2015年3月2日月曜日

システマの使い手が出てくる小説「カーガー」が面白い!

現在、月刊誌『小説新潮』に連載されいている『カーガー』(月村了衛)が熱いです。
なんと主人公のカーガーがシステマを使うのです。
システマ使いが主人公を演じる小説は本邦初なのではないでしょうか?

システマ東京のインストラクター北川貴英さんにして「よく勉強している」とうならせる
出来栄えです。
私も北川さんから、この小説のことを教えてもらいました。

すでに連載は第6回目なのですが、これから読む人のために、
第5回目までの簡単なあらすじを紹介したいと思います。

【『カーガー』のあらすじ】

女性ジャーナリスト仁科曜子は中国政府によるウイグル族への弾圧を取材をしていた。彼女はウイグル人のキーパーソン、テギン氏を取材中、テギン氏を刺殺されてしまう。彼が最期に残した言葉が「カーガーに助けを求めるのだ」。カーガーとはいったい何の意味なのか。

曜子は、中国政府がウイグル族に生物兵器を使ったことを知る中国人ジャーナリストたち3人に接触する。しかし、曜子と3人は中国人たちに拉致されてしまう。そこへは曜子とは旧知のヤクザ菊原組の若頭の新藤らが駆けつけるが、彼らもまた中国人から反撃にあってしまう。絶体絶命の中、一人の男が助けに現れる。その男は名前を「カーガー」と名乗る。

中国のウイグル虐殺の秘密を知る3人と、他の6人の仲間、合わせて9人を中国の暗殺部隊から明朝まで守ってほしいと、カーガーは曜子に依頼される。明朝まで守れれば、アメリカに亡命できるのだ。はたして、カーガーとは何者なのか。カーガーの本名は景村瞬一、元警察のキャリア。28年前、彼は沖縄県警で外事課長を務め、当時の婚約者が「カーガー」(沖縄語で影法師)と呼んだ。当時、彼は周囲が止めるのも聞かず、あるコカイン取引を追っていた。

コカイン取引の黒幕は米軍の少佐だった。しかし、警察内部の裏切りによって少佐側に恋人とともに連れ去られる。恋人は殺され、景村も殺されかけた時、CIAに救われる。CIAもまたコカインルートを追っていた。このコカイン事件は日米政府間の裏取引で決着がつけられたが、景村は死んだことにされた。存在を抹消された景村に、ある日、KGBが接触してくる。アゼルバイジャンの村民を救出するという任務の依頼だった。仕事を引き受けた彼は、ソ連軍の特殊部隊とともに訓練を行い、システマを学ぶことになった。システマを身につけた景村は村民救出を成功させる。

中国のウイグル虐殺の証拠を握る9名とジャーナリストの曜子を守ることになったカーガー(景村)と、それを援護するヤクザの菊原組の新藤たち。彼らに襲いかかる中国の暗殺部隊「蝙蝠部隊」。カーガーはシステマを使い、蝙蝠部隊を撃退していき、川崎のタワーマンションへと逃げ込む――。

こうして第6回目に続きます。第4回目でシステマが出てきて、
今発売されている『小説新潮』3月号に掲載されている第6回目では、
かなり詳しくシステマの哲学がカーガーによって語られます。

その発言はシステマをしている者ならば嬉しくなってしまうほど。
というわけで、次回のブログではそのセリフの一部を紹介します。


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