2015年11月16日月曜日

なぜ痛い攻撃をしてはいけないのか?

14日、15日とヴラディミア師の大阪セミナーに行ってきました。
4年ぶりの来日ということもあって、大阪でも盛況でした。

確か4回目の来日なるはずなのですが、今回は奥さまのヴァレリーさんも同行。
システマの英語版DVDをご覧の方ならば分かると思うのですが、
いつも英語で解説している女性の声がヴァレリーさんです。
今回のシステマセミナーに運営にも非常に気を使われていて、
まさに夫唱婦随でシステマを盛り上げてきた方で、
おしどり夫婦という言葉がぴったりの様子でした。

さて、大阪セミナーのテーマは「ディフェンス・コントロール・アタック」でした。
初日は、頭、肩、背中、腰、肘、膝、足、指にアプローチする相手の崩し方。
2日目は、攻撃する相手を悟るワーク(ディフェンス)。
こちら側から相手をコントロールして、相手がエスケープしよとしたらテイクダウン。
簡単に言えば、以上のような内容でした。
いずれも盛り沢山で、思い出して再現するのが大変です。

2日目、キックして相手が崩れるところでテイクダウンというワークをやっていた時です。
デモの相手が痛がる風を見せたので、
ブラッド師は「今のは痛くないキックで、痛いキックとはこういうものです」と見せました。
相手がますます痛がる様子に場内爆笑。
その後、ストライクも痛いものと痛くないものを見せまて、
「痛い攻撃をすると、相手の記憶に残ります。痛みを思い出すたびに、相手も思い出す」
だから、痛い攻撃はむやみな恨みを買うことになるので、やらないほうがいいという
ニュアンスのことを語って、すごく納得しました。
ちなみにミカエル師やブラッド師のストライクは衝撃があっても痛くはありません。

今は解散してしまいましたが、
暴力団山口組の武闘派組織として名をはせた後藤組という組があります。
その組長の手記の中に書かれていたのですが、
この組長が若い頃、ケンカの時には相手の頬を切ったというのです。
頬を切るとものすごい出血があって、相手は戦意を喪失します。
あとは後藤組長の独壇場で、ケンカに勝つわけですが、問題はその後です。
頬の傷は一生残ります。なおかつ顔です。
顔を見るたびに、頬を切られたことを思い出して、後藤組長に恐怖するというのです。
その効果を狙って、ケンカの時に頬を切るのです。

体の傷や痛みというものは、人の心に残ります。
傷や痛みを与えた人に対して、いい思いは残らないでしょう。
それは趣味でやっているとはいえ、武道や格闘技の世界でも一緒です。
だからこそ、ブラッド師は「痛いキックやストライクはしないほうがいい」と話したのでしょう。
もちろん、誰でもそのようなキックやストライクは最初からは出来ませんが、
そういう攻撃が出来るように努力しているだけでも、相手には分かるものです。
特に格闘技や武道をやっていると、自分の力を誇示するために、
相手に痛い技やストライク、キックをするような人を見かけます。
そうしたことはよくないことは感覚では分かっていても、
どう説明していいのか分かりませんでした。
ブラッド師のひとことは、理屈として納得できた一幕でした。

今後の予定は、
11月21日は、ブラッド師の東京セミナー(初日&2日目)の復習。
11月28日は、ブラッド師の大阪セミナー初日の復習。
12月5日は、ブラッド師の大阪セミナー2日目の復習の予定でいます。
よろしくお願いします。


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