今、書店でベストセラーになっている『嫌われる勇気』という本があります。
人から薦められて読んでみてはまってしまいました。
最初に電子書籍版で2度読んで、書籍版も購入して3度読みました。
こんなに何度も読む本は久しぶりです。
この本はフロイトとユングと並ぶ心理学の3大巨人のひとり、
アドラーが説いた心理学について、青年と哲学者の会話という形で書かれています。
アドラー心理学では、「すべての悩みは対人関係の悩みである」と考えています。
従って、幸せであるために、対人関係から自由になることを求めている。
他者の評価を気にかけず、他者から嫌われることを恐れず、
承認されないかもしれないというコストを支払わない限り、
自分の生き方を貫くことはできないと説くのです。
だから、タイトルが『嫌われる勇気』なのですね。
ところで、どうしてこの本のことをこのブログに書こうと思ったのか。
我田引水なのかもしれませんが、
このアドラーの考え方が、システマに近い部分があると思ったからです。
たとえば、アドラーはこう言っています。
「大切なのはなにが与えられているかではなく、与えられたものをどう使うかである」
これって、「システマ的」と思ってしまいました。
サバイブするということは、自分の体力・知力やまわりの環境など、
「与えられたものをどう使うか」が大切であることに他なりません。
そのためには、自分に「与えれたもの」をよく知らなければなりません。
システマのTシャツには「know yourself」(汝自身を知れ)と書かれていますが、
まさにそれです。
システマのワークはこの「与えれたもの」を知るためにあると思っています。
(前のブログに書いたギフトを見つけることにも通じます)
最初に紹介した「他人からの評価を気にするな」というのも、
システマワークにも通じるのではないでしょうか。
いろいろなワークをやっていると、自分が上手く出来なかったり、
他の人から下手だと思われているのではないかと気になります。
システマにおいて大切なのは、他人と比較して上手くできたかどうかではなくて、
自分がどう出来たか、自分が何を感じたか、
そのワークから何を得たかだと考えています。
あくまでも個人的な感想に過ぎませんが、
システマをやっていると、意外にアドラー的な姿勢が身に付くこともあるのかもしれない、
などと勝手なことを考えてしまいました。
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