2014年10月26日日曜日

第19回目終了しました。

10月25日に、第19回目のシステマ湘南を終了しました。
25日は10名の参加者がありました。
参加された方々、どうもありがとうございました。

最近、流行ではないのか、あまりバーストブリージング
(早く、数多く、強い呼吸をすること、詳しくは北川さんの本を読んでください)
の練習をしてないので、バーストブリージング中心の練習をしました。

私が眼の手術をして、部分麻酔とはいえ、結構、眼の奥に激痛が走ったときなど、
呼吸とバーストブリージングが役に立ちました。
バーストブリージングを知っていると、痛みや緊張の緩和に役立つのではないかと
思ったので、1時間以上、このドリルに費やしてみました。

毎回、何をやろうかと思って、自分でやってみたいワークをやっているわけですが・・・・・・。
でも、バーストブリージングは個人的にはとても役に立つと思うので、
うまくできなかった人は、少しずつ練習してみるといいと思います。

今回も新しい人が一人参加していただきました。
もう10ヶ月やっているわけですが、初心者で恒常的に参加してくれるようになったのは、
HさんやFさんやTさんなど、数名いらっしゃって、個人的には嬉しいかぎりです。
2週に1篇なので、物足りないかもしれませんが、
これからもよろしくお願いします。

2014年10月21日火曜日

11月も2回行う予定。ロシアの文化を学ぼう

10月25日にシステマ湘南を行いますが、
11月も今のところ、8日と22日に行う予定でいます。

さて、僕が初めてロシアに行ったのは、
まだソ連と言われていた時代で、1989年の5月でした。
ソ連崩壊が1991年ですから、ぎりぎり「ソ連時代」を見るのに間に合いました。

レニングラード(現・サンクトペテルスブルク)を訪れたとき、
ちょうどメーデーにぶつかりました。
街中が赤い星のネオンで飾られていて、とても綺麗だったのを覚えています。
彼の地は緯度が高いために、5月なのに夜の9時でも明るかったです。

いろんな国をバックパッカーで旅行してきましたが、
ソ連は(そして現在のロシアも)あらかじめホテルや移動手段など手配し、
日程を決めないとビザが降りません。

ですから、貧乏旅行は出来ないし、自由な旅行も出来ないのですが、
僕がこの国の印象としては残っているのは、
「人種差別がない国だな」ということでした。

アメリカに行ってもヨーロッパに行っても、何かしら差別を感じてしまうのですが、
ソ連という国は、中央アジアやモンゴルも国内に抱えているため、
特に黄色人種だからといって、特別な眼で見られることもなく、
僕も市場を歩いていると「モンゴルからやってきたのか?」と尋ねられたりしました。
そういう意味では、スッと街中に溶け込めた国でした。

システマを始めてから、ロシアへの関心は失われることなく続いています。
システマを続ける以上は、少しでもロシアへの関心は
持ったほうがいいのではないかと思っています。

日本の武術をやっている外国人でも(特に海外に住んでいる場合は)、
日本の文化や歴史にまったく興味を持っていない方がいます。
単に格闘技としてか興味を持っていないわけで、それでもいいのですが、
日本人としては、がっかりしてしまいます。

システマを始めたからといって、ロシアに興味を持つ必要はないのですが、
ある国に伝わる身体動作や運動というのは、その国の文化・宗教や歴史、言語などと
切っても切れない関係にあるものだと僕は考えています。

ロシアの文化や歴史を知ったからといって、
システマが上手になるわけではありませんが、
異文化を身体をもって経験して、同時に知識も持つことは、
人生がほんの少し豊かになるような気がします。

というわけで、ときどきロシアの文化・歴史について参考になるようなことも
ときどき書いてみようと思います。

2014年10月14日火曜日

第18回目終了。他にブリージングのこと。

11日、第18回目終了しました。
僕が復帰してから、初めてのリードでした。
久しぶりだと、ちょっと緊張しました。

大船体育館は珍しく混んでいて、
女子高生が「ウエストサイドストーリー」の曲をかけて
ダンスの練習。たぶん文化祭でも近いのでしょう。
中国拳法の方が2人、それぞれが演舞の練習をしていて、
お一人はエリック・クラプトンをかけていました。

その中で、僕を含めて10名のおっさんたちが、
システマをやっているという、
相変わらずシュールな状況でした。

初参加の方も1名参加してくれましたが、
インターナルワークがメインでしたので、
果たしてどう受け取られたのか気になるところです。

12日は北川さんのところで、
シャーシュカ(コサックの剣)のワーク、
13日は同じく北川さんのリードで
ブリージング(呼吸)ワークをしていました。

ブリージングワークしていて思い出したのは、
眼の手術をしたときもブリージングが役に立ったな、ということ。
眼球に麻酔の注射を3本ぐらい打って、
眼の中に内視鏡とレーザーメスと吸引機を
入れて手術を行うのですが、このレーザーメスが当たると、
部分麻酔がかかっているものの、とにかく痛い。

鋭い痛みが来るたびに「フーッフーッ」と
システマの呼吸が出てしまう(これは習慣になっていますね)。
大きな音を立てて「フーッフーッ」やると、
医師の先生から変に思われるので、
静かにやっていましたが、それで痛みや緊張をやわらげ、
手術を乗り切った感がありました。
それでも終わった後は冷や汗がびっしょり。

システマの呼吸を知らない人は、
どうやって、あの痛みを乗り越えるのか……不思議です。

「そうだ、久しぶりに痛みをやわらげるブリージングをやろう」
というこで、次回の25日のシステマ湘南は、
前半はそれを予定しています。

当分は月2回のペースで行っていきます。
よろしくお願い申し上げます。





2014年10月8日水曜日

失明の危機とシステマ

今週の10月11日、システマ湘南を開催します。
2ヶ月ほど網膜剥離で休んでしまいましたが、
今後ともみなさん、よろしくお願い申し上げます。
おかげさまで、矯正視力で1.2まで回復しました。

「網膜剥離」は、ボクサーなどがよくかかる症状で、
昔は失明してしまうこともありました。
最近では、98%から99%の確率で一回の手術で治るようです。

ただ、僕の場合は、左眼の手術中に脈絡膜出血というのを起こしてしまい、
手術の翌日、左眼は光を感じるものの、視界は見えなくなっていました。

脈絡膜出血というのは聞きなれないと思いますが、
ネットで以下のように書いている方がいました。

●駆逐性出血 (駆出性出血、脈絡膜出血とも言う)
手術中、前触れなく突如として目の奥から出血が起きるもので、
手術する医者に落ち度がなくても起きます。一度出血が始まると、
出血の勢いで目玉の中身がメスの切り口から一気に飛び出してきて、
失明かそれに近い状態になってしまい、回復もほとんどありません。
ただ、実際に起きる確率は数万人から数十万人に一人と言われており、
ほとんどの医者は実例を見たことがなく、聞いたことがあるだけだと思います。

執刀してくれた先生もかなり深刻な様子でした。

回復後に医師の先生から
「他には起こりえないことが起こって、
普通はあのような状態になると、
欝になったり、落ち込んだりして、大変なのに、
淡々とされていて、すごいと思いました。
尊敬しますよ」と言われました。

落ち込まずにいられたのは、ひとつには30代の頃から読んでいた
中村天風師の教えがあります。
「何かあるのが人生だ」という言葉が好きで、
人生とはそういうものだと普段から思っているからです。
天風師がよく引用した山岡鉄舟の句も好きです。
「晴れてよし曇りてもよし富士の山 もとの姿は変わらざりけり」
何があっても自分の価値は失われることがないのだという意味です。

病室でひさしぶりに天風師の本を読み、CDを聞き、励まされました。

それと同時に、多くのシステマの仲間がお見舞いにも来てくれて、
またフェイスブックなどで励ましてくれたのも心の支えになりました。

システマそのもの、サヴァイブの考えも私の支えとなりました。
心を乱さずに澄んだのも、「生き残れてさえいればいい」という姿勢が
身体を通して身についていたこともあるのではないかと思ってます。
たとえ、自分が何かを(光を)失っても、自分に残されたもので、
サバイバルしていこうという姿勢が、
自分自身を救ってくれたような気がしています。

こういう心の強さを育ててくれるものこそ、
「本物」ではないでしょうか。

こんなことを気楽に書けるのも、
視力が回復しているからなのでしょうが……。