2015年7月31日金曜日

システマとスピリチュアル

僕が初めてシステマを知ったのは、
2002年か2003年ごろの『合気ニュース』に書かれたシステマの記事です。
多分、これが日本で初めてシステマを紹介した記事だと思うのですが、
確かそこには「ロシア正教を守る騎士団に伝わり続けた武術」というような
表現がありました。

だから、システマはロシア正教とは切っては切れないようなところがあって、
創始者ミカエルもトロント本部のブラッドも敬虔なロシア正教徒です。

そういうわけもあってか、システマは精神性とか霊性とかを大切にしている
雰囲気があるように思います。
日本の武道も神道とは切っては切り離せない面もあって、古い武術は
多かれ少なかれ、霊性という側面はあるのではないでしょうか?

ところで、この間、
『山川さん、黒斎さん、いまさらながらスピリチュアルって何ですか?』
という対談本を読んでいたら、スピリチュアルの定義がシステマに近いと思いました。
(山川さんというのは、山川紘矢、山川亜希子夫妻のことで、数々のスピリチュアル系の本を翻訳されている方。黒斎さんといのは運黒斎といってスピリチュアル系の人気作家)

スピリチュアルとか言い出すと、オカルトっぽく思われてしまうので、
あまり触れたくないのですが、興味深かったのでちょっと書いておくことにしました。

こんなことが書かれています。
紘矢「人間が『自分は何か』『自分な何者か』ということを発見する。……究極的には
それがスピリチュルなんじゃないかと思います」
亜希子「私は、やはり『自分を知る』ということに尽きると思います」(同書P52)

これって、システマの「Know yourself」という考えに近いと思うのです。

黒斎「スピリチュアルが教えてくれるのは『あなたには何も欠けてない。
最初からすべて備わっていますよ」ですからね。」
亜希子「だから……今まで習ったものを、一度全部外してしまいましょう、というのが
スピリチャルのやり方なのですね」(同書P99)

システマの考え方もそうんですね。全ての答えはすでに自分の中にある。
だから、相手が襲ってきたら、どうするかも、あなたの中にあるという考えなのです。
最初は、よく分からなかったのですが、やっているうちにそうかなと思えるようになりました。
いかなる時も、自分の中にある答えを引き出しやすいような体や心にしていくというのが、
システマのトレーニングであり、サバイバル(生き抜くこと)への近道だと考えています。

黒斎「どれだけ自分の体や心の動きに目を向けることができているか、なんでしょうね」
(同書P123)

要は「気づき」を大切にしましょうということで、そういう観点からいうと、
システマというのは、かなりスピリチャルな側面がある武術だと改めた感じた次第です。

この本の138ページに、
紘矢「僕のおすすめは、いい先生を見つけてヨガのクラスに行ったり、瞑想や気功を習う
こと。ダンスもいいですね。講演会の参加も」
と書かれているのですが、たぶんシステマを習うこともすごくいいと思います。

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