2016年7月29日金曜日

8月13日発売の『秘伝』で紹介されます

7月2日に、江ノ島にてビーチシステマを行いましたが、
その時の様子が、8月13日発売の月刊『秘伝』9月号でレポートされます。

「ジャパニーズ・システマ」という特集の中の1本です。
編集部からゲラが送られてきたので、チェックしました。

〈海と「システマ」はよく似合う〉という文章から始まる記事、
「えっ、そうなの?」と思いましたが、記事と写真あわせて、
システマ湘南の感じがよく出ているんじゃないかと思いました。

国内にあまたたさくんあるシステマのクラスの中で、
先輩たちのクラスを差し置いて紹介されるのは、
うしろめたくもあり、気恥ずかしい感じもしています。

でも、こんなビーチシステマもあるんだと知ってもらえたら嬉しいです。
(年に一回しかやりませんけれど)

システマそのものが、まだまだ知名度が低いうえに、
湘南で行われていることも知られてないので、
これで少しは知ってくれる人が増えるといいのですが。

今週の土曜日7月30日のシステマ湘南は、
先週に引き続き、鎌倉駅下車10分ぐらいの鎌倉体育館です。
お間違えのないように。

ところで、
夏の鎌倉駅の混みようといったら、ありませんが、
「湘南に来たなあ」という感じになりますね。






2016年7月10日日曜日

アスリートが注目する「ゆるむこと」

フジテレビの日曜日お昼の番組「ミライ☆モンスター」。
将来有望なアスリートを取り上げるのだが、
7月10日は大阪成蹊大学陸上部(取り上げられたのは女子400メートルの選手)。
この陸上部、近年目覚ましい成果を上げているそうだ。
ひとえにユニークな指導法によるものらしい。

どんなトレーニングをしているかというと、
実際に走らせることよりも、体をどう使うかのトレーニングが多いようで、
女の子同士が腹をぎゅーっと踏みつけてあっていた。
「お腹を緊張させないためのトレーニング」という。
その近くでやっている練習はローリング(実際には前転でしたが)。

見ていて「これって、システマじゃん!」
お腹を踏んづけたりするのは(システマでは拳でやることがお言いのですが)
見ていて、誰かがシステマを指導したのかと思ったほどでした。

青山学院大学の駅伝の原監督も部員には腹筋をさせないという。
するとタイムが伸びるというのだ。
これもお腹の緊張を取れたためではないかと思う。

最近、アスリートがゆるめるとかリラックスに以前より着目している感じがします。
一流のアスリートの本を読むのが好きなのですが、
今、読んでいる本がなでしこジャパンのストライカー、
大儀見優季さんが書いた「合わせる技術」。

この本を読んでいても、「ゆるめること」とか意識の持ちようとか、
結構システマに通じるところが多々あると思いました。
まだ途中なので読了したら、この本についても書いてみようかと思います。

システマ湘南にはスポーツトレーナーとして、中高生を指導されている方がいますが、
システマは、絶対に他にスポーツにも役立つと思います。
試行錯誤するぐらいだったら、システマやってしまったほうが、
体使いのヒントがたくさんあるような気がします。

いずれすべての競技でシステマが必要とされる日が来るかもしれない。

2016年7月8日金曜日

キープ・カームでケンカに勝てるか?

ビーチシステマで武道雑誌の方から、
「格闘技的に、システマをやる意義は?」と聞かれました。
以下は答えにならないかもしれませんが、思いついたことを書いてみます。

ネットで格闘技や武道について調べると、
必ず質問にあがるのは、「どの格闘技(武道)が実戦的なのか」とかというものです。

この場合の「実戦」は、ISのテロリストと戦うことを想定していないことは確実です。
格闘技の試合で使えるか、もしくは街の喧嘩で勝てるかということでしょう。

システマが格闘技の試合で使えるかといえば、
MMAの試合に出るのならば、やはりMMAをやっていないと駄目だろうだし、
BJJの試合に出るのならば、BJJの道場に通っておくべきだと思います。

ただ、システマをやっていることは役に立つと思います。
システマはサイバイバルの術ですから、
「最後の最後まであきらめない」という気持ちの強さは、
システマではかなり養われるような気がしています。

では喧嘩で勝てるかとなると……。
(10代ならばともかく、社会人で喧嘩に巻き込まれることはないと思うのですが)

以前、武道雑誌の編集者と喧嘩に強い人の条件を話し合っていた時に、
一致したのは「沸点が低い人(手が早い人)」ということです。
漫画や映画で見るような、肩と肩とがぶつかって「てめえなんだ」
「なんだ、この野郎」「やる気か」なんてやりとりは、
普通の人がやるもので、喧嘩に強い人は、
相手が「て……」と言いかけた時には、もうパンチが飛んできます。

普通の人が水温25度ぐらいぐらいで100度になるまで数分かかるところを、
瞬時に沸騰してしまい、と同時に手が出てくるのです。
考えてから喧嘩をやるような人は喧嘩に強い人は勝てないと思ったほうがいいです。

こう考えると、システマの「キープ・カーム(穏やかでいること)」でいたら、
まったく喧嘩に勝てないのではないかということになってしまいます。

でも、考えてみてください。「キープ・カーム」の人と「沸点の低い人」と、
どちらが戦場で生き残れるか。
感情的な人は、常に落ち着いて回りの状況(ステイト)を見極めようとする
「キープ・カーム」の人よりも生存率は低いのではないでしょうか。

私の考えでは、システマ的発想では、まずそのような喧嘩っ早い人には近づかないこと。
そういう人が近づいてきたら、まず距離を取ること。
「キープ・カーム」によって、まず相手から殴られるような状況、距離に身を置かない。
(システマでは自分の中の不快感に気付くことが大事で、常に快適なポジションを取る)
そうしたことがシステマでは学べるのではないかと思います。

しかし、それでも一触即発のような状態に置かれたら――?
(相手から手が届かない位置や距離にいることが大切ですが)

喧嘩の達人・林悦道氏の本を読むと、
喧嘩で勝つには落ち着いて(つまり、「キープ・カーム」ですよね)、
回りの環境を見定めて、見の周りの壁、机、机の上にあるもの、
全てをどのように利用できるか、逃げ道をどう確保するかを
考えておかなければならないとあります。
つまり、ここでも「キープ・カーム」が役立つと思うのです。

実際の喧嘩の仕方は林悦道氏の本を読むと勉強になりますが、
喧嘩に至るまでの距離、間合いの取り方、そして落ち着き方は、
システマで充分に学べるものだと思っています。

2016年7月4日月曜日

第2回目のビーチシステマ終わりました

システマ湘南名物「ビーチシステマ」の第2回目終了しました。
天候にも恵まれたまいた。
システマ銀座のAインストラクターや、
システマ府中のIさん(Iit)も参加していただき、
なんと昨年の12名を超える15名の参加者があり、非常に盛況でした。
Aインストラクターにはデモの相手をしていただき、非常に助かりました。
参加して下さった皆さん、ありがとうございました。

当日は月刊「秘伝」の取材も入りました。
「ビーチシステマ」は普段は体験できない水の中で、
呼吸やリラックスはどうするかという練習目的もあるのだけど、
まずはビーチでシステマを楽しむことがメインです。
誌面から、楽しんでいる雰囲気が伝わればいいなと思っています。



さて、取材者の方から、日本におけるシステマの意義みたいなことを聞かれました。

一番の意義は日々の生活に役立つことです。
これだけ日々に役立つ格闘技はないのではないでしょうか。

このブログでも何回か触れていますが、システマは普通の格闘技や武道と比べると、
よりリラックスや呼吸のことをうるさくいう武術です。
システマ湘南に来てくださる参加者の多くの方が、日常の生活や日々の仕事の中で、
ストレス対策に役立っていると言ってくださっています。
現代社会におけるサバイバルの意味は、そこにあると考えていて、
それこそ日本にシステマが必要な理由だとも思っています。

この辺の、いかにシステマが日常に役立つかは、
北川さんの新刊「人生は楽しいかい?」を是非お読みになっていただきたいと思います。



いわゆる護身の面から考えると、システマはあまりテクニックを教えないので、
すぐには役立たないかもしれません。
「リラックスする→パニック状態にならない」ということは護身でも非常に重要です。

以前にも書いたことがあったかもしれませんが、あるW大の女子学生が比叡山で観光中に
襲われて殺されました。その女子学生は空手部だったのです。
報道によると、ホームレスのような物盗りに背後から組みつかれて、抵抗したため、
首を絞められて窒息死したようです。
彼女は背後から飛びつかれてパニックになってしまったのではないかと思います。
もし正面から襲ってきたら彼女は物盗りを撃退できたのではないでしょうか。
また、背後から襲われてもパニックにならず、落ち着いていれば、
殺されることはなかったと思うのです。

その時、システマをやっていれば彼女が命拾いしたとまでは言うつもりはありませんが、
あらゆる状況下において、システマはリラックスすることを要求してきます。
それによって、本来持っている潜在能力を引き上げることができます。
彼女の空手の能力も生かすことができたのではないかと考えるのです。

前にも書いたことですが、
護身のテクニックを知らなくても、パニックにならないこと。
それが出来るだけで、だいぶ助かる確率が上がると思うのです。
私はそれを身体のOSのバージョンアップだと考えていて、
それが出来るのがシステマだと思っています。

もう一つ「格闘技的には、どういう意義があると思いますか」と質問があったのですが、
それについては、また時間あったら書きます。