマを始める前ですが、世界30数か国旅行してきて、
ソ連に行った時に、「この国は面白い」と思ったものです。

面白さの理由はひとまず置いておきますが、
その国の国民性や思考を知るには、その国の言葉を知るに限ります。

私は英語だってそんなに得意ではありませんが、
ロシア語を勉強していると、いかに自分が英語を喋るかに驚きます。
カタコトの英語でしか喋れませんが、それでもそのレベルにロシア語が
達するまでにどれだけの時間がかかるか分かりません。

ロシア語を勉強し始めて、4年ぐらい経って、
いまだに初級から抜け出せませんが、
システマ湘南でもロシア語を勉強したいという人が出てきましたので、
この4年で得たことを元に少しアドバイスをしたいと思います。

というわけで、まず第1回目は辞書編です。
語学を勉強するには辞書が必要です。
ロシア語の辞書は少ないのですが、
初心者にとって超オススメなのが、
「パスポート初級露和辞典」(白水社、3132円)
後半には簡単な和露辞典もついていて使いやすいです。
二色刷りで見やすく、ロシア語は活用が難しいのですが、
活用も細かく載っていて、かつ例文も豊富なのがいいです。

私が使っていて便利なのが、カシオのロシア語電子辞書です。
ネットで調べると型落ちの2万円台から4万円台までありますが、
最新機種は買う必要はありません。
電子辞書に入っているロシア語の辞書はコンサイスの露和辞典と和露辞典ですので、
2万円台の型落ちでも内容はまったく同じです。
コンサイスですから、用例や活用が省略されていて、そういう意味では、
単語を深く学べることが出来ません。
ただ、この辞書のいいところは、キリル文字に慣れていない人でも、
手書き入力で単語が調べられることです。
また、露英辞典や英露辞典も入っているため、
ロシア語の単語が英語では何かが分かる点です。
日本語でしっくりこなくても、英語で見るとしっくりくることがあります。
また、コンパクトなのでロシアに行った時にも役に立ちます。

上記2つは、もしロシア語を本格的にやろうとするのであれば、
持っていたほうが絶対にいいと思います。

少しロシア語に慣れてきたら、「博友社ロシア語辞典」(6291円)でしょう。
「パスポート初級露和辞典」よりも単語数は豊富で、
かつ電子辞書よりも詳しく説明されています。
そして、「システマ」が紹介されているのが、
小学館の「プログレッシブロシア語辞典」(4860円)です。
コンパクトで単語数も豊富。去年出たばかりの新しい辞書なので、
最新のロシア語になっている外来語なども充実しています。
難点は活字が小さいので、中高年にはつらいところです。

次は(いつ次を書くか分かりませんが)、ロシア語の参考書について
書いてみたいと思います。

2016年1月29日金曜日

大西さんのセミナーの感想&システマ鵠沼の第1回

1月23日のシステマ湘南は、参加者は7名でした。
テイクダウンと受け身の取り方で、これで受け身の基礎は終わります。

23日は東京での大西インストラクターによるセミナー
(大西さん=システマ大阪代表のインストラクター)とぶつかってしまったため、
5名ぐらいかなと思っていたのですが、7名の方に集まっていただきました。
参加してくださった方々、ありがとうございました。

私自身も22日と24日に大西さんのセミナーに参加しました。
日本人のインストラクター第1号で、イギリスでシステマを始めた方です。
日本人の中にで最も古くからシステマをやりこんできた人だけあって、
とても勉強になりました。

テーマは「チャージ」ということでした。
「チャージ」という言葉は、「充電する」という動作を思い浮かべますが、
むしろ「チャージされた状態を維持する」という意味で使われていました。
つまり、チャージされた(弾が充填された)ライフルがいつでも発射できるように、
そのような状態に身体をしておくということでした。
「モスクワで言うところの『ステイト』と一緒だと思う」とも言われていました。

とにかくレベルの高いセミナーで、
その内容もさながら、大西さんのリードの仕方も丁寧でいろいろと勉強になりました。
わざわざ大阪からこのセミナーに参加している方もいて、
(普段も大西さんに教わっているのに!)
「大阪の方は、いつもこんなリードを受けていて、すごいですね」と話したら、
「大西さんの進化には、僕らもついていけないのです」と語っていました。

チャージという体の作り方は、なかなか自分も出来ていないのですが、
練習しないと出来るようにならないので、次回はストライクの練習を考えていますが、
そこでも少しシェアしてみようかと思っています。

システマ湘南の次回は、1月30日(土)大船体育館で15時からとなります。

さて、先日来からご紹介している「システマ鵠沼」がいよいよ始動しました。
27日は平日の夜なのに、5名の方が集まったそうです。
インストラクターのピエールさんのリードはすごくよかったと聞きました。

次回は2月7日(日曜日)の11時から13時までです。
場所は場所以下となります。
神奈川県藤沢市片瀬海岸1-12-4
ちょっとヨットビーチハウス内
シーサイドレンタルスペース(部屋名:スタボ)
料金:1500円/2h

ご興味のある方は、フェイスブック内でシステマ鵠沼を調べるか、
直接、現地に伺ってみてください。
見学だけでも大丈夫だと思います。

以下の動画はトロント本部で、
現地のインストラクターのゼットラ―とデモを行うピエールさん(黒の長Tシャツ)。
ゼットラ―の圧力は半端ではありませんから、そこでこれだけリラックスしているのは、
さすがだと思います。
彼はトロントにも1カ月ずつ、計2度ほど滞在したことがあるそうです。
お時間の都合のつく方は是非参加してみてください。


2016年1月19日火曜日

「システマ鵠沼」の第1回目は1月27日だそうです

昨日、告知しましたシステマ鵠沼の第1回の日程が決まりました。

1月27日(水)19時から21時

場所は片瀬江ノ島駅から徒歩3分、
134号線沿いの江ノ島seasideというスタジオです。

住所: 神奈川県藤沢市片瀬海岸1-12-4
ちょっとヨットビーチハウス内シーサイドレンタルスペース
部屋名:スタボ
料金:1500円/2h
*第1回目のクラスは、マッサージ、床を使った動きを中心にクラスを進めていきます

講師はピエール・ヴィラールさん(フランス人)です。
日本語はカタコトですが、英語は通じます。

システマ湘南は土曜の午後にやっていましたが、
システマに興味があっても日程が合わなかったという人もいるかと思います。
この機に、システマ鵠沼を訪れてみてください。

とりあえず、連絡なしで、いきなり訪ねていってしまっても
問題ないと思います。

今後は平日ばかりではなく、週末にも行うそうです。
本当に動きが綺麗な方なので、女性でも魅了もされると思います。

今のところ、フェイスブックを中心に告知しているようなので、
連絡を取りたい方は、フェイスブックからアプローチしてください。
https://www.facebook.com/pierre.villards.3

フェイスブックに登録している方は、
「システマ鵠沼」で検索すればすぐに出てきます。

すばらしいインストラクターですので、よろしくお願い申し上げます。


2016年1月18日月曜日

システマ鵠沼が始まります

1月16日のシステマ湘南、終了しました。12名の参加でした。
参加していただいた方、ありがとうございました。

今月は新しい人も増えたことがあって、基礎的なことをやっています。
16日はローリングでした。他の武術でいうところの「回転受け身」です。
最初は呼吸の練習を30分ほどやって、残りの1時間以上をローリング。
最後はマッサージで終わりました。

新人の方が、私の予想だともう少し参加していただけるかなと思ったのですが、
むしろベテラン勢が多かったので、ベテランの人には退屈だったかもしれません。
途中から久しぶりに、フランス人のピエール君が参加してくれました。

ピエール君はフランスのジェロームという古いインストラクターの元で、
練習してきて、日本に来る前は、5年間毎日のようにシステマを練習していて、
フランスではリードもしていたそうです。
昨年のブラディミアのセミナーでIit(インストラクター研修生)に認定されました。

システマ歴は5年とはいうものの、それだけやり込んでいますから、
ローリングする時も、ものすごく柔らかくて、リラックスしています。
私などは一応、システマ歴8年とはいうものの、ピエール君のほうが上手です。
ほんと、彼の動きは見ているだけで勉強になります。
たぶん、日本人の他のインストラクターと比べても、彼ほどの人は少ないと思います。

そのピエール君が、システマを江ノ島で教え始めます。
2月か3月ぐらいから、レンタルスタジオを借りて、
「システマ鵠沼」をスタートするそうです。
土曜日の午前中、もしくは水曜日の夕方を予定しているようなのですが、
正式に決まりましたら、またこちらでもお知らせします。

ピエール君は現在、ワーキングホリデーで来日していますが、
日本人の伴侶を見つけて、これからも日本に滞在するようです。
藤沢市、茅ヶ崎市などにお住いで、
フランス仕込みのシステマを体験したい方は是非、一度覗いてみることを
おススメします。

さて、次回のシステマ湘南は、1月23日になります。
場所は鎌倉武道館(大船駅)の柔道場(15時~17時)となりますので、
お間違いないようお願いします。

2016年1月13日水曜日

システマと護身術

ときどきメールで「どんな護身術か、興味があります」といった内容のものがきます。
YouTubeで検索すれば、ブラッドやミカエルが華麗に技を極めている映像が流れていて、
こんなことができればと思って見学しに来られる方もいるかと思います。

そう思って見学に来られると、がっかりするのではないかと思います。
なぜならば、システマの場合、(誤解を恐れずに言えば)
技やテクニックを教えるのではないからです。

相手がこう来たら、こう返して、こう極めるといった型(カタ)や技は面白いし、
知っていれば役に立つし、いかにも護身術をやっている充実感があります。
学んでいても楽しいものです。

ただ、護身術ということを考えた場合、最も重要なのは、
以前にも、このブログに書いたように「逃げること」だと思うのです。
この「逃げる」というのが、そんなに簡単なことではないと思います。

まず、そういう場に居合わせたら、緊張で足がすくんでしまうかもしれません。
暴漢に襲われた時に、
「『助けて』と叫んでも誰も注意を払ってくれないので、『火事だ』と叫ぶといい」
とよく言われますが、恐怖で声を出そうにも出せなくなるということも考えられます。

緊急な事態に陥っても、まず落ち着くこと、
自由に動けることが肝要ということになります。
それには、恐怖や緊張から解放されることで、
そのための呼吸、リラックスということをシステマは重視しています。

まずリラックスするためには、どうしたらいいのか、
それをさまざまなワークを通して学んでいくことになります。

リラックスすることは、狭い意味の護身だけではなく、
プライベートな人間関係やビジネスにおけるピンチなシーンでも
役に立つはずだと思っています。

ですから、すぐには役立つ護身術を期待している人には、ゴメンナサイ。
やっていればじっくりと役立つ「護身術」を目指したいと思っています。

2016年1月12日火曜日

今年第1回目はストライクの基本でした

1月9日(土)、今年の第1回目のシステマ湘南、終了しました。
参加者は13名でした。
参加してくださった方々、どうもありがとうございました。

場所は鎌倉駅から徒歩13分ぐらいの見田記念体育館。
鎌倉駅を降りると、まだ鎌倉はお正月気分といった感じでした。
この体育館は、見田さんという人が寄付してくれた建物ということで、
平成16年完成ということですから、まだ新しい体育館でした。

参加者のYさんが「うわっ、広い」というので、
「え、そうかな」と答えたら、「Yさん(私のこと)、感覚麻痺していますよ」と。
鎌倉武道館でいつもやっていると、あまりにも広いので、
ついつい無意識に比較してしまうんですね。

広さもちょうどいいし、明るい体育館で、こじんまりとして、
参加者の皆さんが「この体育館、いいよ」と大好評でした。
機会があれば、また使ってみたいと思います。

去年の暮から初心者の人が増えてきたので、
1月、2月は基本的なことをやりたいと考えています。
参加者のうち、2名の方々が新規に参加してくれたものですから、
新しいことをやるのには、ちょうどよかったです。

今回は、とりあえずストライク(パンチ)の基本の練習をしました。
基本的なことをやることで、自分の理解の深さも見直すことが出来ました。
システマは型がないうえに、ミカエルもブラッドもどんどん進化するので、
次々に新しいことをやってきますが、
半年に1度ぐらいは基本的なことをやってみたいと考えています。

次回は呼吸とグランド系(ローリング=いわゆる回転受け身)を
中心にやっていく予定です。
ストライクは今月末(30日)にもう一度やりたいと考えています。

1月16日(15時より)、鎌倉武道館の柔道場となります。
よろしくお願いします。

2016年1月4日月曜日

明けましておめでとうござます。

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

システマ湘南もおかげさまで3年目となります。
いつも参加してくださっている方々には、
私のつたないリードについてきていただき、
本当に感謝しています。

日本のインストラクターの多くが、
「機会があればモスクワ本部やトロント本部に行ってください。
もしくはミカエルやブラッドが来日した時に、セミナーに参加して、
マスターに触れてみてください」と言いますが、
いつも本当にそう思います。

私がやっているのが、システマの小学校のカリキュラムならば、
ミカエルやブラッドは大学院のレベルです。
ただ、小学校の基礎がわからなければ、上へは進めませんので、
みなさんがセミナーに参加した時に少しでも役立つようなクラスを
していきたいと思っています。

今年は今のところ、
2月にモスクワ本部のザイコ、
4月にモスクワ本部のマスターのミカエル、
8月にモスクワ本部のシニアインストラクター、
11月にトロント本部のマスターのブラッド
と海外のインストラクターの来日が目白押しです。
全てに参加すると、経済的に大変かと思いますが、
是非、ミカエルとブラッドには触れてほしいと思っています。

去年はシステマ湘南は31回でした。
今年はなんとか36回、月3回ぐらいはやっていければいいなと考えています。
私自身は今年もシステマの魅力を少しでも伝えていければいいなと
いう思いで今年もやっていますので、よろしくお願います。

1月からは基本に立ち返ったクラスをしていきますので、
ご興味のある方、ご連絡お待ちしています。

新春第一回目は、
日時は1月9日、15時~17時、
場所は鎌倉駅下車、見田記念体育館となりますので、
よろしくお願いします。
なお、右側のスケジュール表にシステマ湘南の3月までのスケジュールを
出しておきましたので、参考にしてください。



今年1月2日の鎌倉鶴岡八幡宮です。
今年は暖かかったせいか、例年よりも人出が多く感じられました。