参加者11名、参加していただいた皆さまありがとうございました。
腰を痛めているOさん、どうかご無理なさらないでください。
今回はトロントキャンプのシェア第一回目でしたが、
しばらくはキャンプの復習が続きます。
おつきあいのほど、よろしくお願い申し上げます。
さて、トロントではHQ(ヘッドクォーター=本部)のアシスタントや
キッズクラスのインストラクターも担当された日本人のKさんに
ずいぶんとお世話になりました。
親しく話させていただいたのですが、話題になったものの一つに、
「どうして日本では合気道はあまり知られていないのか」というものがありました。
Kさんも柔道経験者ですが、日本にいる時は合気道は全く知らなかったそうです。
現在、Kさんは5年ほどアメリカに住んでいるわけですが、
アメリカにいると非常に合気道を知っている人が多く、
高く評価されているというのです。
それはなぜなのか。
Kさんがそう感じる理由のひとつに、
システマをやっている人に合気道経験者が多いことがあると思います。
実際にシステマをやってみると、合気道とはかなり違うのですが、
それでもリラックスや力を使わないという点や、
相手を破壊しない思想性など、共通点もあるせいか、
合気道経験者がシステマに興味を持つことが多いようです。
来日したことのあるアレン(オランダ)やドラギサ(スイス)といった
インストラクターはいずれも合気道の道場も運営しています。
今回のトロントではいろいろと教えてくれたイギリスのインストラクター、マット・ヒルは、
合気道の岩間道場で二年間内弟子生活をしていて、日本語も堪能でした。
日本のシステマーも合気道経験者が多いです。
システマ湘南でも5名以上はいるでしょう。
だから、システマをやっているとどうしても合気道をやっている人に出会うことが
多くなるのです。
外国では、システマ仲間同士なら日本人でも分からない
「OSENSEI(翁先生=合気道開祖・植芝盛平)」なんて
言葉が平気で通じてしまいます。
しかし、Kさんに言わせると、それだけではないというのです。
システマをやっていない人の中でも、日本により遥かに評価されているというのです。
「海外でこれだけ評価されているのに、日本では柔道や空手に比べて知名度はないのは
どうしてなんでしょう」というのです。
私は思った答えは――。
日本ではすぐに「ガチで使えるかどうか」が問題になります。
だから、試合のない合気道は「使えない」とされがちです。
日本は治安のいい国だから「使えるか使えないか」が喧嘩や試合というレベルで
考えられているような気がします。
一方、欧米では日本よりもはるかに治安が悪い。
銃社会だし、ナイフを持っていても不思議ではない。
そういう国では日本的な「ガチで使えるかどうか」が
問題にされていないのではないでしょうか。
多少、体術ができたところで銃にはかないませんから。
ですから、合気道はその東洋的な精神性や、刀や杖など様々な武器に対応している点、
また袴を履くため侍っぽい感覚を持てるといったところが、
欧米人に受けている理由ではないかと答えました。
いずれにしても治安のいい日本よりも、
そうでない欧米で合気道が評価されているのは面白いことだと思いました。
下はKさんやMさん(システマ神戸)と一緒にトロントのHQ前で撮った写真
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