今回の国際セミナーでは「祈りと呼吸を合わせろ」というのが肝でした。
こういうと、システマを知らない人は、
「やっぱり、システマはトンデモ武術だったぁぁぁ!」と思う人も多いでしょうし、
それを非常に懸念するのですが、
システマがロシア正教を影響を非常に受けているので、
自分はさほどには驚いていません。
もう5年ぐらい前になると思います。
ミカエルが来日セミナーをした時に、システマ湘南の当時常連だったCさんが、
懇親会でミカエルに質問しました。
「システマの呼吸は、ロシア正教の祈りの呼吸と一緒なんじゃないんですか?」
そしたら、ミカエルは
「それが知りたければ、明日の昼休みに来てくれ、説明するから」と。
Cさんは横浜の日本正教会で改宗した正教徒でした。
次の日の昼休み、
ミカエルはCさんにロシア正教の祈りの呼吸とシステマの関係を説明してくれて、
自分が持っていたコンボスキニオン(チョトキともいう)をCさんにあげました。
(いつもミカエルがセミナーの時に手首に巻いている数珠のようなものです)
この時、Cさんがミカエルに尋ねたのがまさに「イイススの祈り」でした。
私はCさんに「ロシア正教の呼吸法について詳しいですね」と聞いたら、
「この本が参考になりますよ」と教えてくれたのが「無名の巡礼者」という本でした。
いま、Amazonで見ると1万円以上はするのですが、当時は3000円ぐらいで買えました。
短い祈りを繰り返していくという、今回のセミナーでミカエルが提示した同じ方法が
書かれています。とはいうものの、いまだ私の本棚で眠ったままです(笑)。
正教で行われているイイススの祈りがどのようなものであるのか、
セミナー2日目の終わりに、修道女の方が来て説明したのですが、
ロシア語と英語でまったくわかりませんでした。
日本に帰ってきて、調べたら、名古屋の正教会で説明されていたことが当てはまります。
呼吸に関する部分だけ抜粋します。
〈祈りのリズムと呼吸を合わせることです。全体としては、霊的な指導者なしにこのテクニックを用いることはお勧めしません。しかし、一番シンプルなテクニック、前半で息を吸い、後半で息を吐くことならできるでしょう。「主イイススハリストス神の子よ」で息を吸い、「我罪人を憐れみ給へ」で息を吐きます。これ以上複雑な方法はエキスパートの指導者のもとで個人的な霊的指導を受けながら行ってください。イイススの祈りを呼吸に合わせるのは、体を祈りにとりこむ目的があります。祈りを私の呼吸と同じように、規則的で自然で、本能的な要素にするためです。私が「祈る」のではなく、私が祈りになるのです。もはや私ではなく、私の内にあるハリストスです。これがイイススの祈りの目的です。私の祈りはイイススの祈りと一体になります。〉
ここでは正式な祈りのセリフをもとに説明されていますが、「主よ」で息を吸い、「憐れめよ」で息を吐くというのは、当然ながらミカエルの説明とまったく一致します。
詳しく知りたい方は、以下のページにアクセスしてみてください。(つづく)
nagoya-orthodox.com/ja/正教の霊性は人格をどうとらえるか_イイススの祈りの実践.htmlあr
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