私は長年、合気道をやってきましたが、
システマを始めて気づいたのは、
合気道が「気を合わせる」というわりには、
実際にそのような練習が少ないことでした。
(合気道を批判するわけでは決してありません)
システマでは相手と合わせることを「コンタクト」といって、
様々なエクササイズがあります。
「気を合わせる」こととは少し違うかもしれませんが、
かなり近い概念だと思っています。
なぜ、合気道では、そのような練習が少ないのか。
それは、そもそも日本人が「気を合わせる」ことを日常的に
行なっていたからではないでしょうか。
現在、発売中の月刊誌『秘伝』に
ミカエル師と保江邦夫氏の対談が掲載されています。
このなかで、ミカエル師は非常に日本人の精神性を高く
評価されています。
しかし、実際には日本の精神性も
昔と比べると、レベルが低くなっているように思えます。
私が住むマンションは賃貸なのですが、郵便受けの周りには、
いらないDMなどが散らかっています。
(僕は自分が嫌なので、他が散らかっていても片付けます)
散らかったDM等の掃除は管理人がすればいいと思っているようです。
家の前の公道が散らかっていると、市役所に電話をかけて、
「すぐに清掃に来るように」と抗議する人もいると聞きます。
赤塚不二夫の漫画には「レレレのおじさん」というキャラが出てきます。
家の前の通りをいつも掃除していて、無視されようが何されようが、
「お出かけですか? れれのれ」と声をかけます。
つまり、誰に対してもコンタクトをしているのです。
カリカチュアライズされたキャラクターとはいえ、
昔(昭和?)の日本人は決して珍しくないタイプでした。
今の日本人、私たちはどれだけふだんコンタクトを取っているでしょうか。
日本人はたぶんコンタクトすることにかけては世界一だと思います。
システマをするうえでも、こうした日本人の精神性について
改めて考えるべきではないでしょうか――。
などと、ふと今日、思いました。
0 件のコメント:
コメントを投稿