2015年6月5日金曜日

上達って何だろう?

23日のシステマ湘南で初めて来た方に、ワーク終了後、
「今日は、このようなワークをしましたが、毎回違うことをやることが多いですから」
と説明したところ、「では、上達はどのように判断するんですか」と聞かれて、
答えに窮してしまいました。

システマに段位もないし、試合もありません。
従って、自分がどれだけ上達したのかの目安や目標となるものがありません。

「上達するって何だろう」と最近考えていたのですが、
ストライクやローリングが以前よりうまくなったり、
個別にはいろいろあると思うのですが、
自分の場合は、やはり「四大原則」と「know yourself」かなと考えました。

身近なところで言えば、「四原則」がいつでもどこでも出来ているのか。
四大原則=呼吸、リラックス、姿勢、動き続けること(キープムービング)です。
日常生活でもすぐに緊張したり、息を詰めていたり、姿勢が悪かったり、
この四原則をこなすことさえ、かなり難しいことがシステマをやっていると分かると思います。

システマはサバイバルの技術ですから、どんな状況下であっても、
自分のパフォーマンスを落とさないことが重要視されます。
そのためには、リラックスして呼吸して……四原則が大切になるわけです。
「どんなことがあっても、ニュートラルでいられるようにしましょう」ということですが、
「ニュートラル」が上達なのかといえば、普通はそうは考えません。

僕がなんとなく「上達」という言葉に違和感を感じるのは、
自分にとって「上達」という言葉に付け足していくイメージがあるからかもしれません。
システマの場合、自分に何かを付け足していくのではなく(そういう部分もあるかもしれませんが)、
むしろ自分にあるものを掘り下げていく作業のような気がします。
言い換えれば、「自分という存在」に気付いていく作業のような気がしています。

そこが「know yourself」(汝自信を知れ)であるわけで、システマをやっていると、
「自分はこんなことができるんだ(できないんだ)」
「自分の体はこうなっているんだ」「自分の気持ちはこうなっているんだ」ということを
多くのワークを通して気付かせてくれることがあります。
自分の可能性に気付くと楽しいし、自分を変えていくことも出来ます。

また、自分自身を知れば知るほど(論理が飛躍するかもしれませんが)、
自分へのこだわりも薄れ、自分からも自由になれるような気がしています。

参加者から「上達って何ですか」と聞かれて、
「自分が変化できればいいんじゃないすか」と答えたように思うのですが、
上記のように考えているためです。

「上達とは何か」の答えになっていないかもしれませんが、
とありえず、自分としては楽しいシステマを目指していて、
その中で、自分もみなさんも変わっていくことが出来たらなと考えています。

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